#宇宙戦艦ヤマト に学ぶ #相対論 的な #ワープ の使い方

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Salah Rieman @cosycube

00 #宇宙戦艦ヤマト#ワープ について #相対論 的に考察を試みます。以降、原作の固有名詞は借用しますが、優れた原作に敬意を表し、原作とは無関係であることをお断りしておきます。原作の描写を見ると、未知の物理法則が発見・解明されている等があるようです。~続く

2013-06-14 17:56:55
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前01)【設定】15万光年離れた場所まで1年で行って帰ってくるとします。ヤマトは瞬時に光速度の99%まで安全に加速でき、ワープは突然消えて、行きたい場所に突如として現れることができるものとします。~続く

2013-06-14 17:57:08
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前02)退屈になりますが、特殊相対論の基本から。数式は省略して、踏まえておくべきなのは「時計の遅れ」「ローレンツ収縮」「同時刻の相対性」の三つです。「同時刻の相対性」は特に重要で、相対論の絡みのパラドクスはほとんどそれ絡みです。~続く

2013-06-14 17:57:20
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前03)【時計の遅れ】自分に対して速度を持つ物体の時間の流れる速さ、つまり時計はゆっくり進みます。光速度の99%で飛ぶ時計の1秒はこちらの時計の7秒にもなります。言い換えれば、向こうはこちらの1/7もゆっくり時間が進みます。~続く

2013-06-14 17:57:39
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前04)【ローレンツ収縮】自分に対して速度を持つ物体の長さは短くなります。光速度の99%で飛ぶ物差しは、長さが1/7に縮んでいます。しかし物差しからすれば自分は縮んでおらず、他が1/7に縮んでいて、目的地の距離まで1/7になります。~続く

2013-06-14 17:57:55
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前05)すると、ヤマトが光速度の99%で飛ぶと、目的地までの距離が1/7になります。15万×1/7≒21,428、2万1千光年、到達所要時間は2万1千年以上です。もし光速度の99.9999999999%なら、0.22年以下です。~続く

2013-06-14 17:58:15
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前06)往復では0.43年、5か月ちょっとくらいです。でも、地球では30万年以上経っています。これが相対論関連でよく言われる「未来に行ける」「どんな遠い所でも生きている間に行ける」といった話になります。~続く

2013-06-14 17:58:38
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前07)それで「双子のパラドクス」なんて出てきますが事情あって割愛。地球で待つ方はヤマトが普通に光速度未満飛んでいく限り、どうしても往復で30万年以上待たねばなりません。それは困るのでワープしますが、落とし穴があるのです。~続く

2013-06-14 17:58:50
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前08)【同時刻の相対性1】ヤマトが地球近くでバンと大加速するとします。目的地までは近くなり、ヤマトから見た地球や目的地の時計はゆっくり進みます。でも、もう一つ奇妙な現象があり、目的地の時計が一気に進んでしまうのです。~続く

2013-06-14 17:59:10
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前09)【同時刻の相対性2】一気に光速度の99%まで加速すると、15万光年彼方の目的地の時計は10万年以上進んでしまうのです。これがヤマトからすれば5万年以下で往復できるのに、地球では30万年以上経ってしまう理由です。~続く

2013-06-14 18:10:11
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前10)ちょっと待て。だとすると、地球近くで光速度の99%で加速したヤマトは、ワープしてパッと目的に着いても10万年以上経っちゃってるじゃないか。もし原作でこれが起きたら、イスカンダルもガミラスも滅んだ後でしょう。~続く

2013-06-14 18:00:05
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前11)仮に考古学的調査を行い、目的の物を発見できたとします。でも地球でも10万年以上経ってしまっているのです。焦って来たときと同じく、一気に光速度の99%まで加速した途端、地球ではさらに10万年以上時間が進みます。~続く

2013-06-14 18:00:18
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前12)ワープしても20万年後の地球。もう人類はヤマト待ってません。しびれを切らしてどこかへ移住しちゃってるでしょう。これではいけない。何か方法はないか。実はあります。地球へ向けて加速したからいけなかったのです。~続く

2013-06-14 18:00:43
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前13)実は地球に向けて光速度の99%まで加速したとき、後方15万光年彼方は10万年以上昔になっているのです。解決策が見つかりました。地球からさらに離れる向きに光速度の99%まで加速しておいて、地球までワープすればいいのです。~続く

2013-06-14 18:00:55
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前14)これなら地球では1年以内にヤマトが帰ってくることになります。めでたしめでたし。だが、本当にそうだろうか?地球から目的地と反対方向に光速度の99%まで加速し、目的地へワープしたら10万年前の世界に着いてしまいます。~続く

2013-06-14 18:01:19
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前15)もし原作でこれを行えるとするとどうなるか。地球はガミラスが攻撃を開始する10万年前にガミラスを攻撃できます。ガミラスにはまだ文明はないでしょう。圧勝です。だが、本当にそうだろうか?ガミラスだってそれは知っているはず。~続く

2013-06-14 18:01:33
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前16)彼らは先手を打って、10万年前の地球を征服しようとするでしょう。それを予期した地球はさらにその10万年前に。地球やガミラスという惑星ができる前でも終わらず、さらに過去へ過去へ戻る競争を繰り広げることになります。~続く

2013-06-14 18:01:52
Salah Rieman @cosycube

#宇宙戦艦ヤマト #ワープ #相対論 (承前17)宇宙の誕生、ビッグバンに辿り着くまで競争は終わりません。でも原作ではそんな気配すらない。光速度の99%とか使わない全宇宙協定なんてないでしょうから、原作の宇宙では相対論やワープがあっても過去へ戻れない物理法則があるようです。(終)

2013-06-14 18:03:11