相転移P
@phasetr
@wr_r H=-△+αVでαが小さいときに摂動展開する,という状況でエネルギー(固有値)の振る舞いが大きな問題になります.V_1=x^2,V_2=-r^{-1}としましょう.もちろん調和振動子と水素原子に対応するハミルトニアンです
2013-01-10 20:08:26
相転移P
@phasetr
@wr_r 固有値(スペクトル),固有関数ともに厳密解が分かっているわけですが,いくらαが小さかろうと,測定値であるエネルギーに対応する固有値の振る舞いがこの2つで決定的に違います.もっというならα=0のときとも全く違います.調和振動子などは連続スペクトルが全て消えてしまうという
2013-01-10 20:10:15
相転移P
@phasetr
@wr_r 基底エネルギーのずれくらいならそこそこ値が合うはずですが,元々のスペクトル自体が激変しているので,あまり適当なことをすると問題になりえます
2013-01-10 20:12:20
相転移P
@phasetr
@wr_r 応用上も大事なレーザーでも問題があります.ラムシフトが起きますが,物理的に言って励起状態は準安定状態に遷移して欲しいわけで,数学的には「摂動前の固有値に対応するものは固有値でなくなる」という現象が起きて欲しい
2013-01-10 20:14:56
相転移P
@phasetr
@wr_r ただし摂動論だと「摂動前の固有値は摂動では少しずれた値の固有値になる」と思って計算するので,ここでも原理的な問題が起きます.学部3年の量子力学でやったと思いますが,実際にはここで手で虚軸方向へのずれを入れることで回避します
2013-01-10 20:16:39
相転移P
@phasetr
@phasetr この間http://t.co/p2q6OTIMで「数学的に細かいことは気にするな.最早数学徒しては研究レベルの問題だから」と書きましたが,今本当にこの辺の数理物理の研究が進行中です
2013-01-10 20:18:24