サークル『醤油をこぼすと染みになる』さんの醤油愛について。

サークル『醤油をこぼすと染みになる』さん http://shouyutechou.hatenablog.com/ が作られた同人誌『醤油手帳』の作成秘話と醤油に掛ける熱い想いをまとめました。
14
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

醤油手帖は文章がどうしても多い本なので、作るにあたってデザイナーさんと相談しながらいかに読みやすくするかを考えました。例えば、必ず見開きで1つのお話が完結するとか、1行あたりの文字数が2文字以下にはしないとか、漢字とひらがなのバランスとかですね。

2013-01-08 10:26:31
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

今回の新刊はどのように作ったかというと、デザイナーさんにレイアウトを組んでもらい、僕がそこにInDesignで直接書き込みます。で、見開きで見てバランス調整しながら文章を仕上げて提出。その後で細かい文字の部分を再度デザイナーさんに調整(数字を縦にするとか)してもらうという流れです

2013-01-08 10:29:00
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

だから見開きでページをまたぐ部分とかも結構気をつかっています。さすがに京極先生のように必ずページまたぎで文またぎが発生しないとまではいきませんでしたが、それでも今回の新刊はそういうページがとても少なかったりします

2013-01-08 10:30:15
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

あと、見開きで見てバランスを調整する部分では、だいたいどの見開きも同じ行数になるように文章量を調整したりもしています。

2013-01-08 10:35:12
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

……と、まあ、作っている本人達にしかわからないこだわりがあれこれあったりするわけなのですが、そういうところにこだわれるのが同人誌のいいところということで。なので、読みやすいとかバランスがいいとか言っていただけるのは、とてもうれしいことなのです。

2013-01-08 10:37:01
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

「醤油をこぼすと染みになる」というサークル名はTwitterで公募して決めました。割といい加減な決め方ではあるのですが、しっかりとサークル名に恥じない活動をこの1年してきたと思います。

2013-01-08 23:53:00
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

なんか今日はそういう日だったということで、もうちょっとだけ同人誌について書きますと。多分僕の中で食系の同人誌の原点はきりん本舗さんの紅茶番付、珈琲番付なんだと思います。これらは、毎年、その年に出た缶紅茶や缶珈琲を飲み比べし、番付をつけるというもの。この本の大ファンだったのです

2013-01-09 00:28:09
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

もう10年以上前に活動を停止されたのですが、今でもそこで得た知識は役に立ってます。缶紅茶や缶珈琲が、毎年味が変わるなんて知らなかったのでした。でも、茶葉や珈琲豆が農作物である以上、毎年変わるのは当たり前ですよね。なので、最初はとにかくひたすら醤油を集めて番付をつける本を考えました

2013-01-09 00:32:25
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

でも、醤油という調味料はたくさん集めても缶珈琲や缶紅茶のような嗜好品とは違い、料理に入れたり合わせたりして使うものですから、単体でのきき比べにはそれほど意味が無い気がしました。この醤油は単体だとさほどでもないけど、加熱するとすごくいい。みたいなのに対応できないんですね。

2013-01-09 00:36:19
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

そこで考えたのが、物語性です。僕は文章屋さんなので、写真をたくさん使うものよりは文章をメインでいこう。でも長文を最後まで読んでもらうには、物語性が無いとダメだ。そう考えたのですね。

2013-01-09 00:38:31
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

この場合の物語性というのは、単に起承転結みたいなものの事じゃなくて、その製品が生まれた背景とか、その土地の食文化とか、そういったものです。醤油と味噌はその土地の食文化の集大成みたいなものですから。なので、醤油手帖に載っている醤油は、なるべくそういった事を載せるようにしました。

2013-01-09 00:41:33
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

面白いもので、そうやって背景を調べれば調べるほど、どの醤油も調べる前より美味しく感じるのですね(笑) なので最近は、まず最初に味をきいて、軽くメモを取り、文章を書いて、再度味をきくみたいなこともやっています

2013-01-09 00:45:55
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

ここで調べれば調べれるほど文章は膨らんでいくのですが、一つ制限も設けています。それは、先にレイアウトを決めること。その文字数で必ず収めるように、できあがった文章でもガンガン削ったりしています。これはまあ、文章屋さんなのでそういう作業に慣れているということもあるかと思います。

2013-01-09 00:49:34
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

あと、味の表現では香りと味わいについては書くようにしようとも決めました。味わいは共するとしょっぱい、あまじょっぱいしかなかったりするのは悩みの種ではありますが(笑) たまごかけご飯専用醤油はたまごの甘みを生かすために甘いものが多いので、今回の本はちょっと甘いのが続いちゃいました

2013-01-09 00:55:08
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

細かい点はまだまだあるのですが、そろそろのぼせてきたのでお風呂上がろうと思うのでこれぐらいにしておきます(ジプロックiPhoneの術) お目汚し失礼しました〜。何か質問があればお気軽にどうぞ……って、あまり無いとは思いますが(笑)

2013-01-09 00:57:09
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

なんか結構話題になっているみたいなので、今晩もちょっとだけ醤油手帖話を書こうかしらん

2013-01-10 01:27:52
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

醤油手帖を読んでいただいた方はご存知だと思うのですが、奥付に使用フォントが載っております。「主な使用書体」という欄に、書いてあるのですね。何故こんな項目があるかというと、それは星海社文庫さんの影響というか、リスペクトだったりします。より正確に言うと、ファウスト誌の影響です。

2013-01-10 01:31:30
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

ファウスト誌を初めて読んだ時に衝撃だったのは、作品ごとにその作品に合わせたフォントを使っていて、それがまた雰囲気をすごく出していたのですね。それまであまりフォントの違いとか気にしたことなかったんですが、これでものすごく衝撃を受けたのでした。そうか、フォントも作品の一部なんだと。

2013-01-10 01:32:59
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

なので、デザイナーさんとも打ち合わせを重ねに重ねて、フォント選びは慎重に行いました。本のタイトルは決まっていたので、タイトルを何通りかのフォントで作ってもらい、アンケートをとったりもしました。結果、選んだのが筑紫シリーズのフォントです。醤油手帖ではこれらが多用されております。

2013-01-10 01:36:31
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

そんなわけなので、本来ならばひらがなで書く部分とかも、あえて漢字で書いている部分があったりもします。これは、筑紫の漢字の美しさというか、この字の漢字が見たい! 美しい! という理由で漢字にしているのですね。

2013-01-10 01:37:55
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

あ、ここで言っている本来ならばの部分は、商業原稿で書くときの話です。大抵の場合はひらがなで書くところも、醤油手帖の場合はこのフォントのこの字が見たいという理由で漢字にしているというわけですね。

2013-01-10 01:40:14
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

まあ、この辺も自己満足の世界ではありますが、普段はできないそういうことに凝ってもいいというのが同人誌のいいところだなあと思うわけです

2013-01-10 01:41:33
むむ@C103日曜東ス-41a醤油手帖 @mu_mu_

というわけで、フォントに対するあれやこれやでした。

2013-01-10 01:48:13