茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第937回「どこで勉強するの？居間でしょ！」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ！　ぷれいりーどっぐくん、おはよう！

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連続ツイート９３７回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日たまたまはまってしまったあることについて。

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どい（１）昨日、全国の国立大学付属学校の九州地区の会でお話させていただいた。現場に行ったら、福岡教育大学付属小倉中学校の学生が来ているということで、急遽話の内容を変えて、中学生向けに、学ぶということの大切さ、その意味についてお話しする、というかたちになった。

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どい（２）それで、瞬間的に集中する、ということの大切さを説明するのに、坂本龍馬の話をした。龍馬が、おりょうと京都の宿屋で鴨鍋を食べている。「おりょう、おまえもいい女だな」みたいなことを言っている。そこに、新撰組が「お命頂戴！」と来たら、どうするか？　

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どい（３）「あっ、あと、３０分くらい待ってから来てくれる？　その頃には、ぞうすいまで終わっていると思うから。悪いね」なんて言ったって通じるはずがない。瞬間的にトップスピードに入って対処しなければ、命があぶない。勉強も、それと同じなんだよ、と中学生に言った。

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どい（４）時計の長い針が１２時のところに来たらやるとか、机のまわりの教科書や参考書を整理してからやるとか、ぐずぐず言っていないで、はっと気づいたら、その場で猛スピードで勉強しよう！　みたいなことをお話しして、その流れで、林修さんの、「いつやるの、今でしょ」を引用した。

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どい（５）さらに、その流れで、「いや、前頭葉の集中する機能を鍛えるには、ノイズのある環境で勉強するのが案外いいんだよ」と中学生に言って、「たとえばさ、静かな自分の勉強部屋で勉強するのと、家族がいて、隣で妹がWiiやっているような居間で勉強するのを比べると、居間の方が鍛えられる」

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どい（６）ノイズがあっても、その負荷の中で集中するのがいいんだね。東京オリンピックの時、レスリングチームは灯りをつけてラジオをガンガン鳴らして寝る練習をしたそうです。それで金メダルたくさんとったんだね、みたいなことを、中学生に向けて解説をしていた。

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どい（７）それで、その瞬間、突然思いついてしまったのだ。静かな勉強部屋で勉強するより、ノイズのある居間で勉強する方がかえって前頭葉の集中回路が鍛えられる。これをどういうか知っていますか？　「どこで勉強するの？　居間でしょ？」そしたら、会場がうわんと受けて、大拍手が起こった。

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どい（８）いやあ、自分でもびっくりしたね。くだらないオヤジギャグは、いつも思いついて言っては空気冷却しているけど、昨日の「どこで勉強するの、居間でしょ？」は、自分でも、思いついた瞬間、「この話の流れで、このフレーズは、もう決まりだな」みたいに思ったけど、やはりどわんと受けた。

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どい（９）それで、水道橋博士の本に、藝人というのは受けた経験が癖となって止められなくなると書いてあったけれど、あの瞬間はそうだったな。ぼくの講演は、案外みんな大笑いしているけど、昨日、「どこで勉強するの、居間でしょ？」を言った瞬間は、異次元の受け方だった。確かに癖になるなあ。

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以上、連続ツイート９３７回「どこで勉強するの？　居間でしょ！」でした。