支援の必要な生徒・児童が普通学校で学ぶために必要なこと

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竹端寛(たけばたひろし) @takebata

今朝のNHKでは普通学校に通う人工呼吸器をつけた1年生を取り上げていた。「一緒に暮らしてみると、これまでなぜそんな壁が必要だったのかわからない。」そう語る普通学校の先生。特別な施設に隔離収容する理由が確実に無効化されつつある。これは精神科病院や入所施設でも同様。

2012-10-31 07:23:14
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続 ただテレビで取り上げたこの普通学校では、担任の先生や母親に過度な負担をさせないよう、看護師を配置していた。こういう適切なサポートがあるから、担任の先生も安心して仕事ができる。看護師配置に年間200万円の予算がかかる、というが、特別支援学校への巨額投資に比べて費用対効果は高い。

2012-10-31 07:28:13
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続2 山梨に暮らすようになって、特別支援学校を求める家族のニーズが高い、というもう一方の現実も知る。だが、よく聞いてみると、普通学校では過度に家族に負担を求めたり、あるいは送迎がなかったり、という支援不足が、特別支援学校を選択させる理由になっている。これは強いられた自己選択。

2012-10-31 07:29:40
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続3 病院・施設と特別支援学校問題の構造的類同性とは何か。「実質的な選択肢がない」、ということ。地域生活や普通学校を選ぼうとしてもハードルが高すぎたら、結果的に施設や支援学校「しかない」という状況。それを家族や本人が選んだ、としても、それは実質的には強いられた自己決定。

2012-10-31 07:31:16
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続4 拍車をかけるのが、ハコモノの存在。入所施設や精神病院、特別支援学校には巨額の国費が投じられている。他人事なら「せっかくあるのだから、もったいない」となりやすい。でもそこで暮らす・学ぶ人にとっては、たった一度の人生が、隔離収容されるか、街の中、人の中で過ごせるのか、の分岐点。

2012-10-31 07:32:59
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続5 ただ山梨の保護者の声に耳を傾けると、普通学校は支援学校と違って、きめ細かく子供のニーズに寄り添ってくれない、という不安があるという。であれば、支援学校で1:1でついている先生が、普通学校で加配教員として付く、という選択肢もある。スウェーデンでは幼稚園からそうなっている。

2012-10-31 07:34:49
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続6 立派な箱モノを作ることが「特別な支援」として「正しい」とされる時代がかつてはあった。だが、今確実に、箱モノではなく、一人一人との関わりの中から、適切なニーズを読み解き、そこに支援するパーソナルサポートの時代に変わりつつある。教育も福祉も、そこに対応できるか、が問われる。

2012-10-31 07:36:44
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続7 一方で、支援学校の特に高等部では、入学者が激増して校舎が足りない、という事態もある。そこで安易に箱モノを立てると、その排除の構造が強化されるだけ。なぜ中学校まで普通学校に行けたのに、高校では排除されるのか。その背後に潜む能力主義的な社会的排除の問題こそ、解決すべき課題。

2012-10-31 07:38:53
竹端寛(たけばたひろし) @takebata

続8 学びの場とは、学生の潜在能力の最大化支援の場でもある。それを学校という場で行うのは、同世代の違う存在と交わる中で、社会性を身に着けることが潜在能力の最大化と大きくかかわるから、でもある。教育政策は、箱モノ維持ではなく、障害児にとっての潜在能力最大化支援を大切にしてほしい。

2012-10-31 07:42:20