渡邊芳之先生ynabe39の「そもそも「人様の役に立ちたい」「役に立つ職業につきたい」というのが根本的に気持ち悪い。「人より上に立ちたい」という欲求の別の表現にすぎないし。」

医療や福祉の仕事を目指す若者の「動機」が「他者から期待され感謝されることを通じてアイデンティティを確立したい」であることはかまわないが,その期待は医学教育や福祉教育を通じて必ず打ち砕かれるし,そうでなければいけない。 お金をもらって他人にサービスするということは「サービスができて当たり前」と思われることだし,ちゃんとサービスできなければ批判され軽蔑されるということである。 「期待されたい感謝されたい」で医療や福祉の仕事を目指すことと(自分に期待したり感謝したりしない)患者や利用者を軽蔑したり虐待したりすることとはすごく距離の近いことである。 続きを読む
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渡邊芳之 @ynabe39

千の風になって。

渡邊 芳之(わたなべ よしゆき、1962年4月22日 - )は日本の心理学者。帯広畜産大学人間科学研究部門(人文社会・体育学分野)教授。博士(心理学・東京国際大学)。 佐藤達哉、尾見康博との共同研究を中心に心理学論、心理学史、人格心理学や血液型性格分類の批判的検討などの分野に論文・著作を持つ。趣味はレコード蒐集。
http://ja.wikipedia.org/wiki/渡邊芳之

渡邊 芳之 -帯広畜産大学-
http://www.obihiro.ac.jp/ichiran/watanabe_yoshiyuki.html

 

渡邊芳之 @ynabe39

「子どもがなりたがる仕事」の多くはそういうもので,子どもは「その仕事の社会的な意義や必要性」とは別のところでその仕事に魅力を感じていることが少なくない。

2012-01-09 04:06:24
渡邊芳之 @ynabe39

ただ「子どもの勘違い」を「否定せずに育んでいく」ことをしないと人材を確保できない業界,人材の質を維持できない業界というのは間違いなくある。医療や福祉に関して「子どもに事実のリアルな理解を促す」なんてことをしたらどうなるか。

2012-01-09 04:27:16
渡邊芳之 @ynabe39

社会的には不可欠な仕事だし比較的高度な知識や技術が必要なのだがその激務に見合った待遇や社会的地位を提供できない業務」に「子どもの勘違い」や「感謝されたい症候群」を利用して人材供給していく,というのはある意味「合理的」なのだと思う。

2012-01-09 04:31:19
渡邊芳之 @ynabe39

前は医療系大学に勤め,いまは獣医学科のある大学に勤め,看護学校の非常勤を20年もやっていると,広い意味での「医療系」の人材供給のあり方には多少シニックな視点を持たざるを得ない。

2012-01-09 04:35:14
渡邊芳之 @ynabe39

そんなことしなくても人材が確保できるならわざわざ金を使おうとは思わないでしょうね。 RT @Sangetsuki: 制度として例えば税金で報酬を補填するみたいな事が必要なのかなとも思うのですがどうでしょう。

2012-01-09 04:36:58
渡邊芳之 @ynabe39

「人に感謝される仕事をしたい」というのは青年期の「アイデンティティ混乱」のひとつの症状だと思う。「動物の命を救いたい」などもそのヴァリエーション。

2012-01-09 05:11:53
渡邊芳之 @ynabe39

「感謝されたい」より「役に立ちたい」になると思います。感謝はされてもされなくてもよい。 RT @kaipon: 割と一般的な願望だと思っていたのですが歳を重ねると変わってくるものなのでしょうか?

2012-01-09 05:15:56
渡邊芳之 @ynabe39

そういう「よい先生」がいるのはいいですね。教員のほうも「感謝されてよかったね!」になっちゃう場合も多いのでは? @kazuo_akuzo

2012-01-09 05:31:06
渡邊芳之 @ynabe39

「自分が生きる理由」を感じにくい時代ですからね。RT @fp_Katie: …日常レベルでボランティアをしてますが、福祉関係の職業の方でもボランティアでも、感謝されることが第一義の中高年は沢山います。対人で自意識過剰なのは年齢に関係なく時代の流れなのかなという気がします。

2012-01-09 05:51:33
渡邊芳之 @ynabe39

動物の場合そもそも「それで助けてることになるのか」がわからないです。RT @takamatti: 「動物の命を救いたい」と「人の命を救いたい」「人の役に立ちたい」にどういう違いがあるのだろう。動物助けたって感謝するどころか、「助けられた」ことを理解してるかもあやしい。

2012-01-09 06:01:13
渡邊芳之 @ynabe39

動物医療の「受益者」は動物でなく飼主などの人間ですからね。 RT @kchtymn: 恐れられこそすれましてや感謝など。動物の治療で一番大事なのは逃げようとする動物を押さえつけることですし。猫や野性動物なんかだとそのストレスで死ぬことさえあるとか。

2012-01-09 06:08:25
渡邊芳之 @ynabe39

飼主はお金を払ってくれるけど「野生動物が怪我していたから連れてきた」人はお金を払いたがらない(というか,自分が金を払う必要があるとは思いにくい)。実際には「受益者」は動物でなくその人なのに。

2012-01-09 06:10:53
渡邊芳之 @ynabe39

うちみたいに産業動物を主に扱っていると3年生か4年生までにはみんなそれが分かるようになります。それで苦しむ学生は多いし挫折する子もいる。 RT @kchtymn: それを知らずに「動物のお医者さん」を目指す人は多いと思います。まさに先の「勘違い」の典型かと。

2012-01-09 06:13:47
渡邊芳之 @ynabe39

それで「意図的」に臨床に進まない人はけっこういると思います。 RT @kchtymn: 憶測に過ぎませんがそういう挫折をする学生は首都圏の私立には多くいそうです。国立の場合は研究者を目指してる人も比較的多いでしょうし。

2012-01-09 06:20:18
渡邊芳之 @ynabe39

動物実験に反対する人には「人間でできないことは動物でもやるな」タイプの人と「人間の利益のためにやるなら動物でなく人間で実験しろ」タイプの人がいる。ずいぶんと主観的には後者のほうが好きである。

2012-01-09 06:42:47
渡邊芳之 @ynabe39

まあたいていのことについて良識的な人より徹底的な人の方が好きである。

2012-01-09 06:46:07
渡邊芳之 @ynabe39

@at_koy 人間の命より動物の命優先の人は「徹底的」でしょうね。そういう人ってじっさいにはそんなに珍しくありません。

2012-01-09 06:50:42
渡邊芳之 @ynabe39

@sheltercity 都会の獣医学科では愛護団体の侵入対策は深刻な問題になっているようです。帯広ではいままでのところまだないんじゃないかな。

2012-01-09 06:51:51

 
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渡邊芳之 @ynabe39

名医とは自分の病気を治した医者,ヤブとは自分の病気を治せなかった医者のことである。

2012-01-28 06:58:48
渡邊芳之 @ynabe39

自分の名医も他人からみればヤブ。あるいはその反対。

2012-01-28 06:59:10
渡邊芳之 @ynabe39

じっさい歯医者は頭より手先。前の大学の教え子でも学業成績は悪くても手先が器用な奴のほうがよい歯医者になった。

2012-01-28 07:06:50
渡邊芳之 @ynabe39

そのせいで上手な歯医者ほど頭は悪いと思い込むという偏見ができたw。

2012-01-28 07:08:21
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