20130107 #NHK クローズアップ現代「エネルギー大変革～岐路に立つ日本の資源戦略」

ほんのこ @shbttsy74

#NHK クロ現「エネルギー大変革〜岐路に立つ日本の資源戦略」経済発展を支えてきたエネルギーの安定供給が危うくなっている。原発依存の脆さ。去年、戦後最悪となる貿易赤字。世界ではエネルギーをめぐって新たな革命が進行。その原動力は米中心のシェールガス・オイル。

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#NHK クロ現。アメリカ中西部ノースダコタ州。シェール開発の最前線。100を超える企業が掘削に参入。石油開発会社の現場責任者、ジェリー・マイヤーさん。5年前から掘削をはじめ、これまで100本以上の井戸を掘る。「とにかく、掘れば掘るほど儲かるんだ」

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#NHK クロ現。掘削現場には、新たなアメリカンドリームを求めて、多くの人が集まる。オバマ大統領「我々の足下には100年分のガスが埋まっている。天然ガスだけで60万人を雇用できる」アメリカが資源大国に踊り出る、シェール革命。

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#NHK クロ現。従来の掘削は、地中からまっすぐにくみ上げるものだったが、シェール層に到達すると横に入り、水圧で破砕。閉じ込められていた天然ガスを吸い上げる。最新のテクノロジーで地中の構造を3次元で解析し、正確に掘り進められるように。

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#NHK クロ現。アメリカでは、年々減少を続けていた石油・天然ガスの生産が増え始めた。2020年代に世界最大の石油天然ガスの産出国になると予想されている。世界中の石油化学メーカーが、次々にアメリカで工場を作り始めた。天然ガスの価格が13ドル→3ドル台になったため。

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#NHK クロ現。テキサス州南部の商工会議所。企業誘致を担当するロバート・ウォーリーさん。この地域には、工場建設の申込が殺到しているという。アメリカのダウ・ケミカルのほか、BASFなど世界を代表する石油化学メーカーがリストに並ぶ。

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#NHK クロ現。ウォーリーさん、これほど大規模な投資が行われたことはかつてなかったと語る。アメリカが手にした、従来の4分の1の値段のシェールガス。それを求めて日本の化学メーカーも動き出した。大手化学メーカー、春から着工を始めるプラントの設計を急ぐ。

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#NHK クロ現。ゲスト、寺島実郎氏「メジャーがベンチャー企業の技術を買って参入してきた。非在来型天然ガスが噴き出るようになり、オイルも出てきた。アメリカを驚くほどの高揚感が襲っていたが、僕が行ったときは落ち着いていた。アメリカの復権をかけたストーリーになっている」

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#NHK クロ現。日本エネルギー経済研究所常務理事・小山堅氏「経済的に地下から取り出せるかが問題だったが、最新技術などで可能となった。アメリカを再生させる起爆剤のひとつとして、非常に大きな力を持っている。世界のエネルギーの姿そのものを変えてしまうほど」

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#NHK クロ現。小山氏「シェールガスは世界中あちこちに豊富にある。とくに中国にはアメリカ以上にあると思われる。ただ、アメリカで起きたことは、アメリカならではのインフラや制度があったから。これが世界で起きるかどうかは、まだ様子を見ないといけない」

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#NHK クロ現。ケンブリッジ・エネルギー研究所、ダニエル・ヤーギン氏「技術力のある起業家が多いアメリカだからこそ可能だったと、私は見ている。状況はこの数年で激変した。米の石油の生産量が増加し、供給がさらに増えることが期待されている」

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#NHK クロ現。ヤーギン氏「これまでのように、二酸化炭素を排出する時代が続くことを懸念する人はいるが、事態はもっと複雑。天然ガスは石炭の半分しか二酸化炭素を排出しない。このシェール革命が起きているのは、まだアメリカだけ。これから世界の国々にどのくらいの速度で進むかだ」

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#NHK クロ現。ヤーギン氏「いくら資源が地底や海底にあるからといって、誰もが欲しい時に安く手に入れられるとは限らない」

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#NHK クロ現。小山氏「世界のガスの価格に大きな乖離が出てきた。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの3つに分かれているが、アメリカではガスの値段が3ドルにまで下がった。日本は原油価格に連動し、16〜18ドル。ヨーロッパは10ドルと、格差がついてしまった」

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#NHK クロ現。小山氏「アメリカから日本のガスを輸入するとして、3ドルという値段に、輸送や液化のコストを足して、9ドルくらいとしても、日本の18ドルより安く買えるかも。これから日本に波及効果が出てくるのではないか」

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#NHK クロ現。小山氏「中東やロシアにとっては、アメリカの市場そのものが輸出できなくなることに加えて、世界全体の需給を大きく変えるということで、高価格を必要としているアラブ諸国にとっても大きな問題」

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#NHK クロ現。去年10月、ロシア・プーチン大統領はエネルギー戦略の抜本的な見直しを命じた。天然ガスの輸出量の75％をヨーロッパへ。価格交渉を有利に進めてきた。しかし、大手エネルギー会社・エーオンが、ロシア産ガスの価格設定の見直しを国際仲裁裁判所に申し立てた。

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#NHK クロ現。去年7月、ロシア側は最大10％の値下げを受け入れた。その後もヨーロッパ各国で、ガスの値下げを求める訴えを起こされた。プーチン大統領は、ガスプロムの社長を呼んでガス開発の現状について説明を求めた。輸出先を分散させる必要があるとガスプロム社長。

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#NHK クロ現。新たな市場のターゲットとして、アジア、特に日本を狙うロシア。サハリンから伸びる2本のパイプラインが既に完成。さらに3200キロに及ぶパイプラインを作る計画。LNGに転換する施設も建設予定。日本からの投資だけでなく、高い技術力にも期待しているという。

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#NHK クロ現。ゲスト、立正大学教授・蓮見雄氏「日本では、ロシアは資源大国で強いと思われているが、そう余裕はない。ヨーロッパに長期契約で買ってもらっていたが、シェール革命の影響で値下げになり、再生可能エネルギーも使っていて需要がもう伸びない。それでアジアに、と」

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#NHK クロ現。蓮見氏「ロシアにとって中国はたやすい交渉相手ではない。シェールガスの埋蔵量がアメリカより多いこともあるが、再生可能エネルギーとしても世界一を狙う立場。ありとあらゆる手法で資源を確保しているので、ロシアの言い値では買ってくれないだろう」

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#NHK クロ現。蓮見氏「日本は天然ガスの9％、石油の4〜7％をロシアに依存している。北極海航路を通ると、ウラジオストクのLNGを確保できるだけでなく、期間が20日短縮できる。その先にはアメリカ市場もある。日本にとって非常に大きなビジネスチャンスといえる」

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#NHK クロ現。小山氏「サハリンにはガス田が開発されている。東シベリアには大型のガス田が見つかった。LNGの基地もサハリンにある。もうひとつ、近いということが魅力。東アジア諸国にとって、ロシアの資源をどう使うかは、エネルギーの安全保障を考える上で大きな意義がある」

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#NHK クロ現。蓮見氏「ヨーロッパの場合、とくにウクライナとのガス紛争時に、自分たちの備えが十分でなかったと結論づけ、それを解消すべきだとしている。ロシアから大量にガスを輸入しているが、もうひとつノルウェーからも、アルジェリアからも入れて多角化している」

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#NHK クロ現。蓮見氏「日本が一貫して多角化することと、国内のエネルギーミックス、再生可能エネルギーも含めて多様化しておくことで、価格交渉力をもつことができるし、ロシアに依存することにはならないだろうと」