『サはサイエンスのサ』の人が「免疫」の由来について調べました
うん。「疫」と言うくらいだからそうとう昔の命名ですよね。蘭学が来た頃あたりでしょうか。(免疫はなんで「免」「疫」って言うんだ?誰かが漢字を当てたんだよね) RT @sikano_tu: 疫を免れるからじゃないの?
2010-08-27 08:15:09.@iTatazm 免疫についてしらべました。『悩ましい翻訳語』(八坂書房)によると、免疫現象は経験的には古代から知られていて、古くは紀元前460年~紀元前395年のペロポネソス戦争の『戦史』に一度罹患すると二度目は致命的にならない疫病の記述があるとのこと。
2010-08-28 08:23:19免疫概念を確立したのはパストゥール。ジェンナーの種痘の成功にヒントを得て、1880年代に、コレラや狂犬病などで、弱毒化した病原体を注射すると免疫ができることを確かめ一般化した
2010-08-28 08:23:36パストゥールはこれを二度なし(non-recidive)と呼び、immunityという言葉は好きでなかったみたいで、ほとんど使っていないらしい。
2010-08-28 08:23:48immunity はもともと14世紀頃から使われていた法律用語で、納税や奉仕の義務の免除を意味した。オックスフォード英語大辞典によれば、医学用語としてのimmunityの初出は1879年、『聖ジョージ病院報告』とのこと。免疫学(immunology)の初出は、1916年。
2010-08-28 08:24:12で、肝心の「免疫」という訳語ですが、医学史家の藤野恒三郎によると、immunityの訳語として「免疫」があてられたのは、1887年に日本ではじめてパストゥール研究所に留学した矢部辰三郎、訳の『ばくてりあ病理新説 前編』がはじめとのこと。
2010-08-28 08:25:03それ以前の例としては、東大名誉教授の三宅秀が1880年に書いた『医学総論』でimmunitas に対して「不感性」という表現が使われていた。
2010-08-28 08:25:42ちなみにパスツールの時代は、ホメオパシーのハーネマン(1755~1843)の時代よりあとで、薄めて云々という考え方は、この頃のヨーロッパの医学会ではわりと思いつきやすいことだったのかも。
2010-08-28 08:26:33あらっ! 一連のツイートありがとうございます。これはトゥギャれということかなっ(ʘ⥿ʘ) MT @sikano_tu 免疫についてしらべました。 http://is.gd/eHpYY
2010-08-28 08:28:40『悩ましい翻訳語』八坂書房は、言語学者の知人に教えて貰ったんだけど、科学用語について色々面白そうな記述多し。まだぱらぱらとしか見てないけど、こう言うこと好きな人にはお勧めなかんじ。
2010-08-28 08:33:04@sikano_tu 書籍『悩ましい翻訳語 科学用語の由来と誤訳』はすごい読んでみたくて気になってはいるけど、図書館に蔵書がなくてついつい後回しにしているんですよね。よし、網を広げておこうっと。
2010-08-28 08:38:21@iTatazm さんのツィートに触発されて調べました。( ・∀・ )゙考えてなかったけど、トゥギャっていただくと嬉しい~。本も面白いよ。ヾ( ・∀・ )ノ゙
2010-08-28 08:45:111887年というと、明治20年なのか。蘭学どころか、文明開化後だいぶたってからですか MT @sikano_tu: immunityの訳語として「免疫」があてられたのは、1887年に日本ではじめてパストゥール研究所に留学した矢部辰三郎、訳の『ばくてりあ病理新説 前編』がはじめ
2010-08-28 08:51:38.@iTatazm immunityが医学語として使われた初出が1879年だから、明治12年。そう思うと、この言葉、結構早く日本に入ってきているみたいですね。
2010-08-28 08:56:51.@sikano_tu [寝ぼけ遅レス]ああ、そうか。「免疫概念確立は1880年代のパストゥール」だから蘭学(江戸時代)の頃はなくて当然(^_^;。明治頃は船便留学往復程度のタイムラグでどんどん情報が入ってきてましたものね。
2010-08-28 09:28:37訳語の由来を調べるのは楽しい。「誰だ、こんな紛らわしい訳語をつけた奴は!チネ!」ってのが由来を調べる動機だけど RT @iTatazm: 「『サはサイエンスのサ』の人が「免疫」の由来について調べました」をトゥギャりました。 http://togetter.com/li/45341
2010-08-28 08:49:46