未来のために

未来のためにと題して書いてみました。
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浅野 真 @makochan1969

坂口安吾の「未来のために」という随筆を読んで文章を作っていたらあっという間に時間が経ってしまった。これから連続ツイートをするのでご迷惑をかけますが宜しくです。

2012-10-17 19:56:41
浅野 真 @makochan1969

【未来のために1】坂口安吾は昭和22年1月20日、読売新聞に「未来のために」と題して文学はいかにあるべきかを寄稿した。「まことの文学は、常に、目が未来に向けられ、むしろ、未来に対してのみ、その眼が定着せられるべきものだ」

2012-10-17 19:56:55
浅野 真 @makochan1969

【未来のために2】「未来に向けて定着せられた眼が過去にレンズを合わせた時に、始めて過去が文学的に再生し得るのであって、単なる過去の複写の如きは作文以外の意味はない」とし、文学は未来という視点を持たなければならないと断じた。

2012-10-17 19:57:28
浅野 真 @makochan1969

【未来のために3】安吾は、未来についてこう続けた。「未来においては、あらゆるウソも可能であり、ウソと真実の区別はなく、あらゆるウソも、あらゆる可能性も、やがてそれが生活せられることによって、全てが真実となるだけだ」

2012-10-17 19:58:04
浅野 真 @makochan1969

【未来のために4】「そして、それが真実となり得るのは、生活せられることによってではなく、何事も、生活すれば真実でありうるという可能性の中に、より大きな真実性が存ずる。」非常に難解な文章である。

2012-10-17 20:00:24
浅野 真 @makochan1969

【未来のために5】この文章を理解するには、時代背景を理解する必要がある。この寄稿は、敗戦間もない昭和22年に書かれた。日本人が希望を失っていた時代であった。安吾自身も前年に代表作となる「堕落論」を「新潮」に発表し作家として乗りに乗っていた時期であった。

2012-10-17 20:00:41
浅野 真 @makochan1969

【未来のために6】戦前から伝統的価値観や固定観念というものに対して懐疑的に見ていた安吾からすれば、戦後は安吾にとって格好の活躍の場であった。同氏が述べていることは、日本版の実存主義そのものであった。実存主義とは、簡単にいうと、人間の存在を中心に考える人間主体の思想である。

2012-10-17 20:01:47
浅野 真 @makochan1969

【未来のために7】いやいやこれでも分かり難い。哲学が一般人にとってとっつき難いのは、辞書なしでは理解できないところである。その点、坂口安吾は天才であった。実存という難解な哲学を「生活」という言葉を使っていとも簡単に表現をしているのだ。

2012-10-17 20:02:17
浅野 真 @makochan1969

【未来のために8】実存主義と言えば「存在と無」を書いたサルトルである。同氏は1905年に生まれ。安吾は1906年生まれで同世代である。両者とも戦前、戦中、戦後を生きる中でまず最初に「人間性の回復」言い換えれば「生活の回復」というものを強烈に意識せざるを得なかった世代だ。

2012-10-17 20:03:58
浅野 真 @makochan1969

【未来のために9】そこで、現在の日本を見渡してみる。今程、「人間性の回復」いや「生活の回復」という表現が分かり易いのだが、必要な時代はないのではないだろうか。2012年、日本に「国民の生活が第一」という政党が誕生した。これは偶然ではない。必然に違いないのである。

2012-10-17 20:06:22
浅野 真 @makochan1969

【未来のために10】この「国民の生活が第一」という政党は、この実存主義(生活主義)に加え「共生」という新しい哲学を理念に据えている。思想的には、日本発のものといって過言ではない。世界に発信しうる価値を備えている。我々は自信をもって世界に発信していくべきである。未来のために。

2012-10-17 20:14:52
浅野 真 @makochan1969

【未来のために11】このタイトルで書いたのは10月17日であった。その後、国民の生活が第一は、11月27日に未来の党への合流を決め選挙戦に突入することとなった。結果は、皆さんご存知の通りの惨敗となった。これから暫くこの政党は冷や飯を食らうことになるかもしれない。

2012-12-25 15:34:00
浅野 真 @makochan1969

【未来のために12】そこで考察すべき問題がある。TPPは世界にとって本当に必要かということだ。世界が発展するには、自由に交易できるようにすべきなのは異論がなかろう。しかし、このTPPは多国籍企業と米国の利益を確保するツールで、新たなブロック経済を形成することを志向するものだ。

2013-03-18 16:28:48
浅野 真 @makochan1969

【未来のために13】TPPはWTOと衝突することは明らかである。WTOはGATTを継承したものであるが、自由(関税の低減、数量制限の原則禁止)無差別(最恵国待遇、内国民待遇)多角的通商体制を基本原則とし、物の貿易だけでなく金融、情報通信、知的財産権やサービス貿易が含まれている。

2013-03-18 16:40:03
浅野 真 @makochan1969

【未来のために14】同機構は、紛争処理機関の提訴に対し全加盟国による反対がなければ採択されるというネガティブ・コンセンサス方式を採用し強力な紛争処理能力を持っている。これはコンセンサス方式を採っていたGATTとの大きな違いでWTOの特徴である。

2013-03-18 16:43:57
浅野 真 @makochan1969

【未来のために15】しかし、WTOは2002年から始まった新多角的貿易交渉(ラウンド)で、急速に台頭してきたBRICsなど新興国との対立によって中断と再開を繰り返し事実上の停止状態となった。

2013-03-18 17:20:20
浅野 真 @makochan1969

【未来のために15】中野剛氏は、「米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか」と題して2011年10月24日にダイアモンド社に寄稿した。同氏は、TPPの正体を知る上で米韓FTA(自由貿易協定)は格好の材料であり、しっかりと分析をすべきであるという。

2014-01-02 00:37:51
浅野 真 @makochan1969

【未来のために16】同氏は、TPPが発効した場合、交渉参加国の経済規模のシェアが日米で9割を占めるのでTPPは実質的な日米FTAだという。しかし殆ど米韓FTAの実態は報道されない。その理由は簡単で、米韓FTAは、韓国にとって極めて不利な結果に終わったからである。

2014-01-02 00:42:21
浅野 真 @makochan1969

【未来のために17】韓国は、米国での関税の撤廃を得たが、韓国が輸出できそうな工業製品の米国の関税は、既に充分低かった。例えば、自動車はわずか2.5%、テレビは5%程度しかないのだ。

2014-01-02 00:51:47
浅野 真 @makochan1969

【未来のために18】しかも、この米国の2.5%の自動車関税の撤廃は、もし米国製自動車の販売や流通に深刻な影響を及ぼすと米国の企業が判断した場合は、無効になるという条件が付いている。

2014-01-02 00:54:26
浅野 真 @makochan1969

【未来のために19】そもそも韓国は、自動車も電気電子製品も既に、米国における現地生産を進めているから、関税の存在は企業競争力とは殆ど関係がない。これは、日本も同じである。グローバル化によって海外生産が進んだ現在、製造業の競争力は、関税ではなく通貨の価値で決まるのだ。

2014-01-02 00:56:31
浅野 真 @makochan1969

【未来のために20】すなわち、韓国企業の競争力は、昨今のウォン安のおかげであり、日本の輸出企業の不振は円高のせいだ。もはや関税は、問題ではない。さて、韓国は、この無意味な関税撤廃の代償として、自国の自動車市場に米国企業が参入しやすいように、制度を変更することを迫られた。

2014-01-02 00:57:07
浅野 真 @makochan1969

【未来のために21】 米国の自動車業界が、米韓FTAによる関税撤廃を飲む見返りを米国政府に要求したからだ。その結果、韓国は、排出量基準設定について米国の方式を導入するとともに、韓国に輸入される米国産自動車に対して課せられる排出ガス診断装置の装着義務や安全基準認証などについて

2014-01-02 00:58:10
浅野 真 @makochan1969

【未来のために22】一定の義務を免除することになった。つまり、自動車の環境や安全を韓国の基準で守ることができなくなったのだ。また、米国の自動車メーカーが競争力をもつ大型車の税負担をより軽減することにもなった。

2014-01-02 01:00:18
浅野 真 @makochan1969

【未来のために23】米国通商代表部は、日本にも、自動車市場の参入障壁の撤廃を求めている。エコカー減税など、米国産自動車が苦手な環境対策のことだ....以上が中野剛氏の寄稿文の自動車に関する部分の記述である。 中野氏の指摘で重要なポイントがある。

2014-01-02 01:05:07