「ブラック企業」の著者、今野晴貴氏(@konno_haruki)が語る労働時間規制政策の必要性
- Kana_1024n
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東京新聞が、昨日のPOSSEのイベント「ブラック企業をなくす政治家は誰か」を記事にしてくださいました。ブラック企業は日本の「社会問題」です。私たちはブラック企業を規制する政治家を選ぶべき。そして、その基準は労働時間規制の主張があるかどうか。http://t.co/IFUzLeg7
2012-12-09 11:43:50なぜ私が「ブラック企業を規制する政策」や「政治家を選ぶ基準」で、あえて「労働時間規制」一本に絞るのか。これについては、次号の雑誌『POSSE』に掲載されるマニフェスト分析や、拙著『ブラック企業』を参照されたい。実は、「正社員化」や同一待遇などは、ブラック化を促進する恐れがあるのだ
2012-12-09 11:50:16それにしても、今回のマニフェストの雇用政策の混乱ぶりには辟易する。ほとんど何も考えていない。間違いだらけ、矛盾するものが合わさってばかり。ほとんど勉強していないといってよい。これに比べると自民党末期政権や民主党の政権交代期のものはずっとよかった。もちろん不十分ではあったが。
2012-12-09 11:51:57まず、「正社員化促進」のリスク。労働時間や職務命令にたいする規制がほとんど無制限の日本では、「トライアル」を安易に導入すると、「正社員になるために」足元をみられ、サービス残業や過剰労働の強要へつながる。また、均等待遇も、「義務に応じて」となると、非正規のブラック化を促進する。
2012-12-09 11:53:54今回のマニフェストは、正社員化や就労促進、均等処遇(これには間違いのある記述が目立った)が主な主張であったが、それらの具体策を見るとかなり問題がある。一言で言って、「ブラック企業はまったく想定していない」といってよい。ブラック化を促進する雇用政策のオンパレードである。
2012-12-09 11:55:11それから、維新の「最低賃金撤廃」を荒唐無稽な政策として退けてはいけない。実は、彼らがこうした主張をするのには社会的な背景がある。「正社員化の促進」と同じで、個人の就労の問題に焦点化すると、「どんな条件でも働け」となる。生保で用いられる論法だ。これら全てがブラック企業の追い風となる
2012-12-09 11:58:58維新のエキセントリックな政策を容認してしまう雰囲気が、日本社会の底流にはある。あるいは、彼らと同じ軸戦場の政策を、各党の「正社員化」「能力による均等化」は、実は唱えているのである。こうした政策の構図をみずに、ただ「よりひどい政策」をたたくことに終始しても、何も先には進まないだろう
2012-12-09 12:01:36