最新版ラジオ深夜便 我が心の人 工藤直子 佐野洋子を語る

録音の不手際で冒頭が抜けております。今は亡き佐野洋子さんの人柄を彷彿とさせるインタビュー、愉しんで戴ければ幸いです。
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佐野洋子bot @bot68950901

ここから…数日に渡りラジオ深夜便で再放送された工藤直子さんの佐野洋子さんについてのインタビューを切れ切れにつぶやいて行きます。

2013-03-26 09:16:07
佐野洋子bot @bot68950901

1)笑)だから、持ち込みはする。で、しかも先方の言う、たとえば編集さんなら編集さんの云う事にしたがえば、もっと早く本になったかも「あ、たぶんね。だからね、良い子には絶対ならないんですね。別に悪い子になる気もないんでしょうけど「自分の感じた事が、自分の感じた事だよ」っていう、

2013-03-26 09:18:34
佐野洋子bot @bot68950901

2)そこら辺の真っ直ぐさ頑固さがありますね。--でも、『おじさんのかさ』面白い本ですよね。読んだら、おじさんはりっぱなかさを持ってるから、ちょっとの雨でも差さない、貸してあげたり入れてあげたりもしない。で、なにかその佐野さんの書いた 文章があって、

2013-03-26 09:36:46
佐野洋子bot @bot68950901

3)こどもだったら晴れた日でもヨロコンデさす。だから、おじさんじゃなきゃダメなのよ。「そのだから、そこら辺は、面白いと思いましたね。何か、そこらへんが面白いですね」 そもそも工藤さんと佐野さんの出逢いは、どのあたりまで遡ることが? 「たぶん40年くらい前に『オモシロイ人がいるよ』

2013-03-26 09:49:04
佐野洋子bot @bot68950901

4)っていう風に云って、ちょっとあんたに気配がよく似てるというか、対称的というか、ちょっと二人をぶつけてみたいもんだなあ、という共通の友人がおりまして、(ふーん)って。たぶん彼女の本も(ふーん)って思ったんだと思うんです。その人は、私達二人だけで会うようセッティングしたんですね。

2013-03-26 09:53:46
佐野洋子bot @bot68950901

5)二人だけで逢っんです。変な合い方ですね。なんとなく(ふーん)っていう感じで面白かったんです。ですから、仕事で逢ったとかじゃないんです。二人とも、ろくに仕事もしていない、ペーペーみたいな頃。なんとなく繋がって。とにかくね、なんかしゃべってると「あんたねー」「そうはいうけどねー」

2013-03-26 09:58:41
佐野洋子bot @bot68950901

6) すぐそれなんです。あの人、なんでも反対する人だったんです。「そうだね、とか、それいいね」ていうのが嫌いだったみたい。最初のうちは私も歯向かって、腹黒良い子の方に引き込もうとしたんですけど絶対ダメで、一度なんか今でも覚えていますが、彼女はお酒飲まないんだけど、私は飲むの好き

2013-03-26 10:15:03
佐野洋子bot @bot68950901

7)なもんですから、酔って、どうしよう、えーい、こうなったらって「ようこちゃん、なんでもいいから「うん」ってウナヅイテ!」って言ったんです。いつも「そうはいうけどねー、だってね」なんて言うから。「一旦全部自分の中に納めてみなよ」て生意気なこと云いました。「うんって云ってごらん!」

2013-03-26 10:20:56
佐野洋子bot @bot68950901

8)(笑)なんて。ばかですねえ。でも絶対言わない。意地になっても言わない。ただ、そうやっているうちに洋子ちゃんの方が「まいったまいった」っていう快感が出て来た。」 ----アナ「ああ。そっかあ」 「楽しかったです、それ。」

2013-03-26 10:24:09
佐野洋子bot @bot68950901

9)で、その「あいたくて」という、工藤さんが詩をお書きになって、絵は佐野洋子さんがっていうお仕事は、それが? 「いえ、もっともっと昔に、37~8年前、自家版的なので「工藤さん、なんか詩と絵と合体しませんか」っていう話が出たんです。それで知ってる絵を描く友達って言ったら佐野さんしか

2013-03-26 10:34:06
佐野洋子bot @bot68950901

10)いなくて「あんた、やんない」ていったら「あ、やってみようか」って。二人でちっちゃな掌サイズの「女の子」っていうのを作った。それが二人で作った最初です。詩画集の真四角に近いような珍しい本で「これでいいのかしら」なんて言いながら。小さな話と、それから右に詩、左の頁にカラーの絵

2013-03-26 10:39:11
佐野洋子bot @bot68950901

11)えーと一個読んでみましょうか「あやとり」っていう詩があるんですね

2013-03-26 10:42:42
佐野洋子bot @bot68950901

12)あやとりの ほそい糸が ね いつも くすり指から はずれるの みんなは じょうずに ね はしご かわ あさがお ほうき 私のあさがおは すぐしぼむの さびしくて ね ぼんやり ね くすり指を 見てたら ね くすり指 いなくなったの

2013-03-26 10:43:35
佐野洋子bot @bot68950901

13)っていう詩なんです。じゃあっつうんで、くすり指の絵を彼女が描くかというと、とんでもないです。彼女は彼女で、女の子とふくろうとか、ねことかあるのを、ずーっと何枚も描いてくれて、色んな女子が出てきて・・・。実は洋子さんの色んなモノで絵とか文章で、見たいっていう人が多いのです。

2013-03-27 07:25:53
佐野洋子bot @bot68950901

14)この絵は生かして改めて私が物語的なエッセイ的なSF的な話を添えた物を作りました。...ああ、うれしいです。そうすると、大昔の絵がまた皆の目に触れるなあって思いまして。---この御本は初めて拝見しましたけれど、その後の佐野さんのタッチとは、ちょっと違いますね。やわらかい---

2013-03-27 07:27:33
佐野洋子bot @bot68950901

15)やわらかくて、何か静かで可愛い感じがして。。。その次が「哲学のライオン」ていう詩集の表紙やカットを佐野さんが書いてくれたのが次です。それで、そういう時は「ようこちゃん、お願い」って言うと「いいよ!」って、いつも描いてくれて。

2013-03-27 07:29:15
佐野洋子bot @bot68950901

16)もう哲学のライオンの顔が表紙にあるんですけど、もうなんかしかめっ面をして「それがどうした!」みたいなライオンの顔で、私こんなライオン書いたっけ、詩では書いてないな、って思いましたけど、・・・これが好きですね。ライオン、ちょっといいなと思いますね。

2013-03-27 07:30:30
佐野洋子bot @bot68950901

17)---じゃあ、このあたりは佐野さんらしい、イヨイヨ佐野さんの世界が出ていますね。 一緒に仕事をするときは、もう全部彼女に、佐野さんなんだから佐野さんにお任せ?--- で、もう彼女は全部ゼンッブ引き受けてくれました。「いいよ」って引き受けてくれましたね。

2013-03-27 07:31:59
佐野洋子bot @bot68950901

18)「あ・い・た・く・て」の詩集のときは「直子さん、私、今エッチングの勉強し始めたのよ。それを使ってみるね」っていうので、とても素敵な女の子のエッチングや、色々十何点かな、あります。これも、新しく文庫になって、元の本の絵以外にも、皆に見てもらえるといいねって(思います)。

2013-03-27 07:33:41
佐野洋子bot @bot68950901

19)---工藤さんが佐野さんに「おねがい」っていうだけではなくて、反対に佐野さんの方から、工藤さんに、この仕事してよ、っていうのもあったんだそうですね。---

2013-03-27 07:35:50
佐野洋子bot @bot68950901

20)えー、それが、あの自分はずっと気がつかなかったのに、(ああそうか)と思って。洋子ちゃんが居なくなって、インタビューされたり、色々質問されて調べてみたら、私に散文を書かせた、初めて物語を「書きな!」と言われて書いたのは、佐野洋子さんのおかげだったんだ、というのが解りまして。

2013-03-27 07:38:48
佐野洋子bot @bot68950901

21)えーと、もう三十年近く前ですけれど、詩画集の雑誌がありまして、彼女は、それを手伝ってたんですね。ですから、それに載せる物語や詩が必要だったんですね。当時、彼女もまだ友達の輪が広がってなくて。当時、私は、北陸の山奥にいましたんですけども、しかも電話もなくて。

2013-03-27 07:42:52
佐野洋子bot @bot68950901

22)「電話ですよ」って呼ばれてから、村に一軒しかない小間物屋さんに走ってくわけです。3分位かけて。それで「あんた、この本に話し書いてよ」って言われたんです。「そんな、無理だよ!」私は、10行とか20行とかしか書いたことないのに。そん時ね、10枚とか20枚とか書けって訳です。

2013-03-27 07:47:14
佐野洋子bot @bot68950901

23)今なら少ないと思うけど。。。「書けない」ってたら「書きなさい」「そんな、そんな無理だよー」「書きなさい」「書けない!」「書くの!」って云われて。それで、書けなかったんですよ。書けないもんだから、一日おきに電話が掛かって来るんです。そのたんびに走るんです。

2013-03-27 07:50:00
佐野洋子bot @bot68950901

24)そのたんびに、どんどん洋子さんの声が不機嫌になってくんです。でね、必死でした。で、でも書けたんですね。それが「ねこはしる」っていう自分のウチの猫が、行方不明になった蘭丸ていう猫がいたんですが、それへの鎮魂の物語なんです。

2013-03-27 07:51:59