小説家になりたい人へ『補足版』

自戒を含めてまとめました(自戒するほど実績が無いけどw)
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🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

【読了】百田尚樹「夢を売る男」。素晴らしすぎる内容だ。小生はマイナーの受賞だけもチンカスだが、登場人物に出てくる作家志望者の「イタイ言動」をしたことがある/// 主人公の牛河原さんと担当の顔がちらつく。「作家志望者は読んではいけない」と帯にあるが「作家志望者こそ読めよ」と思う。

2013-02-21 13:51:41
夢を売る男

百田 尚樹

その作品の触発され、作家先生や編集者の真似をして連続ツイートをしてみました。その前のこれをクリアして下さい。

まとめ 佐藤秀峰先生の「今まで見てきた漫画家になれない人たちの言い訳」 (´・ω・`)この言い訳集は「全くやらない人」よりは「やってから意欲無くなってきてる人」成分が多めな感じがする。 漫画家をミュージシャン、漫画を曲に置き換えると、キレイにミュージシャンになれない人の言い訳集になります。 507731 pv 4512 318 users 840

では本題に入りま~す

🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ1。オイラは自費出版ではなく、出版社の賞を受賞して小説を出版しました。しかしそれは「たまたま書いて、受賞したものです」というのではなく、しっかりと傾向と対策を練って応募した作品です。この「傾向と対策」というのは、天才以外は非常に重要です。

2013-02-21 14:19:57
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ2。無論、傾向と対策を練る前に作品を完成させることが最初ですが、完成した作品が出版社や賞のカラーに合わなければ、天才作品ではない限り受賞しません。「恋愛小説を募集しています」に、恋愛の要素がなければ受賞しません。まず、これが大まかなアウトラインです。

2013-02-21 14:22:53
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ3。ジャンプ・マガジン・サンデーの少年漫画三誌を愛読している人は薄々感じているでしょうが、「この新作って、ジャンプよりもマガジンの方向いているのでは?」と思ったことがあるでしょう。あれ、小説の世界もそうなんです。しかしマンガ誌よりは薄いです。

2013-02-21 14:24:55
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ4。無論、あくまでもこれは私の過大妄想です。傾向と対策を考えた結果です。重要なのは、完成した小説をどこの出版社に送るわけではなく、どの賞に送るかが重要です。無論、有名な賞を狙いたい気持ちは分かりますが、マイナーでも実績は実績です。

2013-02-21 14:27:28
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ5。私も「作家になるための本」みたいな本を10冊ぐらい読み、選考委員の感想や編集者の座談会を研究しました。そこで見つけた答えが「前回の受賞作と似たような作品は受賞しない」ということです。テーマを固定している賞もあてはまると思います。

2013-02-21 14:31:02

恋愛賞やミステリー賞はテーマを固定していますが、中身が作家によって全然違うのは存知の通り。

🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ6。下読み経験者のボヤキですが「恋愛物が受賞すると、恋愛ものばかり応募される」にハタと気付きました。多分、話題となった新人賞を読んで「これなら私も書ける。むしろ私の方が凄いことを知っている」てな気持ちになって書くのでしょう。特に学園物は。

2013-02-21 14:34:21
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ7。さらに現在流行っている物も応募されます。三年もすれば変わります。映画・漫画もそうです。「また、この手の作品かよ」と何度思ったことがあるでしょう。編集者・下読みはそれ以上に思っています。流行り物は新人賞に応募しない方が無難です。発表したければ受賞後です。

2013-02-21 14:39:05
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ8.多分、今現在、出版社に送られてくる作品は「朝井リョウみたいだな」「西尾維新みたいだな」が多いと思います。下読みで落ちる可能性が極めて高い作品です。まともに読んでもらえず、落とされる可能性が高いです。

2013-02-21 14:41:15
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ9.ここで新人賞のシステムの解説。どの賞も審査方法は違いますが9割は「下読み」という予選会が行われます。これは「選ぶ作業」ではなく「落とす作業です」。落とす基準は「応募規定が守られていない」です。ページ枚数が書かれていない・タイトルにルビが振っていない。から

2013-02-21 14:43:56
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ10.「40字×40行」のところを「30字×30行」で書かれていたり、などなど、「応募規定をしっかりと読んでいるか」が、まず問われます。それこそ「名前・住所・電話番号」の順番が守られているかも。厳格な賞とあれば、緩い賞もありますが、そこも神経使いましょう

2013-02-21 14:47:56
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ11.とにかく一次審査の「下読み」は、「百作品から十作品」「二百作品から五作品」ぐらいの依頼を受けるので、全て読む時間がありません。だから「いかにして落とすか」が念頭にあります。野球のトライアウトみたいに、荒っぽいふるいにかけられます。

2013-02-21 14:51:17

賞によりきりですが、500~1000作品ぐらい送られてきます。一人で200作品ぐらいを審査し、それを三カ月以内でこなします。丁寧に読んでくれると思いますか? 第一印象が大事です。

🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ12.そこから梗概を読んでくれます。そしてその梗概で読むかどうか判断します。「梗概の書き方が分からない」という人へのアドバイス。映画の予告編をみたいなものです。もっといえばダイジェスト。ミステリーだったら、トリックは書かなくていいが犯人の名前を書くこと。

2013-02-21 14:53:50

たまに梗概で勘違いしている人がいるようですが、最後まで書くことです。あるいは9割。落ちる可能性が高い梗概は、

「一体、どうなってしまうのか?」

みたいな最後。できるだけ最後までしっかり書きましょう。バトル系作品だったら誰が勝利したか書きましょう。最後まで書いている方が好感度が高いです。

🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ13.梗概で気にをかけてくれたら下読みの人は本編を読んでくれます。「梗概と本作と全然違う!」という演出はいりません。梗概通りに話が進んでいるかです。もっといえば、バランスよく配分されているかです。そうすればテンポよく読めるので最後まで読んでくれます。

2013-02-21 14:56:44
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ14.そこから「選ぶかどうか」の審査に入ります。そこで出来がよくても「朝井リョウみたいだ」「西尾維新みたいだ」と思われたら落ちるでしょう。そして「前回の受賞作と似ている」も高確率で落ちます。それ故、応募先は考えた方が賢明です。似たような作品は中々連続しません

2013-02-21 14:59:44
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ15.ここで視点を変え、出版する側の気持ちを想像してみましょう。「私たちは新人賞を主宰しているので『新人』が欲しいのです。似たような作品はいりません。四番バッター以外も必要」です。ドラフト会議みたいなもんです(手堅いミステリー作品は投手かな?)

2013-02-21 15:02:48
🎾の犬 長島芳明 @nagasimayosiaki

小説家になりたい人へ16.つまり狙っている賞の過去作を調べるのは無駄ではないです。恋愛系が多かったら恋愛作品は送らない方がいいでしょう。別の賞に送るか、三年ぐらい待ちましょう。審査員も固定ではないので編集部の空気を読みとりましょう。世間の空気よりも、編集部の空気です。

2013-02-21 15:05:58