赤旗政治記者 @akahataseiji 「歌会始め 天皇の「お歌」に込められたメッセージ」

13
赤旗政治記者 @akahataseiji

皇居で開かれた「歌会始」。天皇の「お歌」は、昨年11月に夫妻で訪れた沖縄県の景勝地「万座毛」についての思いを詠んだものだったが、そこにはメッセージが込められているように感じた(続

2013-01-16 13:02:01
赤旗政治記者 @akahataseiji

(お歌)「お歌」は「万座毛に昔をしのび巡り行けば彼方恩納岳(あがたおんなたけ)さやに立ちたり」というものだ(続

2013-01-16 13:02:31
赤旗政治記者 @akahataseiji

(お歌)沖縄戦のさい、「万座毛」の断崖絶壁からは、戦火に追われた民間人が多く海に飛び込んで犠牲となっている。もちろん「恩納岳」も戦場だったし、米軍占領後は155ミリ砲などを住民の頭越しに打ち込む実弾演習の標的となった(続

2013-01-16 13:02:55
赤旗政治記者 @akahataseiji

(お歌)「昔をしのび」というのは、かならずしも琉球王朝の当時だけをしのんだわけでもあるまい。そして「さやに立つ」とは「さやあて」などの「さや」、つまり戦争の犠牲者をいたみ平和を願う沖縄の人々のように山が立ちはだかっている様子を詠んでいるかのようだ(続

2013-01-16 13:03:16
赤旗政治記者 @akahataseiji

(お歌)憲法の下で「国事行為」以外の政治的発言はできない立場の天皇だが、かつては園遊会で、「日の丸」「君が代」は強制的でないほうがいいと述べたこともある。今日は新基地建設やオスプレイ配備を狙う小野寺防衛相が沖縄を訪問している。そんな時期の意味深長な「お歌」だった(J)(終

2013-01-16 13:05:26
赤旗政治記者 @akahataseiji

「お歌」(万座毛に昔をしのび巡り行けば彼方恩納岳さやに立ちたり)の話題に予想外の反響があった。ここでは政治的な問題以前に、「お歌」の解釈を純粋に考えたい。実は、ある方が、18世紀の「琉歌」の二大女流歌人「恩納ナビ」の名高い「琉歌」への返歌ではないかというのだ(続

2013-01-16 22:41:41
赤旗政治記者 @akahataseiji

(ナビ)そのナビの琉歌は次のようなものだ。「恩納岳 あがた里が生まり島 森ん押し除きてぃ くがたなさな」(恩納岳のあちら側は愛するあの方の生まれ故郷だ。森を押しのけてこちらへと引き寄せようか)。つまり恩納岳の森が障壁になっていて愛する人と会えないと嘆いているのだ(続

2013-01-16 22:43:38
赤旗政治記者 @akahataseiji

(ナビ)「お歌」では「彼方」に「あがた」と仮名が振ってあり、「琉歌に歌われた琉球王朝の時代に思いをはせ詠まれた」と紹介されている。だとすれば、石碑になっているナビの琉歌に目を通しただろうし、ナビへの返歌だとしても不思議ではない。しかも「お歌」は「彼方恩納岳」と詠み変えている(続

2013-01-16 22:48:09
赤旗政治記者 @akahataseiji

(ナビ)ナビの琉歌を紹介してくれた方からは、「この琉歌への返歌だとすると、沖縄の歴史と現状には未だ大きな障壁が押し退けられることなく立ちはだかっていると歌っておられる気がする」との返信をいただいた(続

2013-01-16 22:49:04
赤旗政治記者 @akahataseiji

(ナビ)「お歌」の「さやに立つ」とは「山が立ちはだかっている様子」だと推察したら、別の方から「はっきり見えた」という意味ではと指摘された。そうかもしれないが、それは詠み人だけが知っている。いずれにしても、はっきりと見えるような山=障壁が存在するということに違いはない(続

2013-01-16 22:51:00
赤旗政治記者 @akahataseiji

(ナビ)その障壁の「山」や「森」を取り除いてでもどうしても会いたい人がいると詠んだのがナビの琉歌だった。そして、いまの沖縄の人々にとって、どうしても取り除きたい「大きな障壁」とは何なのかを考えさせたのが、今回の「お歌」の一件だった。(J)(終

2013-01-16 22:52:11