すらすらわかる銀行とケイマンSPC。
日本の制度会計では、資本か負債かの表示は、私法上の扱いに依存しております。これ、本当に資本なのか?というスキームの優先株が純資産の部に計上されていたり
2012-12-05 19:22:02また、課税の取り扱いも私法上の分類に左右されることが多いのでないかと。これは損益通算を利用した損失先食いスキームにも利用されたりも
2012-12-05 19:26:41ケイマンSPCは、主に金融機関においてバーゼル規制上の自己資本比率規制をクリアするために、優先株を発行する「箱」として利用されました
2012-12-05 19:57:26まず、銀行は少額を株式出資してケイマンにSPCを設立します。そして、資本金の20~30倍くらいの額の議決権をもたない優先出資証券を発行します
2012-12-05 19:59:56優先出資証券は機関投資家向けて販売されますが、だいたい期間10年くらいで、6年目から配当金がステップアップする商品設計が多かった
2012-12-05 20:01:49ケイマンSPCは、株式+優先出資証券を原子として銀行へ向けて融資を行います。銀行は、ケイマンSPCへ借入金利息を支払い、これが機関投資家への優先株の配当の原資となる
2012-12-05 20:03:54連結財務諸表を作成すると、資本相殺されて、銀行の出資した株式と借入金は消えます。そして機関投資家が出資してくれた優先株が「少数株主持分」として表示される
2012-12-05 20:06:39連結財務諸表上では、ケイマンSPCからの借入金利息は相殺消去されます。また、これは配当金ではありませんので、連結株主資本変動計算書の「配当金の支払」には出てこない
2012-12-05 20:09:51では、どこに表示されるかと言いますと、連結キャッシュ・フロー計算書の「少数株主への配当金」に金額が出てきます(ケイマンSPC以外の少数株主配当も混在しますので、金額はそこだけでは確定できません
2012-12-05 20:11:34ケイマンSPCの配当金は、非常にレートが高かったです。もちろんこれは一般債権より劣後しているかのゆえの高配当(普通株式よりは優先順位
2012-12-05 20:16:29メガも地銀も、なりふり構わず資本増強をする必要に迫られたので、希薄化を招かず、手続きも比較的簡単なケイマンSPCによる優先株発行は一時、多用されました
2012-12-05 20:17:47ケイマンSPCについて気になったので、Googleで調べてたらすら先生が解説して下さってた笑 金融機関の財務体質の強化に繋がるってのは理解出来たけど、SPCが税制優遇を受けられるってのがいまいち理解出来ない。タックスヘイブン税制でキッチリ取られないのかな。
2012-12-05 20:22:45そういうことでしたか。 @sura_taro: メガも地銀も、なりふり構わず資本増強をする必要に迫られたので、希薄化を招かず、手続きも比較的簡単なケイマンSPCによる優先株発行は一時、多用されました
2012-12-05 20:22:59