「故津谷裕貴弁護士の会」主催のシンポジウム（紀藤正樹弁護士のTW）

紀藤正樹 MasakiKito @masaki_kito

（１）シンポが始まった。木本慎一弁護士（故津谷裕貴弁護士の会秋田代表）の冒頭の挨拶＞事件から今年で３回忌　明日秋田で「故津谷裕貴弁護士の会」主催のシンポジウムを開きます。もう事件から２年がたとうとしていることに愕然とします。 http://t.co/HEVrKHbn

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（２）木本弁護士＝津谷事件の控訴審判決は差し戻し判決だが、裁判員裁判の課題を浮き彫りにした。最高裁も後世に残る判決を出すだろう。死してなお裁判員裁判の課題を提示する、津谷弁護士の功績はあまりにも大きい。

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（３）基調報告は清水勉弁護士（明るい警察を実現する全国ネットワーク代表）。警察官2人の前に被害者が殺される、そのようなことはありうるか？　⇒清水勉弁護士＝ありうる。

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（４）清水弁護士　TOPは官僚。現場を知らない。警察官僚も他の官僚も構造は同じ。警察官僚の目的は予算の獲得と組織の拡充。現場の警察官は謝りたくても謝れない。全員が自己保身。謝るべきは謝るようにならなければ、組織はよくならない。

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（５）清水弁護士　PC誤認逮捕事件　警察を甘やかしているのは、令状チェックの裁判官、組織的に上位の検察官、弁護人のレベル、裁判官の聞く態度　からまっている。

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（６）清水弁護士　日本の警察に未来はあるか？　作るのは警察も含めた、我々。以上で基調報告が終わりました。（本当はもっときつい感じでも話されていましたが、僕の方で穏当な表現に改めました・・・）。次はパネルディスカッションです。

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（７）パネルディスカション開始。清水弁護士に加え、原田宏二（市民の目フォーラム代表、元北海道警本部長）、飛松五男（兵庫県警OB）のお三方、コーディネータは、吉岡和弘（故津谷裕貴弁護士の会代表）、津谷良子さん。良子さんは、故津谷弁護士の奥様。

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（８）今日は打ち合わせ段階から、不条理な事実ばかりで、辛いことばかり。よく今回、表に出てこられた。今良子さんが、110番通報の中身を説明中。1分以上も110番で説明がかかった。

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（９）清水弁護士＝通信司令室の説明　１１０番を受けるところ。全パトカーに連絡。津谷さんの奥さんの話が正確に伝われば、パトカーにも正確に伝わるはず。

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（１０）飛松＝秋田県警の報告を見て、あきれる。常識が通じない。通信系はいくつもある。自分が機動捜査隊当時でも、複数の通信系を同時に聞いた。検証結果の詰めが甘い。これで納得してはいけない。

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（１１）原田　警察の機動性がまず弱くなるのは午後５時以降、当直の体制に移る。さらに午前3時以降、交代するので、さらに下がる。事件は午前4時ころ。さらに気が緩んでいたと思う。訓練以前の問題。110番で殺されるという話があったのに、「相手何人？」「何持っている？」とも聞いていない。

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（１２）通信司令室は、聞く担当者だけでなく、これを瞬時に、管内のパトカー、交番、機動捜査隊、警察署などに通報する担当者が隣にいて、これを無線で、知らせていくという複線体制。

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（１３）飛松　通信司令官の重要な仕事は通報している人を落ち着かせ６何の原則で聞く、しかも捜査の端緒。通信司令官も捜査官の一人としての自覚が必要

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（１４）原田　「殺される」という通報。警察官も殺される可能性がある。一番重要なのは犯人が誰で、何を持っているのかというくらいは聞かないと、被害者を助けられないどころか警察官も殉職する。まして機動捜査隊は私服。私服は危ない。その意味でも、臨場した警察官に正確な情報を伝えることが必要

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（１５）飛松＝機動捜査隊は私服だから、必ず「警察官」であることを明らかにする。そうしないとかえって危ない。「大丈夫ですか」と、殺害現場に入っていくようなことはありえない。原田＝抵抗されても公務執行妨害にもならない。現場臨場時の心得の最初にもならない。

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（１６）原田＝臨場した警察官はコートを着ていたみたいだが、そのような服装自体が、拳銃を使えない状況。現場にも拳銃を持って行かなかった。そもそもだめ　飛松＝私は拳銃を四六時中「ホルスタ」に入れていた。事件がなくてもいざという時にきちんとした備えが必要。

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（１７）飛松＝通信司令室は110通報を受けて、具体的に現場に入る方法なども伝える。清水＝通信指令室の感覚が緊迫感のないことも決定的に間違い。原田＝機動捜査隊の防刃防弾衣、拳銃、警杖、楯、警棒、すべてパトカーにある。飛松＝パトカーにある装備は普段でも短時間で出す訓練すらしている

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（１８）飛松＝自分で警察官であった時は自分が傷ついても被害者は傷つけない、犯人は生け捕れという精神でやってきた。

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（１９）吉岡＝津谷さんから見て、私服で警察官であることがわからない状態で入ってきた警察官は、そもそも犯人の仲間だと錯覚した可能性すらある。

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（２０）清水＝2人の警察官は「大丈夫ですか」と津谷さん宅に、靴を脱いで入ってきた。良子さんの110番の切迫感との乖離が激しすぎる。飛松＝靴を脱ぐと滑る可能性がある。切迫感のある現場対応とは思えない。原田＝拳銃を見た瞬間、事前準備がなく、冷静さを欠いた可能性がある。

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（２１）原田＝刃物を持った人間くらいなら素手でも押さえられると言った本部長には驚いた。まさに現場のことを知らない官僚。ありえない。秋葉原事件の際に、現場の警察官は、左手に拳銃、右手に警棒、生きて犯人を捉えた。犯人はラガーナイフ。そこまでしてようやく捕らえられる。まさに現実は命懸け

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（２２）原田＝後からいろいろ秋田県警は言っているが、どんなに装備してもどんなに訓練しても基本的には気の緩みがあっても意味がない。基本がなっていない。通信司令室も機動捜査隊員も。津谷事件はその例。そして現場の警察官には虚偽を述べる動機があるが良子さんにはない。

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（２３）原田＝この事件は犯人が現場で逮捕。捜査側から見れば一件落着。逮捕後は、不祥事対策（国賠訴訟対策）の方ばかりが働いた。警察庁指示案件になるので、方針が単なる刑事事件の捜査から国賠訴訟対策に変わった可能性がある。

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（２４）飛松＝自分の知り合いの警察官の例だが、始末書を120回書き直させられたことがある。それだけ観察の問題は、警察庁の対外的対策の問題。

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（25）原田＝現場にいた良子さんに当然警察は聞く必要がある。良子＝正式に実況見分したのは事件から２週間後くらい　飛松＝実況見分は舐めるようにする。良子さんには嘘をつく動機がない。当然に良子さんに聞く必要がある。清水＝2週間後にしていること自体が警察の作ったストーリの上塗り