天皇制をめぐるあれこれ
「天皇の戦争責任」(井上清)、「昭和天皇・マッカーサー会見」(豊下楢彦)「安保条約の成立-吉田外交と天皇外交-」(同)、「昭和天皇の終戦史」(吉田裕)、「現代政治の思想と行動」(丸山真男)。天皇制問題がマイブーム。
2012-11-18 15:06:358.15敗戦ですべてがくつがえったのではない。政治犯は獄につながれたまま、哲学者・三木清は9月26日獄死。それを当然視する内相談話が英字紙に掲載され問題になって、マッカーサー指令で漸く10月、政治犯釈放、そして治安維持法廃止、特高警察解体。日本人の手によって解放されたのではない。
2012-11-18 16:38:32「日本イデオロギー論」の戸坂潤も、三木清も疥癬で獄死している。日高六郎によると、「三木清が疥癬になったのは、疥癬の病気を持つ囚人の毛布を三木清にあてがった疑いがある。それは、巧妙にしくんだ殺人である」という。
2012-11-18 16:46:45戸坂潤は敗戦直前(8月9日)、三木清は敗戦間もない9月26日に獄死している。当局が、近い将来の政治犯釈放を予想し、生かして解放したくない者たちを一層圧迫したがゆえに、そんな時期に相次いで亡くなった(事実上殺された)可能性はないのか?
2012-11-18 16:52:358.15敗戦直後の三木清獄死後の山崎内相談話「思想取締の秘密警察は現在なお活動を続けており、反皇室的宣伝を行う共産主義者は容赦なく逮捕する…さらに共産党員である者は拘禁を続ける…政府形体の変革、とくに天皇制廃止を主張する者は、すべて共産主義者と考え、治安維持法によって逮捕する」
2012-11-18 21:52:44以上、日高六郎「戦後思想を考える」より引用。この天皇制護持のための戦前の狂信的反共主義は、それがどういう状態だったのか実感できないが、人々にアカのレッテルを張って誘拐、拷問、暗殺を繰り返した戦後〜80年代まで続いた中南米の反共軍事政権を思い浮かべれば、想像しやすいのではないか。
2012-11-18 22:02:29疥癬のかゆみのため眠ることができず、栄養失調と劣悪な環境で死んだ三木清や戸坂潤の最期を想像する。戸坂など、1938年から亡くなった45年8月9日までそのような苦しみを嘗めさせれたのだ。下半身をめった打ちにされ、正視できないほどの内出血の末に死んだ小林多喜二と並ぶほどの残酷な死だ。
2012-11-18 22:39:05戦前のドイツや日本でも、80年代頃までの韓国でも、中南米でもそう。「アカ」と名指されて囚われ、あるいは標的にされた者の死は、どれも正視できないぐらい残酷だ。
2012-11-18 22:46:09そう、この1945年2月の近衛上奏を天皇が容れて降伏していたら、3月の東京大空襲も沖縄地上戦もなく、8月、広島・長崎に原爆を落とされることもなく、すなわち膨大な庶民が無惨に死ぬことなく敗戦し得たのだ。ここにも明瞭に天皇の戦争責任が刻まれている。
2012-11-20 00:53:53在特会やネトウヨ活動をする原因として、「学歴が低い」とか「社会に居場所がない」ための「承認欲求」ゆえと言われても、「それがどうかしたのか」と言い放ちたいね。彼らの口汚い言動で傷つけられた人たちがいるのだから。仮に、承認欲求を抱えていたとしても、何ら同情も共感も感じない。
2012-11-20 21:59:39強い承認欲求を抱えた人がみな在特会やネトウヨをやるのか、といったらそんな事はないのだから、それだけでも「承認欲求」をキーワードに位置づけるのは疑問。少なくとも慎重であるべき。
2012-11-20 22:15:03在特会もネトウヨも、強まる右翼・排外運動の潮流の中で考えねばならないはずだが、「承認欲求」論なんかで特別視していたら、全体の中で位置づけられないし、潮流全体の構造も流れも見失ってしまう。
2012-11-20 22:24:04承認欲求論がまずいのは「彼らも気の毒なんだ」と「キワモノ」視する考え方が間違っているから。強盛中国、統一に向かう朝鮮、アテにならぬ米国の間で今後、強烈に右傾化するんだよ日本は。在特会がキワモノどころかメインストリームに立つかもしれないじゃないか。同情してた人達はいいツラの皮だわ。
2012-11-20 23:05:32新憲法が施行され「象徴」と位置づけられた後も天皇は政治に口出しし、沖縄を差し出して米軍駐留を求め、共産勢力から国体を守ろうとした。代はかわったけれどその天皇制が今の天皇制だ。そう考えたら強大化する周辺国を睨み、国体の危機を支配層が認識しているがゆえの今の右傾化の進展ではないのか。
2012-11-20 23:31:59「国民の象徴」という言葉でごまかされているが、「象徴なんか要らんから廃止しよう」と行動した時、「象徴」の本質が分かる。天皇制存続のため戦前と大差ない激しい弾圧をしてくるだろう。60年前には沖縄まるまる「ご随意に」と差し出した位だから。「象徴」じゃなくて「君主」であることが分かる
2012-11-20 23:42:28昭和天皇の「沖縄メッセージ」http://t.co/tngMmm8G はご存じないですか。反共の防波堤に使おうとしたのはその通りだと思いますが、昭和天皇自身.. http://t.co/wUfncqH0
2012-11-24 15:55:20内田樹氏は「日本の安全保障を米国に委ねて思考停止するのが楽」ゆえに日本の政治家や官僚が思考停止に陥っていると言うが、理由として弱い。「楽」というのは結果論。天皇制護持のため昭和天皇が望んだゆえの安保条.. http://t.co/NA67wHxS
2012-11-24 16:14:36@MajiDESCA まったくの形式的な理解。近衛上奏のこと、分かっていますか?「このままでは国民感情が悪化し、共産革命が起きるかもしれないから戦争を終結してほしい」と上奏したが、「戦果をあげないと、それは難しい」と続行の意思を昭和天皇が示したのは歴史的事実。続行は彼自身の指示。
2012-11-25 00:34:55丸山真男「現代政治の思想と行動」の論文「日本ファシズムの思想と運動」「軍国支配者の精神形態」を読んだが、軍、政治家、民間ファシストの描写はあるのに肝心の天皇制がどう機能したか叙述がない。驚いた。論文が書かれた当時は皇族からさえ戦争責任を問い退位を迫る声が出た時期だったというのに。
2012-11-25 02:33:48昭和天皇を「担がれる神輿」として表現している箇所もある。これは間違っているだろう。どこかで訂正しているのだろうか?東京裁判で証言する軍幹部や大臣が不明瞭な官僚主義的答弁に終始しているのを「無責任の体系」と表現しているが、天皇の戦争責任を隠蔽するためだったという視点もまったくない。
2012-11-25 02:39:26そのような視点なしに「無責任の体系」という概念が案出されたのだとしたら、東京裁判での「天皇の戦争責任隠し」という作戦に対する丸山氏の認識不足もからんだ概念と言わざるを得ず、この広く流布している概念自体、再検証されなければならないのではないか。
2012-11-25 02:43:52丸山真男は論文「日本におけるナショナリズム」で「経済的にも軍事的にも日本が嘗ての殖民地帝時代に持っていた実力、威信を復活しうるとは考えられない。天皇や君が代や日の丸のシンボル価値が復活しようと戦前のような「万国に冠たる国体」として現れることは不可能だろうと書いている。甘いよね。
2012-11-25 02:58:16