日本の10年先を行く反転する福祉国家オランダ

日本の10年先を行く『反転する福祉国家オランダ』感想まとめです。
2
氏家法雄 @ujikenorio

「寛容な国というイメージの強いオランダで,男女平等や人権・自由といった近代的な普遍的価値を積極的に擁護する「人気政治家」が,積極的に移民規制を説き,イスラームを批判するのはどのような論理に基づくのか」。水島治郎『反転する福祉国家』岩波、 http://t.co/WlbZZaer

2012-09-10 17:37:20
リンク mainichi.jp 今週の本棚:中村達也・評『反転する福祉国家オランダモデルの光と影』=水島治郎・著 (岩波書店・3360円) ◇「政労使」合意による働き方改革の「今」 オランダといえば、何を連想...
中山 永基(閔 永基) @yonggi623

「ヨーロッパ諸国に共通してみられる方向転換…を現代の経済構造、脱工業社会の経済が要請する労働力の質・能力のあり方と関連づけて説明…『脱工業社会』の影というべきかもしれない」/中村達也・評 水島治郎『反転する福祉国家』 毎日新聞12/9/9 http://t.co/DS7bLMBd

2012-09-09 12:43:17
赤い河 @leauvivejp

橋下現象を読み解く上で、オランダ新右翼を論じた水島治郎『反転する福祉国家』(岩波書店)は秀逸。従来の極右と現代的な新右翼がどう違うのかを、オランダ新右翼のフォルタインに焦点を当てて論じる。橋下現象はほとんどオランダで先取りされていたと言っても過言ではない。

2012-09-17 08:08:47
赤い河 @leauvivejp

『反転する福祉国家』を参考に、オランダ新右翼のフォルタインと橋下の類似性を挙げる。【台頭の背景】1.左右の既成政党同士の接近がもたらす政治不信 2.公共セクターの非効率への批判の高まり 3.世論における移民批判の増加 (続く)

2012-09-17 08:18:07
赤い河 @leauvivejp

(承前)『反転する福祉国家』。オランダ新右翼と橋下の類似。【戦略の類似】1.地方政治から台頭 2.極右的な排外主義とは異なる普遍主義的な移民批判 3.移民批判よりも公共セクターの非効率への批判を前面に 4.既成政党を批判しつつ連携の余地を残す

2012-09-17 08:33:06
湯川カナ @kanayukawa

1)『反転する福祉国家』(水島治郎、岩波書店)、すごかった。帯は「それは先駆的な雇用・福祉改革なのか、リベラルを装った排外主義なのか」。社会的「包摂」をキーワードとする国家再編の成功モデルと言われる「福祉先進国」オランダ。その一方で、新右翼政党の躍進や厳しい移民排斥が進んでいる。

2012-12-12 10:26:04
湯川カナ @kanayukawa

2)社会の脱工業化が進むと従来の政治的対立軸が意味を失い、中道右派・中道左派が接近して、有権者にとっては「どっちでも同じ」状況になる。このとき急進右翼が、有権者の不満にフォーカスし、既成政党を「ひとまとめに批判」するかたちで登場。マスコミの寵児となって、大衆的な支持を獲得する。

2012-12-12 10:30:07
湯川カナ @kanayukawa

3)こうして急進右翼政党が与党入りしたのが、2002年のオランダ。以降、現在まで、既存政党も移民制限・治安強化を訴えるのが当然の流れとなっている。その背景には、先進国における「量から質」という生産様式の変化があると分析するのが、この本。発達障害のインタビューで、ご教示いただいた。

2012-12-12 10:36:39
湯川カナ @kanayukawa

3)「移民の排斥」とは「言語の習得や社会的な同化」、つまり共有する文化の同質性によって、国が「市民」と「市民ならざるもの」を分断しようとしていること。その刃は、移民に限らず、「発達障害」「空気読めない」「(思想的)非国民」として、いつでも私たち自身に向けられると思った方が良い。

2012-12-12 10:40:24
湯川カナ @kanayukawa

4)先日の、児童精神学者・石川憲彦先生インタビュー(いま校正中)、そしてこの『反転する福祉国家』の話を補助線に、いまの選挙戦を見ていると、外国メディアではすでに「右傾化」と伝えられている日本がいまから向かう先の光景が垣間見えて、怖くなった。それは十年前のオランダではないか?

2012-12-12 10:44:35
湯川カナ @kanayukawa

5)いや、日本はオランダではない。それに「人間は必ず行きすぎるもの」と釈老師言われたように、いつかは「ちょいと戻るか」の力が働くだろうし、現在だって「ちょいと戻しとこう」のひともいる。それが存在できる場さえあれば。というわけで、「最悪の結末を避けるための投票」に、今回は行きます♡

2012-12-12 10:47:35