陸軍船舶四方山話

山猫男爵 @baron_yamaneko

日本陸軍は船をたくさん持ってたということでネタにされますが、WW2時のアメリカ陸軍も相当なものでした。ジェイムズ・ダニガン「第二次世界大戦あんな話こんな話」では、米陸軍こそ米海軍以上の世界最大の船団を有する軍隊だったとしてるくらい。

山猫男爵 @baron_yamaneko

とある大船団持ちの陸軍の話。WW2前は水面に浮かぶもの全て海軍管轄だったのだが、開戦のどさくさで陸軍は独自の船舶保有に成功。陸軍「海軍に全船舶を抑えられたら奴らの言いなりではないか」

山猫男爵 @baron_yamaneko

陸軍の動きが気に入らない海軍は、政界での陰謀で妨害したり、旧式船や低性能船を陸軍へ配分したり。そのうえ陸軍部隊の輸送は陸軍の船でやってくれと投げ出した。

山猫男爵 @baron_yamaneko

それでも陸軍は海軍が見向きもしない小船や鹵獲船まで見境なく手を出し、合計トン数で海軍の2倍以上の1700万トン、隻数で実に海軍の7倍以上の11万1千隻を指揮下に収めたのだった。保有隻数の8割は上陸用舟艇だけどね。

山猫男爵 @baron_yamaneko

こうして海軍を上回る規模の独自の大船団を確保した陸軍は、上陸作戦の経験を積み、橋頭堡へ急速揚陸するノウハウも海軍を上回るものを完成させたのであった。

山猫男爵 @baron_yamaneko

以上、アメリカ合衆国陸軍の話でした。保有船腹11万1千隻は徴用船や上陸用舟艇も含んだ数字で、うち1000トン以上の航洋船は1665隻だけです。こういうと少ないようですが日本陸軍が開戦時に徴用した500トン以上の汽船が448隻なので、やっぱりすごく多いです。

山猫男爵 @baron_yamaneko

米軍の話はジェイムズ・ダニガン他「第二次世界大戦あんな話こんな話」（文春文庫・1995年）に拠っていて、裏はとっていないので数字とかは参考値程度ですが。

山猫男爵 @baron_yamaneko

WW2のアメリカ陸軍船舶で立派なのだと、海上航空機修理部隊Aircraft Repair Unitの持ってた航空機修理船辺り。マリアナや硫黄島辺りにも進出したリバティー船改造の移動整備工場です。 http://t.co/MDxG3YDD

山猫男爵 @baron_yamaneko

この米陸軍のARU船はちょうど日本陸軍の船舶航空廠「弥彦丸」のライバルに当たる船です。1944年段階でヘリ甲板張って連絡や部品輸送用のシコルスキーR-4積んでるのはすごいです。 http://t.co/IzlgBGi8