武田圭史先生による武雄市図書館CCC提携に関する具体的な問題点について

まとめました。
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keijitakeda @keijitakeda

武田圭史 Keiji Takeda 慶應義塾大学環境情報学部教授(災害情報, 航空防災, UAV/ドローン, 映像制作, VR/AR, 生成AI, 情報セキュリティ, 情報技術全般) 東京都在住 連絡先:050-3637-9567

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(1)貸出し履歴を中心としたプライバシ情報の取り扱いについて現時点での市長の発言を額面どおり受け取るとすれば指摘すべき具体的な問題は確認されない。ただしこれまでの市長の発言の経緯や事業化の背景、経緯等を考慮すると将来プライバシーに関する問題について懸念がある。

2012-06-10 18:43:27
keijitakeda @keijitakeda

(2)特に「思想・信条の自由」に関わる可能性もある図書館の貸出履歴の取り扱いに関して不安視する声が多くあがっている。

2012-06-10 18:43:45
keijitakeda @keijitakeda

(3)一方で従来図書館の貸出し履歴の利活用についてタブー視されて来た部分があるが利用者の視点からはこれらを利用したサービスによるメリットは小さくなく、これらを思想信条の自由に関するリスクを持たないと考える利用者にまで一律に適用するのは過剰な規制とも言える。

2012-06-10 18:44:14
keijitakeda @keijitakeda

(4)少なくとも利用者自身による貸出し履歴の利活用に関する権利について図書館は一定の配慮が必要である。

2012-06-10 18:44:29
keijitakeda @keijitakeda

(5)その他武雄図書館とCCCへの提携が抱える問題として考えられるものとして、「本を借りた人へのTポイント付与」が図書館法第十七条 「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」に反する可能性がある。

2012-06-10 18:45:14
keijitakeda @keijitakeda

(6)CCCはTポイントの利用によって加盟店の売り上げUPうたっておりそれによる加盟店費用を徴収している可能性がある。つまりポイントを付与することはポイント加盟店へのメリットをもたらすこととなり間接的に対価を得ているともいえる。 http://t.co/9xueB50k

2012-06-10 18:45:26
keijitakeda @keijitakeda

(7)同様に公共機関の利用が特定のポイントプログラムと提携する場合当該地域におけるポイント加盟店と非加盟店舗との間での公平性が損なわれる。

2012-06-10 18:46:25
keijitakeda @keijitakeda

(8)公共機関において特定のポイントプログラムの利用が促進されるとするとそれによって当該ポイントプログラム加盟店への顧客の囲い込みにおいて有利に働くという点である。

2012-06-10 18:46:50
keijitakeda @keijitakeda

(9)もっとも市の政策として特定のポイントプログラムと提携をし地域振興に役立てたりコスト削減の施策とすることは適切なプロセスを経て実現することは必ずしも否定すべきものでもないと考えられる。(公平性の観点からは複数のポイントプログラムからの選択など考慮すべき事項はある。)

2012-06-10 18:47:04
keijitakeda @keijitakeda

(10)武雄市とカルチャーコンビニエンスクラブの提携における具体的な問題点としてはプライバシに関しては慎重な履歴情報の取り扱いを求め、十分な周知の上での履歴情報の利用方法について確実な利用者の同意を得れば大きな問題はないと考えられるが、

2012-06-10 18:47:46
keijitakeda @keijitakeda

(11)上記、図書館法へのコンプライアンス及び地域におけるポイント加盟店ビジネスにおける公平性という部分において検討ならびに十分な情報開示が必要な懸念が存在すると言える。

2012-06-10 18:47:56
keijitakeda @keijitakeda

以上【武雄市図書館CCC提携に関する具体的な問題点についての私見】(1)〜(11)連続ツイートでした。失礼しました。

2012-06-10 18:48:51