大正プレチョコラインまとめ

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【大正プレチョコライン/ミサキ編】ミサキ「っと、さすがに二月は半地下の野菜室は冷えるな。よし、準備はこんなもんで……、ん？　なんだこの三越の缶。俺ァ入れた覚えは……」ミサキ「……、あ～」ミサキ「あれだな、気が付かないふりしてるのが正解ってやつだな。――へへっ」

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【大正チョコウスライン/ミサキ編】京一郎「ミサキ、にやにやして何？」ミサキ「いーや、何にも？　とりあえず夕飯出来てるし食えよ。お前の好物だぜ」京一郎「やったあ！　頂きます……って、なんで食べてるとこじろじろ見るんだ、落ち着かないよ！」ミサキ「へいへい、風呂でも沸かしますかねっと」

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【大正チョコウスライン/ミサキ編】京一郎「ふう、いいお湯だった！　実は明日大學が早くて、実は五時起きなんだ。だから今日はもう寝ようかなって」ミサキ「……へっ！？」京一郎「？　どうしたの？」ミサキ「い、いや！　何でもねえけど……」京一郎「そう？　じゃあ先に寝るね、お休みなさい」

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【大正チョコウスライン/ミサキ編】京一郎（起こさない様枕元に缶を置いてっと。だって恥ずかしいだろ！　そんなに堂々と渡せないよ……絶対笑われる。よし、私も寝よう）ミサキ「成程な」京一郎「えっ、うわっ！？」ミサキ「こんなに甘い夜這いは大歓迎だぜ……」京一郎「ちょっ、うわっ！」（暗転）

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【大正プレチョコライン/館林編】薫「京一郎まだ買ってないの！？」馨「この前話し合ったのに」京一郎「館林様は伯爵だから、安いものなんてと考えてしまって。いっそシャトルリュウズ」薫「駄目ー！」馨「……明日私達は夕方で上がりですから、銀座で待ち合わせですね」京一郎「二人とも……！」

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【大正チョコウスライン/双子仕事上がり編】馨「そろそろだな。薫、着替えを用意してある。シャツに着替えろ」薫「あー。流石に軍服で百貨店には行けないもんね。……でもあの戦争の中買いに行くの疲れるなぁ」馨「そこは力強い助っ人を御願いした」薫「あっ、時任さん！？」灯子「行くわよ！」

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【大正チョコウスライン/双子銀座編】京一郎「ぁああ……」馨「……」薫「っ、あ！　時任さんが帰ってきた！」灯子「……目当てのものを手にとったら、お会計までこんなに混んでるなんて。ある種女性の戦場ね？　はい」京一郎「本当にありがとうございます！　館林様、喜んでくれるといいな……」

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【大正チョコウスライン/館林編】館林「お前達、遅かったな。ほら、玄関に立ってないで入れ」京一郎「館林様、これを……」館林「ん？　あ、……ええと、これは……」京一郎「その、ご婦人方の行事だとは思うのですが、日頃の感謝というか、その……」館林「……」京一郎「……」薫「中入ろうよ」

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【大正チョコウスライン/館林編】京一郎「皆さん寝てしまいましたね。この残りはしまっておいてまた明日食べましょうか」館林「お前は？」京一郎「いえ、私は……あ」館林「食べさせてやる。ほら、口を」京一郎「はい、――ん、……っ」館林「……、ふ、お前の舌も甘いな？」京一郎「ん……」（暗転）

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【大正プレチョコライン/千家編】京一郎「伊織、今日の予定は？」千家「終日三宅坂の本部だな――多分深夜まで帰らん。先に寝ていろ」京一郎「そうですか。……ではそのように」千家「何か用でも？」京一郎「……いいえ、大したことではありませんので」千家「……ふぅん……？」

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【大正チョコウスライン/千家編】京一郎「……今日は遅くなるんでしたっけ。じゃあこの箱も用なしですね。私が食べてしまっても良いんですけど……」京一郎「――」京一郎「自分用に買ったものではなありませんし、食べ物を捨てるのは気がひけますが、やはり捨ててしまいましょう。……」

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【大正チョコウスライン/千家編】千家「京一郎、何を寝ている。起きろ」京一郎「！　……今日は朝方になると……」千家「ああ。だがお前が用があると」京一郎「そ、それは大したものでは……」千家「大したものでなくとも、用があると言ったな？　何だ」京一郎「子供じみた事ですから……」（続）

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（続）千家「子供じみた、な。……そう、子供じみたといえば、この様な舶来の菓子を手に入れてな。子供じみたお前に似合いだ。くれてやる」京一郎「――これは。伊織は食べないのですか」千家「手が汚れるものは嫌いでな」京一郎「……全く。貴方も随分子供じみていますよ？」千家「さあ――」（暗転）

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【大正プレチョコライン/時雨編】時雨「喜ぶかぁ？」臣「某の見立てですと十分かと」時雨「もっとこう、煎餅とかで――」京一郎「二人とも、こんな縁側で何話してるの？」時雨「うわっ！？　い、いやいや、今後の五本刀のことを、な！」臣「頭領のいう通りですぞ！」京一郎「そ、そうなんだ……」

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【大正チョコウスライン/時雨編】京一郎「お邪魔します、……あ、乙若、時雨は――って、どっかいっちゃった……。うーん、昨日から時雨も臣さんもなんだかよそよそしいし、……僕何か悪いことしたのかなあ……」京一郎「……今日は帰ったほうがいいのかな……」

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【大正チョコウスライン/時雨編】時雨「あー、腹一杯。京一郎お前は？　飯満足したか？」京一郎「うん、いつもありがとう。でも今日はもう帰ろうかな、なんだか長居すると申し訳ないし……」時雨「えっ、何言ってんだよ！　と、とりあえず風呂一緒に入ろうぜ！」京一郎「え、でも」時雨「行こうぜ！」

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【大正チョコウスライン/時雨編】時雨「京一郎、寝る前にちょっといいか？」京一郎「うん大丈夫。どうしたの？」時雨「これ、その、初めて買ってみたんだが……嫌いじゃ……なかったら」京一郎「！」時雨「お前に隠しててぎこちなくなっちまった、すまん。慣れないことはするもんじゃないな」（続）

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（続）京一郎「ふふ」時雨「？　あれ、お前その袋……」京一郎「僕も実は買ってみたんだ。でも、もしかして」時雨「――同じ商品、だよな」京一郎「それには吃驚だけど、時雨と同じで嬉しい」時雨「ふ、じゃあどうせなら一緒に開けて食おうぜ」京一郎「うん、――あ」時雨「口付けも甘い……」（暗転）