J. S. バッハ崇拝と価値観

素晴らしい音楽とは何か。素晴らしい、という価値観の基準はどこから来るのか、ということについての考察。
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浦方 @k_urakata

大バッハ崇拝の話。昨日授業で聞いた話ですが、バッハは生前あまり評価されていませんでした。ライプツィヒの聖トマス教会の楽長となったのも、もともと第三候補者で、他の候補者に教会が断られたから回ってきたそう。

2012-11-16 23:27:04
浦方 @k_urakata

バッハ死後もあまり評価はされず、メンデルスゾーンがマタイ受難曲を発掘、再演したときも評価はいまひとつ。それがいつこんなにも有名になったかというと、彼の全集が出版されてからなのです。

2012-11-16 23:29:25
浦方 @k_urakata

全集を出版する、というのはその作曲家の作品が優れているからだけではなく、寧ろ「権威付け」のためであるそう。ドイツの後期バロックの権威を高めるために、バッハという作曲家を取り上げてある意味神格化し、彼の作品は素晴らしいものである!と大々的に宣伝する。

2012-11-16 23:32:38
浦方 @k_urakata

イタリア歌曲のトスティも、全集が出るまでは見向きもされなかった(教育者としては一流だったそうだが)し、武満徹も、日本の現代音楽の権威付けのために祭り上げられた、と言える。というのが先生のご見解でした。 現代風に言えば、大規模なステマのようなものでしょうか。

2012-11-16 23:37:01
浦方 @k_urakata

「バッハ以降、彼よりも優れた教会音楽を書いたものはいない」なんて言葉をどこかで聞いたこともありますが、まさに崇拝。教会音楽に限っても、バッハと同等以上に素晴らしい音楽は沢山あるし、これは自らの見聞の狭さを露呈させているようなものでしょう。

2012-11-16 23:41:20
浦方 @k_urakata

そもそも曲の評価において「優れた」とか「素晴らしい」という表現はかなり主観的にならざるを得ないので、水掛け論になるでしょうが… 少なくともバッハの生きた後期バロック時代には、バッハよりテレマンの方がずっと人気でした。評価は時代と個人によって大きく変わって当たり前のものですよね。

2012-11-16 23:45:59