いちめんのなのはな〜山村暮鳥「風景 純銀もざいく」をフォルマリスティックに分析する

なんとなく。
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料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

どういう文脈かわからないが、すぱんくさんが山村暮鳥の名前を出してどことなく嬉しい

2013-03-25 23:34:01
すぱんくtheはにーMk-Ⅱ @SpANK888

@yaoki_dokidoki 今日の『アイカツ!』にて「菜の花畑でお茶をする」という展開が

2013-03-25 23:36:12
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

「風景」は「いちめん+の+なのはな」とい4+1+4=9音によって構成されたモダニズムの詩である。

2013-03-25 23:36:30
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

1連は9行で構成されており、詩の全体は3連で構成されている。したがって、音は9音×9行×3連=243音であり、この各9行ちゅうの8行目ごとに「いちめんのなのはな」とは異なる音の行が挿入される。

2013-03-25 23:40:09
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

第一にここに働いているシステムは、「9音の音数律」である。8行目は 1.「かすかなるむぎぶえ」 2.「ひばりのおしやべり」 3.「やめるはひるのつき」 でありすべて9音の音数律に従っている。

2013-03-25 23:42:16
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

第二にここに働いているシステムは、くりかえし述べているように「8行目における変化」である。「いちめんのなのはな」7回反復し、1回変化をもち、「いちめんのなのはな」を再度1度反復する。さらに9度の9音ののちに一行の空白行が挿入され、3連を分節している。

2013-03-25 23:44:11
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

これらによって第三にここに働いているのはグリッドのシステムである。活字的なモダニズムらしく、表音的な「ひらがな」によって視覚的/音声的なグリッドが引かれる。最終行に付加された「いちめんのなのはな。」の句点「。」は唯一音を持たない視覚的な記号である。

2013-03-25 23:47:31
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

また、さきほど述べたように、9行ごとに挿入される空白行は視覚的なグリッドを同様に補強する。なぜならば、視覚的に明示された「9音×9行」というグリッドに対し、「連+連+連」という上位レベルの分節を形成するからだ。

2013-03-25 23:49:49
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

指摘1:「いちめんのなのはな」という音列には2種の同音反復が含まれている。これを「押韻」と仮によびたい。ここでは「の」「な」という音が2回でてくる。

2013-03-25 23:51:39
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

視覚的な効果としても、「は」は「な」を、「め」は「の」の変則的な反復である。したがって「いちめんのなのはな」は記号的に「いちAんABABA」という視覚的な形式に近似可能である。

2013-03-25 23:53:57
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

第二の指摘:第1連8行目に現れる「かすかなるむぎぶえ」ここには1種の同音反復が見られる。すなわち「か」音である。

2013-03-25 23:56:30
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

したがって「かすかなるむぎぶえ」は視覚的または音声的に「AすAなるむぎぶえ」という形式を構成している。

2013-03-25 23:57:23
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

また、「す」「な」「る」「む」はそれぞれ小さな結びの玉「。」を活字の中に保持しており、これらが主題である「いちめんのなのはな」のうち「は」「な」と呼応する。

2013-03-25 23:59:03
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

さらに、「なのはな」の「な」音を「かすかなる」の「な」が押韻している。ここから、「いちめんのなのはな」を 「いちめんABAはA」 と記述すると、「かすかなるむぎぶえ」は 「CすCBるむぎぶえ」と記述することができる。

2013-03-26 00:01:48
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

まとめると、A=「の」、B=「な」、C=「か」とするとき、 「いちめんのなのはな」 「かすかなるむぎぶえ」は、 「いちめんABAはA」 「CすCBるむぎぶえ」 と記述される。

2013-03-26 00:03:48
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

指摘3:2連8行目の「ひばりのおしやべり」では1種の同音反復(押韻)が見られる。すなわち「り」音である。

2013-03-26 00:05:41
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

また、「ひばりの」の「の」は「いちめんのなのはな」の「の」の反復である。また、視覚的には「ひばり」の「ば」は「は」の反復ともいえるかもしれない。

2013-03-26 00:08:11
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

したがって、A=の、B=な、C=は、D=か、E=り、とするとき、 「いちめんのなのはな」 「かすかなるむぎぶえ」 「ひばりのおしやべり」は、 「いちめんABACB」 「DすDBるむぎぶえ」 「ひC'EAおしやべE」 と記述することができる。

2013-03-26 00:11:34
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

指摘4:第三連8行目「やめるはひるのつき」は1種の同音反復(押韻)を持つ。すなわち「る」である。

2013-03-26 00:13:57
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

いちど記号化すると、 「やめるはひるのつき」は 「やめAはひAのつき」 になる。

2013-03-26 00:16:46
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

さて、ここまでくると同じように「やめるはひるのつき」には既出の音である「や」「め」「は」「ひ」「の」に加えて、「ぎ」の視覚的類字である「き」が出てくることがわかる。つまり「やめるはひるのつき」は反復(押韻)で満たされている。

2013-03-26 00:21:27
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

したがって、 「いちめんのなのはな」 「かすかなるむぎぶえ」 「ひばりのおしやべり」 「やめるはひるのつき」は、 「いちAんBCBDC」 「EすECFむGぶえ」 「HD'IBおしJべI」 「JAFDHFBつG'」 というふうに反復を形式化できる。

2013-03-26 00:30:09