みーゆさんによる低線量被曝とDDREF、チェルノブイリの健康被害に関する考察

みーゆ(miakiza20100906)さんによる低線量被曝とDDREF、チェルノブイリの健康被害および集団線量から被害者数を予測する事の妥当性の考察
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Masato Ida, PhD @miakiza20100906

自然γ線のこの論文 https://t.co/9bpQcRSq 、Kendall、Little、Wakeford あたりにとっては 自分の研究者人生を賭けた一大仕事 くらいのものなんじゃないだろうか。この仕事に思いを巡らせれば巡らせるほど、そう思えてくる。

2013-01-26 08:56:10
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

UNSCEAR の見解についての誤解や曲解については一度自分でまとめたいな。でも、今日のような眠い日では無理。頭が冴えた時でないと…。 しかし、2008年レポート http://t.co/Bl7zb89g の結論部(p.64)自体も、非常に書き方が悪いんだよね。

2013-01-26 09:07:46
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

低線量域(< 500 mSv)での被爆者のがん罹患リスクを詳細解析した論文 http://t.co/KqwcG7Jv  2000年、Pierce & Preston。これを最新の統計でやり直すとどうなるんだろう。

2013-01-26 09:30:59
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

UNSCEAR報告に関するデマについて http://t.co/EeDCVIlc  ちょっと誤解、もしくは曲解していませんか、という話。

2013-01-26 09:39:19
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

累積の被ばく量が同じでも線量率によって癌リスクは変わるんじゃないか、いや、人の晩発性影響においてはあまり違いは無いんじゃないか、という議論は以前から有ります。この論文 http://t.co/aYOEZM8f あたりから辿っていくと便利かと。 @HayakawaYukio

2013-01-26 10:04:04
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

以前は「線量率が低い方がリスクも低い」とする考え方が優勢だったようですが、人の晩発性影響を見た近年の疫学では「あまり変わらない」という説を支持するものが多い印象です。いまご紹介した論文も、その内の一つです。 @HayakawaYukio

2013-01-26 10:18:11
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

この件について専門家らがどう思っているかについては、この国際WSでのアンケート結果が参考になります https://t.co/XMs3vMT5 DDREFというのは、例えば、DDREF=2では「低線量率ではリスクが1/2になる」とする係数のことです。 @HayakawaYukio

2013-01-26 10:19:51
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

固形がんの場合は 1 Svあたりまでなら十分に直線に乗ります。被爆者の場合は→ http://t.co/PaogZLi1  これは他の疫学調査でも同じだったと思います。ただし、白血病のみに限定したりすると話が変わってきます。 @HayakawaYukio

2013-01-26 10:37:40
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

ちなみに、甲状腺がんに限定した場合には http://t.co/3F3otszJ の Figure 2 のようになって、おおよそ 2 Svくらいまでは直線とみていいと思います。 @HayakawaYukio

2013-01-26 10:47:25
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

一つ思い出しました。癌ではなく白内障ですが、2011年にICRPが閾値と被曝限度を大幅に引き下げる声明を出しました https://t.co/2fSQ8BC9 https://t.co/ZJiIEwlM https://t.co/3UYW4OQY @HayakawaYukio

2013-01-26 11:15:22
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

放射線白内障の閾値については、以前は、原爆のような急性被ばくでは低くなり、低線量率の長期被ばくでは高くなると考えられていたのですが、近年の疫学調査で否定され、ICRPすらも「影響は同等」とする見方をとるようになりました。 @HayakawaYukio

2013-01-26 11:16:43
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

私見ですが、近い将来、ICRPは癌リスクについても現在の見解(DDREF=2としています)を撤回するのではないかと予想しています。というか、一度撤回すべきではないかと思います。 @HayakawaYukio

2013-01-26 11:17:37
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

疫学のプロ達は何の躊躇もなく掛け算し、健康被害予測をしている。もちろん、どれ位の誤差を持つかの説明付きで https://t.co/rkCfW693 https://t.co/psRrrtM1 https://t.co/gPTP89Ip https://t.co/8WApocUY

2013-01-26 12:16:33
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

私もこれが正しいやり方だと思う。 @miakiza20100906

2013-01-26 12:17:58
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

自然γ線の小児白血病リスク http://t.co/5wa35mtL , UNSCEAR 2006 モデル、BEIR 2006 モデルとの比較 http://t.co/maC40pfE  便利のために、抜き書き。

2013-01-26 14:49:12
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

Cardis & Hatch, The Chernobyl Accident: An Epidemiological Perspective http://t.co/uACEI7OA 2011年、Clinical Oncology。無料版 http://t.co/NtxvTFf0

2013-01-27 16:03:04
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

これの Ref 70 http://t.co/s2EHyaTx と 71 http://t.co/YBjSBz50 は、Pukkala らによる乳がん論文 http://t.co/4UJqYwjD の続報のようなものらしい。 @miakiza20100906

2013-01-27 16:09:09
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

この論文もメモ: ベラルーシの乳がん http://t.co/IVHeeVCu 2010年、Uglanitsaら。遺伝子の話。

2013-01-27 16:22:09
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

これらの中では、この論文が一番重要そうな雰囲気を感じる: ベラルーシの乳がんと卵巣がん http://t.co/s2EHyaTx  2010年、Bogdanova。これも遺伝子研究からのアプローチ。

2013-01-27 16:30:26
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

この論文の Ref 28 が Okeanov ら(2004年)の http://t.co/B4cf8lJt  ベラルーシ国家がん登録の統計データに基づく議論。Gomel と Mogilev で乳がんの早期発症が確認された、という記述あり。 @miakiza20100906

2013-01-27 16:45:45
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

うーん。 ベラルーシの乳がんについては、かなり詰められている印象を受けなくもないけど…。 「“エビデンス無し” が世界的なコンセンサス」…?

2013-01-27 16:50:13
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

まあ、「誰にも疑いようのないほどの確定的なエビデンスはまだ無い」 なら理解できるけど。 チェルノブイリでの甲状腺がん以外の疫学はまだ数えるほどしかないし、放射線疫学でほんの数本の論文だけで「確定的なエビデンス」にまで到達できた例なんて、(たぶん)無いわけで。

2013-01-27 16:56:42
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

あれだけハッキリと現れた甲状腺がんですら、当初は懐疑論に晒されたわけだし→ 重松,Ron ほか、Nature 3本 https://t.co/8GLOttLd ,Baverstock の回想 https://t.co/Ghe1ctZU https://t.co/sBEKdG6j

2013-01-27 17:01:38
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

多くの固形がんの潜伏期間から考えて、チェルノブイリでのがんの過剰発症が顕在化するのは今後かもしれない、という専門家の声もあり https://t.co/ogPmkR94 、チェルノブイリが甲状腺がんだけで終わったと結論付けるのは早過ぎる。 チェルノブイリはまだ終わっていない。

2013-01-27 17:10:40
Masato Ida, PhD @miakiza20100906

100 mSvの周りに目に見えないモヤモヤとした架空の線引きを求めるのも、被爆者調査だけを神聖な疫学調査として崇めるのも、近い将来には時代遅れになっているだろう。

2013-01-27 22:25:44