Flying Zebra(f_zebra)さんの「エネルギー安全保障とアメリカとの関係について」 

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Flying Zebra @f_zebra

政権に就いていた3年間迷走を続けた民主党が自滅し、特に積極的に支持されているわけではない自民党、公明党が結果的に大勝しました。新政権のエネルギー政策がどうなるかまだ明確ではありませんが、エネルギー安全保障とアメリカとの関係について今一度おさらいしておきましょう。

2012-12-17 23:49:18
Flying Zebra @f_zebra

ここでまとめて頂いているのは、こちらのまとめ http://t.co/f22bczRd の後半で紹介している元DOE(米国エネルギー省)副長官のW.F.Martin氏による講演の内容.. http://t.co/iLHrs3Zd

2012-12-18 15:44:26
Flying Zebra @f_zebra

アメリカは、2025年までにエネルギー純輸出国になることを目指しています。アジア向けの天然ガス輸出には根強い慎重論もありますが、確定している欧州向け輸出だけでカナダ・メキシコからの石油輸入を相殺できるようになる計画です。

2012-12-17 23:50:05
Flying Zebra @f_zebra

エネルギー純輸出国への転換により、エネルギー関連での雇用創出の他、エネルギー調達費用の低下で他の産業部門にも国際競争の上で大きなメリットが生じます。更に大きなメリットは、エネルギー安全保障上のリスクが大きく低減されることです。

2012-12-17 23:50:41
Flying Zebra @f_zebra

アメリカはGDPの4%を国防予算に費やして世界中に展開できる最強の軍隊を維持しています。海外の米軍基地や空母打撃群の展開地域は中東とアジアに集中しているという事実からも明らかなように、米軍の主な目的は世界の石油・天然ガス取引と輸送を保護することです。

2012-12-17 23:52:16
Flying Zebra @f_zebra

アメリカの国益にとって、中東地域のエネルギー資源がアメリカ本土や同盟国に円滑に供給される事は極めて重要です。そのために1991年以降だけで米兵に6万人の死傷者を出し、莫大な予算を注ぎ込んで兵力を展開していますが、この前提は変わりつつあります

2012-12-17 23:53:20
Flying Zebra @f_zebra

1970年代には中東の石油・ガスの8割はアメリカとヨーロッパに流れていました。現在は8割がアジア太平洋地域に流れています。将来的にアメリカが中東のエネルギー資源に依存しなくなれば、その安全を保障するために大きな金銭的・人的コストを負担し続ける必要がなくなるでしょう。

2012-12-17 23:54:43
Flying Zebra @f_zebra

日本は、現状ではアメリカとは逆にエネルギーの輸入依存を強める方向に向かっています。国内にエネルギー資源が産出しない日本がアメリカと同じ政策を採れないのは当然ですが、エネルギー安全保障については死活問題であるにも関わらず、ほとんど議論にすらなっていません。

2012-12-17 23:56:19
Flying Zebra @f_zebra

日本のシーレーン防衛における米軍のプレゼンスが将来的に低下するのは合理的に予測可能ですが、それに対して日本はどうしようとしているのでしょう自ら遠征軍を展開するのか、何らかの対価を支払って他国に依頼するのか。いずれにしても、エネルギー輸送コストは高くなります

2012-12-17 23:57:39
Flying Zebra @f_zebra

なお、アメリカにとっては日本が原子力計画を再開する方が都合が良く、政府も議会もそこは一致しています日本が石油とガスを大量購入することは世界的な価格圧力を高め、アメリカやその他の国はより高い価格を支払うことになるからです。

2012-12-17 23:58:49
Flying Zebra @f_zebra

また、日本が核燃料サイクルを停止すればプルトニウムの余剰が生じ、国際的な保障措置協定や日米原子力協定への違反が懸念されることになります日本のエネルギー戦略を考える時に他国にばかり気を遣う必要はありませんが、国際社会の一員としてある程度の節度は保ちたいものです

2012-12-17 23:59:35