第一回大罪大戦失陣営【戦闘フェーズ02】

元黒(ノワール)は強欲、アヴァリーティア[ @ebleco_sin ] 元紅(ルージュ)は暴食、グラトニー[ @Hajime__sin ] 元虚(ゼロ)の憤怒、李暗愚[ @Alfreat_sin ]
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暴食(Gluttony) @Hajime__sin

@ebleco_sin 「することがねぇ割に、相変わらず腹は減りやがる」 その名が指し示すように。 大げさに腹を抱え、『暴食』は嘆息する。→

2013-06-27 21:14:23
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

→「…流石は『強欲』、ってとこか?」 喉を、鳴らす。 小耳に挟んだことがあった。 先代の『強欲』は、奇怪な刺青で全身を覆っていると。 だからどうした、という程度の認識しか持っていなかったのだが。 ――こんなところで役に立つとは、正直思っていなかった。

2013-06-27 21:22:17
アヴァリーティア @ebleco_sin

@Hajime__sin 「そりゃ仕方ねぇさ、俺等は『大罪』だ。そんなものが簡単に『赦(ゆる)されて』しまったら、壊れてしまう」 虚空を握る、仕草。男の掌の中には、何も無い。 「……なぁ」 男は、『暴食』に向き直り、何かを言い掛けた。だが、その時、『記憶』が音を立てて開く音。→

2013-06-28 10:46:34
アヴァリーティア @ebleco_sin

→ まるで、穴が開いたように見えた。 浮かび上がる虚空は、『狭間』の景色。そこに、足を踏み入れる、様々な色の『大罪』。言うまでも無い、繋がった先は、『戦場』だ。一方通行の、遠眼鏡。 「……嗚呼、『始まった』か」 男は、言い掛けた言葉を飲み込んだ。視線。浮かび上がる都合7つの戦場。

2013-06-28 10:49:23
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

@ebleco_sin 「…まァ、『赦す』っつわれたって断るがな」 喉を鳴らす。 この『暴食』にも、『大罪』としてのプライドはあったようだ。 「……ん――」 答。同時、扉の開く音。→

2013-06-28 12:38:06
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

→ 「――そうか」 『暴食』も、手元の水晶に目を落とす。 見れば、『紅』の『強欲だったもの』が落ち、誰かに拾われていた。 「何やってやがる、『強欲』の野郎…」

2013-06-28 12:40:54
アヴァリーティア @ebleco_sin

@Hajime__sin 「――それは、俺の『座』だ」 横顔。同じ戦場を眺めた男の言葉は、まるで刺すようだった。 「イラがそう言った。だから、『あれは強欲じゃない』」 まずは、戦場に、三人。男は視線を虚空に向ける。その内一人は、自分を殺した相手。片腕すら、無くしていない。→

2013-06-28 13:12:52
アヴァリーティア @ebleco_sin

→男は内心、想像以上に『自分を殺した相手』に興味が無い事に驚いていた。 自分の『座(なまえ)』を騙っていた少女にも、男の関心は向いていない。横顔、片目。金色の瞳が『穴』の向こう側の女の金色を見詰める。 負けたから、こうなったのだ。何も不思議な事は起きていない。此処には、何も無い。

2013-06-28 13:19:46
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

@ebleco_sin 「んじゃ何だ、『翼野郎』とでも呼びゃァいいか?」 呼称は、どうでもよかった。 その存在が判別出来れば、自分にとっては関係ない。 →

2013-06-28 16:21:32
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

→ 『強欲』が向けた視線の先。 4つの『罪』の座する『戦場』。 「――『怠惰』」 ぽつりと、つぶやいた。

2013-06-28 16:23:22
アヴァリーティア @ebleco_sin

@Hajime__sin 「悪くないな。『翼野郎』。それなら、あれを仕舞ったり折れたりしたら、『翼無し野郎』だ」 軽口。視線は交錯しない。恐らく二つの『罪』は同じ方向を向いているから。『穴』の先、四人目。その顔には、男も見覚えがあった。 「……嗚呼、差し詰め特等席か、此処は」→

2013-06-28 16:41:08
アヴァリーティア @ebleco_sin

→成程。この『扉』の内側は乱戦だ。都合3色の『大罪』が、必ず2色ずつ交わるなんて決まりは、何処にも無い。 「なぁ? お前、誰が勝つと思う? 賭けてみようぜ。あそこの背の高い女が最後まで生き残ってたら、お前、俺に『向こう』に置いてきたものを、何かくれよ」虚空。足を投げ出して座る姿。

2013-06-28 16:44:52
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

@ebleco_sin 「いいじゃねぇか、『翼無し』」 またも、喉を鳴らす。 「――見ようと思や、ここ以外も見れるだろうが…」 水晶を投げ上げ、受け止める。いくどか、それを繰り返して。 →

2013-06-28 17:43:41
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

→ 「……なら、俺ァ『怠惰』に賭けるかね」 賭けの提案に、乗る。 「あいつが勝ったら、何かしら腹の膨れるモン寄越せ、『強欲』」

2013-06-28 17:45:58
アヴァリーティア @ebleco_sin

@Hajime__sin 「……『此処』で、お前の腹の膨れるもんなんて、何がある?」扉が、次々に開く。火蓋が次々に切って落とされる。男は、もう一つの戦場にも視線を投げた。男の周囲には、大小様々な『穴』が浮かびあがっている。男には、水晶玉の中身は見えない。 「……『思い出』か?」

2013-06-28 18:30:36
アヴァリーティア @ebleco_sin

錯綜する、戦場。交錯する、叫び声。男は、その中心に居た。幾つも開いた『孔』の中心。男は座す。虚空に、深く身を埋め、そして男は『最早記憶でしかない』。一度、その一つから、男の『名前』が聞こえた。『憤怒』の声。まるで、此処まで凍り付くような冷たい声。視界の端で、『怠惰』が叫ぶ。男は→

2013-06-29 00:03:43
アヴァリーティア @ebleco_sin

→男は、それと同時、『傲慢』の声を聞いた。『紅の傲慢(プライド)』と、確かにスペルビアは叫んだ。 そこで、男の視線が止まる。 「――嗚呼」 そこに、『嫉妬(インヴィディア)』が居たから。 『紅の傲慢(プライド)』の片腕が無かったから。 「……嗚呼」 男は、視線を落とす。→

2013-06-29 00:06:54
アヴァリーティア @ebleco_sin

→男の腕。亡くした腕が、ある。 掌。その両手。どちらも、『親指が右側を向いていた』。 男は長く片腕を失い過ぎた。だから、『今まで左手を使わなかった』。使う機会も無いし、気にもしない。この腕は―― 「……なんて事してくれやがるんだ、プライド。それは、『俺のもの』だろう」 →

2013-06-29 00:09:32
アヴァリーティア @ebleco_sin

→男は、胸元に触れる。おかしいと思ったんだ。ここに『左眼』がある。なら『俺の左腕があるのはおかしい』。これを無くさなきゃ、『左眼』は手に入っていないのだから。 「それは、俺のものだ!! こんなものと交換じゃ、割に合わない!!」 ――この腕は、『インヴィディアが奪った右腕』だ。

2013-06-29 00:13:25
アヴァリーティア @ebleco_sin

嗚呼、そうだ、まるで、割に合っちゃいない。 腕一本と、あいつ一人では、全く天秤が釣り合っちゃいない。 視界の端。『色欲』が血を流している。『暴食』が、呟くように俺とあいつの名前を呼んだ。 「……勝てよ、お前等。『俺達の嫉妬(インヴィディア)』は生きているぞ」 ……腕、一本と→

2013-06-29 01:51:45
アヴァリーティア @ebleco_sin

→……腕、一本と? 男は、そこで自分の『右腕』に視線を向ける。俺は、『肩から先』を全部無くした。なのに、此処には腕一本が、丸ごとある。『プライドは二の腕から先しか失っていない』。勘定が合わない。『此処にあるものは、何だ?』 かちり、と。何かが噛み合い始める音が、聞こえた気がした。

2013-06-29 02:00:52
暴食(Gluttony) @Hajime__sin

@ebleco_sin 「『思い出』、ねぇ?」 水晶球の景色が移ろう。 『傲慢』が。『憤怒』が。『強欲』が。『怠惰』が。『色欲』が。『嫉妬』が。 座する場所が変わるとも、『紅』の大罪が。 自分を置いて、戦う彼らが。 「――確かに綺麗だが、それだけじゃ腹が減って仕方ねぇ」 →

2013-06-29 19:17:33
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