【借金すると財政再建?】アベch.ニュース2013/2/10
日銀
2012年12月21日の日経新聞『きょうのことば』で中央銀行の独立性が書かれている。その中で「日本を含め、先進国で政府が中銀総裁を解任できる国はほとんどない」と書かれているが正しくない。こうしてマスコミは国民を洗脳していく。マスコミは何も調べていないので日銀のウソ情報が家元
2013-02-10 15:46:22法律上の解任権。FRBは行政府が無条件で解任できると読める。Federal Reserve Act Section 10 http://t.co/GlE0qq9y
2013-02-10 15:32:52株価・為替
その他
【コラム】借金すると財政再建?
今日は頭の体操です。
国会やニュースでは日本は「財政再建」が必須であると連日報じられています。
そして、財政再建の指標のひとつに「債務対GDP比」というものがあります。
これは政府債務を名目GDPで割ったもので、日本の債務対GDP比は230%と2位のギリシャ(165%)を大きく引き離してぶっちぎりの世界1位です。
http://ecodb.net/ranking/imf_ggxwdg_ngdp.html
ですから「日本の財政はギリシャよりヤバイ」とか言う人が出てくる訳ですが、この「債務対GDP比」というのは実はあまり意味が無いのです。
「ギリシャよりヤバイ」日本の国債金利が世界一低い事からも分かりますよね。市場は日本が「ヤバイ」なんて思っていないのです。
イェール大学のロバート・J・シラー教授もこう仰っています。
債務対GDP比率を盛んに騒ぎ立てる愚
http://toyokeizai.net/articles/-/7654
『ある国の債務がGDPの100%を超えたら財政は破綻すると考えるのは、明らかにナンセンスだ。債務とGDPから計算される比率は、純粋な時間を単位とするが、その単位として1年を用いることは何ら必然的なことではない。
1年は地球が太陽の周りを1周する時間であり、農業のような季節型産業を除けば、特別な経済的意味合いを持たない。』
というわけであまり意味の無い「債務対GDP比」ですが、仮に「財政再建=債務対GDP比の改善」だとすると、どうすれば財政再建できるのでしょうか。
増税?歳出削減?構造改革?どれも違います。正解は「政府が債務を増やして使う」です。
そんなバカなと思った方もいらっしゃると思いますので簡単なシミュレーションをしてみましょう。
日本の名目GDPは約500兆円、政府債務は約1000兆円で債務対GDP比は
1000/500=200%です。
ここで、政府が思い切って500兆円負債を増やして使ったとしましょう。
政府債務は1500兆円になります。この時債務対GDP比はどうなるでしょう。300%?いいえ、違います。
政府が500兆円を使えばそれはその分名目GDPが増え、名目GDPは1000兆円になります。
ですから債務対GDP比は
1500/1000=150%
となり、元々の200%から改善してしまいました。
これは債務対GDP比が100%を超えている時特有の現象で、債務の増加率よりもGDPの増加率の方が大きくなるために起こります。
聡明な方は、「それならそもそも債務対GDP比が100%を超えるのはおかしい」と思われるかもしれません。
確かに上記の計算のようになるためには条件があります。
それは、政府が増やした債務を「GDPになるように」使うと言う事です。つまり、誰かの「所得」になるように使わなければいけません。例えば公共投資や公務員給与、医療費などですね。
反対に、年金や生活保護、○○手当等は「所得移転」(お金をあげる)なのでGDPにはカウントされません。
日本の債務対GDP比が200%まで膨れ上がったのは主に年金の支給額が増加したためです。
「公共事業のバラマキのせいで国の借金が積み上がった!」と公共事業叩きをする方もいますが、公共事業に使えばGDPも増加するため「財政悪化」はしないのです。
更に言えば、通常公共事業を行うと、投入した金額以上にGDPが増加する(乗数効果)ため上記計算以上に「財政再建」することになります。
「日本はギリシャよりヤバイ!」と仰る方は是非政府に公共事業や公務員給与を増やすよう要請してください。