添田孝史さんは、原発プラント安全評価を決定論でやれの立場

添田孝史@sayawudon サイエンスライター。1995年から2011年まで新聞社の科学記者。よくもまあ、つとまったもんです。11年5月からフリー。日本リスク研究学会認定リスクマネジャ。強い分野は地震と原発。「生かされなかった教訓 巨大地震が原発を襲った」(朝日文庫)の第4章「原発震災」を書きました。神戸市 sakai @SkiMario 応用科学系のひよっこ研究者。科学・政治・その他、興味や疑問をつぶやいています。大阪
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まとめ リスク評価なき活断層・原発論争 メモ的まとめ 8840 pv 113 6 users 7
添田孝史 @sayawudon

1月25日開催 日本エネルギー会議シンポ「活断層とは何か?その原発プラントへの影響は?」。岡本孝司・東大教授「今の規制委員会の議論は、非科学的。どちらかというと幻想にとりつかれている。なぜリスクの議論を避けて通るのか」。岡本教授こそ「リスクは数値で表せる」という幻想に執着

2013-01-26 15:17:15
添田孝史 @sayawudon

続)確率論的リスク評価(PRA)で、プラントの安全性を総合的に評価すべきだ、というのが岡本教授の主張。確率論もうまく使えば安全性向上に役立つ。しかしこれまで電力業界は「対策を取らない言い訳」にしか使ってこなかった。電力業界の実施したPRAは、科学的な装いをしているが中身はクズ。

2013-01-26 15:21:15
添田孝史 @sayawudon

続)例えば、福島第一の津波ハザードを決めるのにどうやったかというと、ある領域で津波地震が起きるかどうかを電力会社の社員に投票させて決めていた。その結果をきれいなグラフにして、なんとなく科学的な装いにし「福島第一の設計想定を超える津波は数千年に1回」と説明していた。

2013-01-26 15:25:21
添田孝史 @sayawudon

続)地震の研究をしたことのない電力会社の土木技術者に「この領域で津波地震が起きるかどうか」アンケートし、その結果でリスクを評価する。そういうのを確率論的リスク評価と呼ぶらしい。電力会社がこれまでいかに確率論を恣意的に使ってきたかは、国会事故調報告書93ページからに詳しく書いた。

2013-01-26 15:33:07
添田孝史 @sayawudon

続)近藤駿介氏もそうだったが、原子力推進側はどうしてもPRAを導入したいようだ。繰り返すPRAは役に立つ道具だが、電力会社がやっているのは「エセPRA」であり、安全性向上にはつながらない。ハザードや脆弱性を見えにくくするだけだ。

2013-01-26 15:37:07
添田孝史 @sayawudon

続)そんな怪しげなPRAを使わずに、決定論的な方法で、安全性を確保しようというのが今の規制委のスタンス。「活断層が動いたら、プラントが放射能を放出するリスクはどのくらいだろう」と計算して運転可否を考えるのではなく、「活断層あるなら、とりあえずそこは避けよう」とするもの。

2013-01-26 15:40:59
添田孝史 @sayawudon

続)岡本氏は「リスクを総合的に考えない規制委は非科学的」という。しかしリスクを数値化する手法自体がどうも怪しい状況では「とりあえず正体のわからん危なそうなものは避ける」という規制委の考え方の方が、理解を得られやすいだろう。

2013-01-26 15:44:26
sakai @SkiMario

それによって他のリスクを増やしたら馬鹿馬鹿しいから科学的に判断すべきって話なんだけどな。 QT @sayawudon: 続)……リスクを数値化する手法自体がどうも怪しい状況では「とりあえず正体のわからん危なそうなものは避ける」という規制委の考え方の方が、理解を得られやすいだろう。

2013-01-26 15:56:27
添田孝史 @sayawudon

リスクトレードオフを判断する前提となる評価方法があやしいので、それなら活断層の上ぐらい避けちゃったら、という話です。 RT @SkiMario それによって他のリスクを増やしたら馬鹿馬鹿しいから科学的に判断すべきって話なんだけどな。

2013-01-26 16:22:55
sakai @SkiMario

@sayawudon 活断層の上から除けて、他のリスクが上昇したら意味ないですよね。

2013-01-26 16:24:12
添田孝史 @sayawudon

原発「活断層」調査 「活断層即廃炉」は非科学的な“魔女狩り”だ | ザ・リバティweb http://t.co/je95SVh6 遠田さんの発言に、「総合的リスク評価派」の考え方がまとまっている。でもその方法で確認した福島の津波リスク評価が大失敗したことへの反省はどこにあるの?

2013-01-26 16:30:27
添田孝史 @sayawudon

ほかのリスク、って何を指すんですか?それはきちんと定量化できるんでしょうか。 RT @SkiMario 活断層の上から除けて、他のリスクが上昇したら意味ないですよね。

2013-01-26 16:35:27
sakai @SkiMario

@sayawudon 何処に移設するかによると思いますよ。例えば事故時に外部から接続しやすいかとか、周辺住民の非難にどれだけ時間がかかるかとか。それらを定量・比較するのがリスク評価であり、それが無意味って言うならどこに設置しても同じだと思いますよ。

2013-01-26 16:38:20
sakai @SkiMario

福島でもちゃんと確率論的リスク評価が行われていたのかな?だとしたら同じ発電機を2台用意するなんてことはしないと思うんだけど。。。

2013-01-26 16:40:19
添田孝史 @sayawudon

移設との比較なら出来そうですが、「移設しない。廃炉」という選択肢との比較はどうなるんでしょう。 RT @SkiMario @sayawudon 何処に移設するかによると思いますよ。例えば事故時に外部から接続しやすいかとか、周辺住民の非難にどれだけ時間がかかるかとか。

2013-01-26 16:44:31
sakai @SkiMario

@sayawudon 廃炉するのなら電力の確保をどのようにするかとセットですよね。例えば火力にするのなら排ガスのリスクやCO2のリスク、エネルギー安全保障、火力発電の爆発等の事故確立。そして当然電気代が上がるわけですから、それによる個人・国家レベルでの経済リスクがありますね。

2013-01-26 16:46:56
添田孝史 @sayawudon

活断層のリスクと廃炉にともなうリスク。比較できるほど数値に精度があるとは思えません。福島のPRAは無残な失敗でした。 RT @SkiMario 廃炉するのなら電力の確保をどのようにするかとセットですよね。例えば火力にするのなら排ガスのリスクやCO2のリスク、エネルギー安全保障、

2013-01-26 17:07:49
添田孝史 @sayawudon

福島の確率論的リスク評価の失敗は、結果の数値そのものもだが、その算出プロセスがとってもいい加減だったことがばれたこと。その反省もなしに電力業界が「活断層の有無を問うより、(確率を使った)総合的なリスク評価を」って言ったところで、誰も聞かないよ

2013-01-26 17:53:00
sakai @SkiMario

@sayawudon 精度が良し悪しと、リスク評価をしないこととは別次元ですよ。「精度が悪いのでこの程度の差は比較できない」という事はあるでしょうが、リスクが大きいのか小さいのかを評価することは重要です。リスク評価の精度を検討するのも科学。

2013-01-26 23:55:23
sakai @SkiMario

@sayawudon 今回の事故では巨大津波が「想定外」だったんですよね。ということはPSA・PRAは行われていなかったのではないですか?

2013-01-26 23:55:41
添田孝史 @sayawudon

リスク評価の研究をするのと、リスク評価を政策に使うかどうかは別問題。地震予知を研究するのと、地震予知を政策に使うかどうかは別なのと同じです。 RT @SkiMario @sayawudon 精度が良し悪しと、リスク評価をしないこととは別次元ですよ。

2013-01-27 10:03:36
sakai @SkiMario

@sayawudon 別問題だからどうなんですか?もちろん評価の精度が不十分という事はあるでしょうし、その不十分な部分をどう補正するかを考えることは政治が判断するべきところでもありますが、感情だけでリスクを増やされては困りますよね。

2013-01-27 10:15:19
添田孝史 @sayawudon

炉心損傷確率までは出していないけど、津波高さの確率論的評価は2006年に東電が学会で発表しています。それを根拠に「確率は低い」と原子力安全委員長に説明。RT @SkiMario 今回の事故では巨大津波が「想定外」だったんですよね。ということはPSA・PRAは行われていなかったので

2013-01-27 10:17:47
sakai @SkiMario

逆に原発を持ってる電力会社が顧客を十分獲得できなかったら、原発の安全な維持・管理は誰がやるの?会社は破たんすれば終わるよね。

2013-01-27 10:21:34