【紙束代】 電子書籍のお値段の適正額について 【内容代】

普段「お金を出して本を買う習慣がある人達」に、保有できる実体(紙束)がない電子書籍の適正額は、幾らなら「お金を出してもいい」と、思って貰えるのか? について、つらつらと。 あなたは、 【紙の文庫本一冊相当224頁の有料電子書籍に、幾らまでなら出せますか?】 続きを読む
42

はじめに

加藤AZUKI @azukiglg

「電子書籍は、インク代と紙代と流通コストが掛からないのだから、紙の本よりローコストなはずだ」という理解について、なんとなく最近は「逆にハイコストなのではないか」という気が薄々してきてるんだがどうよ(´・ω・`)

2012-12-02 04:45:51
加藤AZUKI @azukiglg

紙の本の値段を千円としたとき、書店の取り分(売上げ)は200円、取次の取り分(輸送費なども含む)は100円。出版社の純益は100円、紙、印刷、製本などの原価が300円、販売費、管理費(倉庫代とかね)が300円くらいらしい。 http://t.co/9DTui24D

2012-12-02 04:49:11
加藤AZUKI @azukiglg

あと、出版社の利益の中から、編集費と著者印税が出ますw そうすると、出版社の収益ってかなり少ない。

2012-12-02 04:50:19
加藤AZUKI @azukiglg

初版部数が多い、または重版が次々に掛かる(不労所得ですヽ(´∇`)ノ)ような本は、版元に入る金額も(著者印税も)多くなるので皆余裕ができてほくほく。他の本での「負け」(例えば新人の新作が空振りとか)を、売れた本で巻き返せる感じ。

2012-12-02 04:52:00
加藤AZUKI @azukiglg

で、紙の本は「紙代、インク代、印刷費、輸送費、倉庫代(売れ残った場合の版元在庫など)」が掛かるけど、電子書籍の場合は「サーバ代、通信費(ユーザー負担ばかりでわなく、転送量も掛かるような……)、サーバ維持のための技術要員の人件費」などが掛かり続けるような……。

2012-12-02 04:55:21
加藤AZUKI @azukiglg

しかも紙の本は買ってしまえばその書籍の管理権限は購入者に移るけど(個人の本棚)、電子書籍は基本的には「購読の権利」を得てる(または期限を切らずにリースされてる)」だけで個人が所有してるわけでもない。例えばAmazonが倒産したら、kindle本として購入したものの読み出しは不能。

2012-12-02 04:57:00
加藤AZUKI @azukiglg

つまり、個人が購入したのは「購読する権利」だけで「パッケージ=ペーパーストレージ」の保有・管理権限ではないわけで、それらのデータを維持し続けるコストは、今後増大していく。

2012-12-02 04:58:35
加藤AZUKI @azukiglg

まあ、バックアップは無数に取るだろう、とは思っているけど、マスターが喪失したり、どこかのサーバ会社の大事故やOS書き換えに伴う大事故みたいな惨事が起きたら、その本そのものが「蒸発」してしまう、とゆー。

2012-12-02 04:59:39
加藤AZUKI @azukiglg

紙の本だと本の所有者が火事で焼け出されても、同じ本を持ってる他の購入者がいれば、本は蒸発しない。このへん、「本の所有」に対する拘りがあるビブリオマニアが電子書籍に心情的に踏み切れない要因のひとつかもしれん。

2012-12-02 05:00:12
加藤AZUKI @azukiglg

んで。紙の本は「初版刷ったら、それが一応全部売れたという前提」で制作費やら印税(原稿料)やらを、実際にその部数がまだ売れてなくてもまとめて支払われる。対して、電子書籍は「実際のDL数分」しか支払われない。

2012-12-02 05:01:26
加藤AZUKI @azukiglg

印税支払い、製作コスト掛けて、満を持して発売、しかし100DLしかありませんでした――とかなると版元大損だから「DLされた分だけお支払い」になる。電子書籍は(分野によるけど)、一滴一滴雫がぽたぽた落ちるような金額の集大成なので、正直キツイ(頒布単価が低く、市場が小さいのWパンチ)

2012-12-02 05:03:11
加藤AZUKI @azukiglg

市場が大きくなれば解消される問題も多いと思うけど、市場が大きくならない理由が「価格(というか、所有/保有できる実態がないものに対する、価値の定義が共有されてない」ということなので、これを解消していかないと、にゃはり市場は大きくなりそうにない。

2012-12-02 05:04:20
加藤AZUKI @azukiglg

本というのは不思議な商品で、内容の善し悪しで値段が変わることはない。基本は、紙代、インク代といった印刷原価(判型とか)、頁数、初版発行部数(初版で製作コストを回収するため)で値段が決まる。稀代の名著でも馬の骨系新人の第一作でも判型と頁数と部数が同じなら同じ値段。

2012-12-02 05:05:58
加藤AZUKI @azukiglg

つまり、「ハコ代」「情報を入れる容器の都合」で値段が決まる。電子書籍は、恐らく「文字数(ファイルサイズ)」、個人刊行のものだとまだ目安は明確にはなってなくて、「気分と意気込み」で決まってるのかもしれん。(時期に基準はできてくと思うけど)

2012-12-02 05:07:13
加藤AZUKI @azukiglg

だけど、電子書籍は「保有できる入れ物(紙束)」がなくて、内容(コンテンツ)を購読する権利、しかない。そうすると、「紙束がないんだからもっと安くしろ」という要望がニョキニョキと……。

2012-12-02 05:08:11
加藤AZUKI @azukiglg

結局、本を買う人ってのは、本の内容じゃなくて「容れ物(紙束)」に価値を見出してて、その紙束の実態を保有/所有できるかどうかってところに価値を見出してんのかなあ、と思ったり思ったり。自炊した場合でも、HDDとBDへのバックアップが「保有している安心感」に繋がってたり。

2012-12-02 05:09:18
加藤AZUKI @azukiglg

「実態を保有できないコンテンツに幾らなら出せるか?」っていうのは、今後何度となく争点論点になってくのかもなー。今んとこ、「デザインが美麗ではない電子書籍は、ワープロソフトのデータファイルを読んでいるのと同じで、商品価値があるように思えない」つー意見も頻出してるしなー。

2012-12-02 05:10:40
加藤AZUKI @azukiglg

と、InDesignCS6でのePub3製作演習とかやってると、思い浮かんでしまうのだった。

2012-12-02 05:11:29
加藤AZUKI @azukiglg

普通の文庫本は、224頁くらいだったら(初版部数によるけど)500円台後半から600円台後半くらいの間じゃないかな。今。紙の本と同じ値段は出したくないという人が多いのはわかる。期待としてはw #紙の文庫本一冊相当224頁の有料電子書籍に幾らまでなら出せるか

2012-12-02 05:14:13
加藤AZUKI @azukiglg

んじゃあ、紙の文庫本と同じ分量の本、電子書籍なら幾らが適正で幾らなら「実体(紙束)を保有せずに購読権のリースだけでも許容できる」のか? #紙の文庫本一冊相当224頁の有料電子書籍に幾らまでなら出せるか

2012-12-02 05:14:52
加藤AZUKI @azukiglg

電子書籍元年と毎年言われながらwも、実はまだ「共通認識」が本当には行き渡ってない問題なのかもなー、これ。

2012-12-02 05:15:56

ご意見

たけっち(コミナティ筋注4回目接種完了) @take_judge

@azukiglg 専門書、特に医学書がべらぼうに高いのはこのことに由来するのですね。

2012-12-02 05:43:01