カチューシャ殿の戦車語り#6 「風船爆弾」

カチューシャ殿の戦車語り…というか兵器語りです(タイトルミスったなぁ…) 今回扱うのは登戸研究所の秘密兵器・風船爆弾であります。 世界初の大陸間弾道弾(?)でしたが、やはりその効果は微々たるものでした。 しかしこの研究で取られたデータは、気象分野において今も活きているんですよね。 面白い話です。
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カチューシャ @katyusha_prauda

今回はふ号兵器、風船爆弾よ

2012-12-31 18:18:31
カチューシャ @katyusha_prauda

構造は和紙をコンニャク糊で接着して作った直径10メートルの気球に水素ガスをつめて飛ばして敵地上空で爆弾や時限式焼夷弾を切り離すといった感じね

2012-12-31 18:21:16
カチューシャ @katyusha_prauda

一見安直にみえるこの兵器も実戦で使うとなると課題は多かったわ…いちばんの苦心はデータの全く無かった太平洋上空の気流の状況を把握する事だったそうよ…

2012-12-31 18:24:07
カチューシャ @katyusha_prauda

人間が操縦できない風任せの兵器だからどの季節にどの高度でどれほどの風がどの方向に吹いていて日本から放流した気球はいつ米本土上空に到達するかという事を割り出さなければならなかったからね

2012-12-31 18:27:20
カチューシャ @katyusha_prauda

そのため登戸研究所一班では中央気象台から派遣された技師を中心に気象データの検討作業が行われたの

2012-12-31 18:30:28
カチューシャ @katyusha_prauda

気球の仕掛けにも重大な課題があったのね… いくら密閉しても微量の水素ガスが漏れ出してしまううえに夜間の冷え込みによる萎みからどうしても降下してしまうのをどう防ぐか…

2012-12-31 18:35:14
カチューシャ @katyusha_prauda

登戸研究所の開発陣が考案したのは高度計に反応して切り離されるバラストを複数装着する方法よ 結局は2キロの重りを32個装着する事で問題は解決したわ

2012-12-31 18:40:23
カチューシャ @katyusha_prauda

この風船爆弾が実戦で使われたのは昭和19年11月から昭和20年4月までで発射された数は約9000個よ 発射基地は福島県勿来、茨城県大津、千葉県一宮の3ヶ所よ

2012-12-31 18:43:41
カチューシャ @katyusha_prauda

高度1万メートルの偏西風に乗って時速200キロ以上のスピードで太平洋を横断しアメリカに到達したのは300個。 その多くは西海岸のオレゴン州、ワシントン州、カリフォルニア州と中西部のモンタナ州、さらにアラスカ州とカナダの西海岸に到達したわ

2012-12-31 18:49:20
カチューシャ @katyusha_prauda

ごく少数は中西部全域とメキシコに到達していたのね 戦果は微々たるもので具体的被害はオレゴン州でピクニック中の牧師一家が漂着した爆弾の信管に触れて6人が死亡したのとワシントン州で工場の送電線を破壊して電力供給を一時的にストップさせた2件だけよ…

2012-12-31 18:53:52
カチューシャ @katyusha_prauda

アメリカに心理的衝撃を与えたのは確かみたいね… 日本が生物兵器や化学兵器を開発してるのを知ってたからかもね

2012-12-31 18:56:31