「妖怪って何よ?」と聞かれた時、まあ大体の人は「なんか化け物とかお化けとかそんなん?」って感じでしょう。それで大体合ってますがその中でも大まかにいくつかの種類に分類することが出来ます。
2013-06-20 23:53:31大まかな種類としてまず「霊魂系」。要するに幽霊ですね。これはここでは元が人間のモノとしておきます。妖怪かどうかというと微妙なラインですが、有名な話で行くと「番町皿屋敷」とか「牡丹燈籠」なんかですね。
2013-06-20 23:56:41次に「動物霊系」。霊魂系と分けたのは人間と動物で恨みの持ち方、妖怪への変化の仕方が違う点ですね。この分類には動物の「霊」だけでなく歳をとった動物が変化するモノも含まれます。有名なのは「猫又」、「経立(ふったち)」、「犬神」なんかです。こっくりさんなんかも大本はこれですね。
2013-06-21 00:00:49で、この動物系からまたちょっと違った「実在する動物系」があります。例えば「海和尚」。これは文献に特徴がしっかりと残っているのですが、特徴全てが当てはまるものとしてウミガメがいるのです。
2013-06-21 00:03:27図鑑などもない時代に突然海の中で大きな亀に会ってあの顔を見れば「和尚っぽい!」となっても仕方のないことと思われます。要するに情報が無いゆえに妖怪として処理された未確認生物ですね。パンダなんかもひと昔前まではそんな扱いだったので自然なことです。
2013-06-21 00:04:30次に「器物系」。百鬼夜行絵巻などで見られる付喪神の類ですね。これは伝承に残っているものが少なく、鳥山石燕らによる創作であるものが多いと思われます。
2013-06-21 00:07:21数少ない伝承として残っているのは京都に出没した片輪車辺りでしょうか。ちなみにこの片輪車は朧車や輪入道とごっちゃになっていることが多々あります。
2013-06-21 00:09:32また、これも妖怪として多いのですが「戒めとしての創作系」。例えば、掃除していない風呂に現れて風呂桶の垢を舐める垢舐め。これは「ちゃんと風呂の掃除をしないと妖怪がでるぞ」という一種の脅しですね。妖怪にはこういった文化の中から生まれてくるものも多数あります。
2013-06-21 00:11:22次にこれまた多い「炎系」。ポケモンじゃないですよ。これは天火や陰火、狐火などですね。天火に関しては公式文書として熊本に出現記録が残っており、「天から火が落ちて家に入り火事を起こした」となっております。これは奉行所に提出された文章でありかなり珍しい例です。
2013-06-21 00:14:06はい更に「自然現象系」。これは風なんかが多いです。全国各地に精霊風などの様な言い伝えが残っており、この風に当たると病気になるといった物が多いです。また、やろか水など川に関するものも見られます。まあ自然全般ですね。なんでもありです。
2013-06-21 00:17:26あとなんと呼んでいいのか正直分からないのですが、「鬼・天狗等高等存在系」と仮にしておきます。これは全国に残る鬼や天狗に関する言い伝えです。河童もここに含めていいかも知れませんが河童も色々と種類があるので分けて行きたいと思います。
2013-06-21 00:21:11というわけで「河童系」です。ここには河童に関するモノ、例えば奄美大島のガラッパやヒョウズンボ、ひょうすべなどを含みます。また、「河童に関係するモノ」として山童(やまわろ)も含みます。
2013-06-21 00:25:04先ほども言いましたが、河童が山に登ると山童になるとされています。熊本ではガラッパが秋に山に入り山童となり、春に川へ下り河童となるとしています。
2013-06-21 00:26:34妖怪にまとめていいのか分かりませんが、「神様系」もあります。これは山の神様だとかかまどの神様だとか、自然の神様や守り神的な神様をまとめています。大事にしましょう。
2013-06-21 00:31:50今までのでかなり分類出来るのですが、どうしても分類出来ない妖怪もおります。なのでそれは「正直よく分かんない系」と僕はしております。福岡の塗坊も「路傍から飛び出してくるモノ」としか記録がなく何のこっちゃ分かりません。
2013-06-21 00:32:07これで概ね僕の妖怪分類論はおしまいです。なにか質問があればお願いします。答えられる範囲で頑張りますので。
2013-06-21 00:32:47@Whiterock_Letty 概ね風です。3匹1組で行動し、1匹目が転ばせ、2匹目が斬りつけ、3匹目が血止めを塗って去るため鎌鼬の傷は血が出ないとする地域もあります。
2013-06-21 00:22:57