山崎久隆さん「茨城県 東海村を中心とした 原子力施設について」(3)

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1. 東海原発、出力 16.6万kw と 比較的 小さい。 1997年に 運転停止、現在、解体作業中。 日本で 唯一の 黒鉛減速炭酸ガス冷却炉。(山崎久隆)

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2. 黒鉛減速型 商業炉は イギリスのみ。 シカゴパイル (CP-1) が ベース。 イギリスは 黒鉛減速炉から プルトニウムを 取り出し、核兵器開発を 進めた。(山崎久隆)

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3. 同タイプの 原子炉は 核兵器製造工場に ある。 日英 および 日米原子力協定に、日本での 再処理 禁止と、東海原発の すべての 使用済燃料は イギリスに 送り返すよう、明記された。(山崎久隆)

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4. 停止した 東海原発に かわり、現在、日本で 核兵器用 プルトニウムの 製造が 可能な 原子炉は、もんじゅと 常陽。 常陽が 製造した プルトニウムは 40kg、今も 秘密裏に 保管されている。(山崎久隆)

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5. 常陽の プルトニウム、まだ 再処理は されてない。 このまま 高レベル廃棄物と 混ぜ、核兵器として 使用できないよう、廃棄処分すべき。(山崎久隆)

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6. ウラン使用済燃料、六ヶ所再処理工場に 送られる 以前は、東海再処理工場で 再処理されていた。 その 工程で 回収ウラン (硝酸ウラン廃液) が 取り出される。 ウラン濃度は 天然ウランより 高く、ウラン 235 の 含有率は 1%。(山崎久隆)

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7. 核燃料サイクルでは、この 回収ウランは 廃棄処分せず、再濃縮するか、高濃度の 二酸化ウランと 混ぜ、ウラン原料として 再利用する 計画。(山崎久隆)

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8. しかし、回収ウランは 放射線量が 高く、プルトニウム、アメリシウム、セシウムなどの 不純物を 含み、分離は 不可能に 近い。(山崎久隆)

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9. 再処理には、別に 回収ウラン 専用の 作業ラインを 必要とし、プルトニウム 同様、グローブボックス (隔離空間内) での 遠隔作業となる。 そのため、ウラン燃料より コスト高に。(山崎久隆)

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10. (現在、東海村で) 貯蔵している 回収ウランは 資源という 位置づけを はずし、すべて 核のゴミとして 廃棄処分すべき。(山崎久隆)

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11. ウラン燃料の 会計上の 扱い。 製造工程に ある 場合 : "加工中等 核燃料"、稼働中の 原子炉内に 収納 : "装可中等 核燃料"、どちらも 資産として 計上される。(山崎久隆)

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12. また、使用済核燃料も 負債には ならない。 将来、プルトニウムとして 資産化、日本原燃に「資源回収のための 負担金」を 支払うことで、"再処理引当金" として 計上される。(山崎久隆)

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13. 資産としての 核燃料、東京電力は 7000億円、全電力会社では 1兆5000億円という 巨額に 上る。 仮に 廃炉が 決定すれば、即、負債となり、準備されている 原子炉解体引当金に 上乗せされ、さらに 廃棄処分のための 経費が 加わることに。(山崎久隆)

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14. 原発が 稼働していない 現在、東京電力の "装化中等 核燃料" の 額に 増減が 見られないのは 当然だが、"加工中等 核燃料" は 増加している。 燃料製造業者の 倒産を 回避するため、委託費を 支払い続けているため。(山崎久隆)

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15. また "再処理引当金" は 減少。 これは 日本原燃に 二者間の 契約に もとづき 負担金を 支払っているため。 現実には 六ヶ所は 停止したままで、再処理は 行われていない。(山崎久隆)

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16. 東京電力の "加工中等 核燃料" は 事故後も 数100億円 増加。 これらは もちろん 電気料金の 収入から 支払われる。(山崎久隆)