「換骨奪胎」のための構造分解とプロットの「発想転換」＠榊一郎

榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ちょっとした発想転換の話。（本当に日課化してきてますが、そろそろネタキレが危ない）

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以前の様に何か、既存のものを換骨奪胎してプロット組む、というのは勿論一つの方法な訳ですが。いわゆる小ネタを組んだり、ゼロから何かネタを組む場合にちょっと便利な思考法。

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ちなみにこれ、やれる人は無意識にやってると思うので、「なんだ、つまんねえ」となる可能性が高い話なので、つまんなかったら、ごめんｗ

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いわゆるネタ出しの為の発想法としては、カードを使うやり方とか、何とか、色々ありますが。私の場合はその場ののりで適当にやります。ではどうしてるか。

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とりあえずゼロからネタ組むといっても、本当に何も無ければ何の取っ掛かりもないですから、途方に暮れますわな。なので、何か取っ掛かりを用意します。これは、出来れば、自分の恣意の絡んでいない処から用意すると便利で良いです。

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なぜ自分の恣意が絡んでいない方が良いかというと、自分で取っ掛かりを用意すると、つい、考え易い方向へ方向へ流れていってしまいので、気が付けばいつもの、何の変哲も無いネタになってる可能性が高いんですな。

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例えば、美少女と銃、といきなり自分で用意すると、そりゃ「美少女が銃持って何かと戦う」話になりますわな、ついつい。勿論それがいかん訳ではないんですが、「何か新しいものを」と考えているときに、そういう思考では、新しい要素が取り入れにくい。

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だからこそ、何か自分の恣意が絡まないものを、用意するのです。まあカード法や三題噺はこの典型ですね。特に三題噺なんて、なんだか難しいように見えますが、あれ、むしろ他人からお題貰う方が実際には楽だったりします。

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で――例えば、以前のツイートで出てきたネタを使いましょうか。

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例えば「水戸黄門」ね。水戸黄門、の構造をそのまま使って、諸国漫遊の勧善懲悪ものにするのも手ですが。それだけじゃつまらんので、単に水戸黄門は発想の取っ掛かりに使います。

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水戸黄門から連想される言葉、あるいは水戸黄門という物語の構造分解、そういうのをとりあえずやってみる。出来れば紙か、あるいはカードに書き出してみる訳です。

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ご隠居。助三角さん。諸国漫遊。印籠。勧善懲悪。天下の副将軍。私腹をこやす敵。風車の弥七。うっかり八兵衛。「ああ人生に苦楽あり」（ＯＰテーマね）。こんな処ですか？

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やっぱり水戸黄門の特徴というと、「諸国漫遊」「身分隠して」みたいな部分がイメージ強い。広義での勧善懲悪はむしろ、「暴れん坊将軍」から「影の軍団」「ネズミ小僧」まで全部一緒ですしね。では水戸黄門のこの部分は「イタダキ」だとすると、他の部分を変えてみる。

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ちなみにものっそいどうでもいいけど、私、時代劇は田村三兄弟主演の「乾いて候」が大好きでした。いや、本当にどーでもいいけどな。

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確か以前のツイートではこの「水戸黄門」に「学園もの」を絡めたんでしたっけか。

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よろしい、諸君、ならば学園ものだ。＜どっかの少佐風に。

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身分隠して諸国漫遊、学園もの・・・・・コレを並べて見ていた場合、いまいち繋がらない様に見えますが、これはむしろ好都合。繋がらないからこそ、上手く繋いだら目新しく見える。

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ではそれぞれの単語の原義というか、その単語の意味というか、イメージというかそういうのを改めて考えてみる。

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身分隠して諸国漫遊。これはまあ、身分がばれたら困る、という当たり前の話ですし、諸国漫遊も、要するに一定の処に腰を落ち着けてない、というだけの話ですが。

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身分を隠して。あちこち動き回る。・・・・・・・・・・・・・これ、何かに似てません？

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ゲリラ。＜そこの人、笑わないように

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要するに水戸黄門って権力持ったゲリラじゃん、と。

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いやまあ正確にはゲリラは身分隠してるんじゃなくて身を隠してるんですが、それはさておき。発想というか連想なんてそんな程度でいいんですｗ

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そうか。ゲリラ戦というか、そこにでんと構えて悪と戦う訳じゃない――それが水戸黄門の特徴だとすると、水戸黄門の特徴とは即ち、「悪に対する遊撃手」であるという事なんですな。

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では、ここで翻って学園もの。学園の中に存在する悪に対する遊撃手、みたいな考え方をしてみるとどうだろう？