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深見真オリジナル小説用アカウント
@fukamikoe
（CM）しんはつばい！ ごうもん魔法少女ドゥームズデイあやねのまじかるリボルバー！ キラキラ輝く！ 八種類の魔法の弾丸が装填できるよ。スイングアウトとリロードで、音を鳴らして楽しんじゃおう！ 「あなたも私と一緒に、拷問しよっ！」 http://t.co/lzfeWUExDS
2013-02-25 22:51:34
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『拷問魔法少女ドゥームズデイあやね』第二話、「第二の拷問魔法少女登場！ 一度つかんだら離さない正義の関節技！」
2013-02-25 22:57:14
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道力ちなみは高校生で、一年下の女の子に恋をしている。女子高特有の思春期の気の迷いではなく、はっきりと自覚している同性愛だ。チナミは物心ついたときから、好みの女の子を恋愛対象として見ていた。同性のちょっとした仕草に性欲の衝動を覚える。 #dda第二話 1
2013-02-25 22:58:44
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チナミが好きな後輩の名前は、遠藤キリコという。キリコは、明るい笑顔がとても魅力的だ。花にたとえるならヒマワリみたいな女の子。 #dda第二話 2
2013-02-25 22:59:11
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道力チナミは二年生。総合格闘技研究会の部長をやっている。三年生の部員が一人もいないのは、この研究会の創設者がチナミだからだ。部員を集めて、許可を申請して、自分でたちあげた。アメリカでやっているUFCの女子部門で凄い試合をするのがチナミの夢だ。 #dda第二話 3
2013-02-25 23:00:27
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つかんだら絶対に離さない。話したくない。チナミは寝技、関節技を愛している。関節技は不思議だ。ちょっとした動きで、相手の動きを完全に封じることができる。これは、解剖学の分野でもある。人体はとてもよくできている。その弱点も含めて。 #dda第二話 4
2013-02-25 23:01:01
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キリコは漫画研究会だ。ジャンルはオリジナルのファンタジー系、ちょっとかわいそうな身の上の女の子が、苦労をした末になんとかハッピーエンドを迎える……そんな感じの話ばかり書いている。絵はそれほど上手くないが、チナミはキリコが書く漫画も好きだった。 #dda第二話 5
2013-02-25 23:01:51
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キリコが所属している漫画研究会は、二ヶ月に一度、会誌を発行している。チナミはその熱心な読者だった。アマチュアの会誌なのにアンケートハガキがついていたので、匿名でキリコを応援するメッセージを送った。「大好きです、次の漫画も楽しみにしています」 #dda第二話 6
2013-02-25 23:02:41
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その日、チナミはキリコと放課後の帰り道でばったり出くわした。本屋の漫画コーナーで、同じ単行本に同時に手を伸ばしてしまったのだ。これは、まったくの偶然だった。ほんの少し指先が触れただけで、チナミの体には電流が走った。 #dda第二話 7
2013-02-25 23:03:09
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「あ……ごめん」「二年のチナミ先輩ですよね」「え、知っててくれたんだ」「そりゃもう、有名人じゃないですか！ 運動神経抜群で、男子だってかなわないケンカ百段。しかも、ルックスだってかっこいいし……」そうかな、なんてチナミはとぼけてみせるが、心のなかはバラ色だ。 #dda第二話 8
2013-02-25 23:03:50
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そのあと、チナミがその漫画を買った。後日、キリコに貸すという約束をして、携帯電話の番号を交換した。「チナミ先輩と知り合いになれるなんて嬉しいです！」とキリコは喜んでくれた。わたしもだよ。わたしは、ずっとキリコを見ていたんだよ。 #dda第二話 9
2013-02-25 23:04:58
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高校生ですでに一人暮らしをしているチナミが自宅に戻ると、リビングに人がいたので死ぬほど驚いた。泥棒か！ 鍵がかかっていたのにどうやって入った？ チナミが警察への通報を考えていると、侵入者の少女はこう名乗った。「私は泥棒じゃない。あなたと同じクラスの井原よ」 #dda第二話 10
2013-02-25 23:06:06
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チナミの家に勝手にあがりこんでいたのは、たしかに同じクラスの女子生徒だった。井原アヤネ。黒髪ロングヘアの美人さん。成績は全国でもトップクラスで、チナミほどではないが運動もできる。学園内で一、ニを争う人気の才色兼備。「井原さんが、何のよう？ どうしてここに？」 #dda第二話 11
2013-02-25 23:06:50
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「遠藤キリコの話をしにきたのよ」井原アヤネは言った。「はあ？ どうしてあんたがあの子のことを……」「わたしの話を最後まで聞きなさい。あなたは、キリコちゃんのことをどこまで知っているの？」「どこまでって……」魅力的な明るい笑顔、漫画研究会での活動……。 #dda第二話 12
2013-02-25 23:08:08
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「そんな表面的な話じゃないのよ」井原アヤネは続けて言う。「彼女は父親に性的に虐待されている。母親は性風俗で働かされている。知ってた？」 #dda第二話 13
2013-02-25 23:08:53
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「キリコの父親はものすごいろくでなしでね。服を脱いだら、キリコちゃんの体にはあちこちに傷があるの。キリコちゃんが誰かにこのことを相談したら、母親を殺すって脅されてる。母親のほうは、風俗をやめたら娘を殺すって脅されてる」 #dda第二話 15
2013-02-25 23:09:57
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「そんな悲惨な状況だっていうのを隠して、キリコちゃんはあんなに明るく振舞っているんだよ。たまにいるのよ……悪い奴に虐げられているのに、自分が我慢しなきゃって考えちゃうひと。本当に、よくああいう風に笑えるものだと感心する、キリコちゃん」 #dda第二話 16
2013-02-25 23:10:38
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「そんなの、信じられない……」チナミは呆然とつぶやく。「信じさせてあげる」アヤネは、右手でチナミの額に触れた。すると映像が頭に直接流れ込む。大好きなキリコ。父親にひどいことをされているキリコ。ちょっと反抗的な目をしたという理由で、下腹部にタバコの火を…… #dda第二話 17
2013-02-25 23:12:34
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チナミは慌ててアヤネから離れた。「なんなんだ……何をやったんだ！」「魔法よ、チナミさん」「お前、あたまおかしいだろ！」「証拠を見せてあげたのに、そんな言い方するの？」 #dda第二話 18
2013-02-25 23:13:18
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「助けるなんて、どうやって……」「言ったでしょ、魔法があるの」とアヤネは、チナミにキラキラ輝くオープンフィンガーグローブを手渡す。「こういうケースで警察が動くのには時間がかかる。たいていは手遅れ。ここは超法規的活動、まじかる暴力の出番」 #dda第二話 20
2013-02-25 23:16:27