第一回大罪大戦黒陣営【交流フェーズ03】

黒(ノワール)は色欲、ルクスーリア[ @whycame_sin ] 黒(ノワール)は旧紅色欲、ラスト[ @temari_sin ] 黒(ノワール)は嫉妬、『唯一』ウーヌス[ @nobara_sin ]
0
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

崩落した円卓。 辛うじて残っている椅子。埋もれるようにそこにいた。 三つ編みの片方は無残にも千切れ、残った一つもほつれが少なくない。 赤く染まったブラウス、重く肌に張り付いたスカート。 起きているかも定かではない、ぼんやりとした瞳。 そんな状態で、女は『帰り』を待っていた。

2013-07-06 02:25:09
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

ずるり。円卓の間へと向かう影一つ。 生きて、立って歩けているのが不思議と言う程の身体の焼け爛れた 皮膚、負傷、損傷。肩から先が無い、欠けた左腕。 それでも何かを目指す様壁に手をつき、ずるり、ずるりと体を引きずりながらただただ、 そこを目指す。唯一つの想いだけを、頼りに。支えに →

2013-07-06 03:45:10
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 唯一の支えにするのは継ぎ接ぎの右腕。それを覆い尽くす程の黒い刺青、 指に在るは赤い石持つ白銀の指輪。頭上に掲げるは、痩せっぽっちの体には大きい一つの王冠。 そして、辿り着いた、円卓の間―――姿を、現すのは【黒き嫉妬(インヴィディア)】

2013-07-06 03:48:42
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

ずるり 聞こえた音に、ゆっくりと首を動かした。 「いん、び、」 「でぃあ……」 大きく表情は動かせないが、目元がやさしげなものになる。 「おそい、です」 血が伝った頬に短くなった髪が張り付いて、喋るたびに嫌な感覚。 それでも、伝えたかった。貴方がが帰って来てくれて、嬉しいと。

2013-07-06 03:55:41
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

「…ル、クスーリア……」 心の中で何度も呟いた仲間(ノワール)の名前。 掠れた声で呟くそれ。ようやく、ようやく、会えた。ずっとずっと願っていた事。 「……遅く、なって、ご、め…ただい、ま」 どうにか笑おうとする顔。狭間で告げた言葉と真逆の言葉。ただ、帰りたかった。ただ、切に

2013-07-06 04:06:44
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「たいへん、だった、です、よ」 部屋の荒れ具合を見れば、瞭然ではあるが。 でも、ああ、その言葉が、聞きたかった。 先に聞いてしまった。後で皆にも聞いてもらいたい。 息を吸おうとするも苦しい。細く長い音が聞こえる。 間 「おかえりなさい」 口角を上げる。確かに微笑んでいた→

2013-07-06 04:25:33
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

→ 「ずいぶん、かわって、しまって――」 そうだ、 他の人は? 「いんびでぃあ」 「どこから、かえって、きた、ん、ですか?」 「だれか、と、あっていません、か?」

2013-07-06 04:31:21
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

大変。その言葉に室内を見れば、自分の記憶とは様変わりした荒れた円卓の間。 何事かと思いながらも『お帰り』の言葉に、今度こそきちんと笑えた気がする。 嗚呼、帰って、これたのだ。帰って。 己も『お帰り』と声を。ずるり。頼りない体で円卓へと向かう。 『何処から』 『誰かと』 →

2013-07-06 04:50:56
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ その言葉に、自然と体が震える。 「僕は、1の、扉」 「アポロニアと、会えて―――アポロニア…ううん。スペルビア(黒の傲慢)は―――」 告げなければ。それが自分の役目だと分かっているのに、声が枯れた様に、最後まで発せない。手が震える分かっているのに――一度、言葉を区切る

2013-07-06 04:52:04
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「いちの」 ああ、彼女か。 遅れてくるのか、先に帰って自室にいるのか。 .      それなら      どうして      このこはこんなにふるえているんですか? .                           どうして?

2013-07-06 05:05:17
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

「―――スペルビアは」 この言葉を僕に言わせるの。 こんなにもぼろぼろで、今にも壊れそうな、ルクスーリアに。 違う、決めたはずだ。僕が告げなくて、誰が? それが僕の責。それが僕の新たな罪。それが僕が、生が託されたものの。 これを告げずして生きるなんて―――赦される訳が無い。 →

2013-07-06 10:41:11
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 「…亡くなった。1の狭間で、僕を…まも、って…っ」 冷静に伝えようとしたけど無理だった。まだこんなにも彼女を欲してる。だって自分は帰って来たのにアポロニアはこの円卓に座る事は二度とない。硬く握った拳に光るのは黒の傲慢の託した証、デンス。円卓へ身を預けながら呟いた声は震えている

2013-07-06 10:41:36
ラスト/アドウェナ @temari_sin

血が、滲んで滴る。左肩が今にも千切れそうな程痛い。扉を抜けると来た時と同じ円卓がそこに。彼女は左肩を抑えて千鳥足になりながら、ただ一人を見付ける為に歩く。「……ルクスーリア、ルクスー、リ、ア!」

2013-07-06 11:14:44
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

声に、振り返る。自分の聞き覚えのない声。知らない顔。黒ではみた事が無い。自分も大概に酷いが、彼女だって相当な状態だ。ルクスーリアと彼女は言った。その、呼び声。自信の傷も何も厭わず何かを求める様な声に胸が軋む。色欲の座の方を示そうとするものの、ろくに腕が動いてくれやしない。

2013-07-06 13:25:10
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「え?」 なにを、いっているのだろう アヴァリーティアが帰ってこなかった時とも違う、何かが崩れるような感覚。 あの子が死ぬなんてこと、 だってあの子は アポロニアは―― 頭を振りたいが、痛みが邪魔をする。立ち上がりたいが、この体は鉛の様。見えない荒れ風が体の中だけで爪を振るう。→

2013-07-06 15:17:49
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

うねり(インヴィディアを)うねって(取り戻せても)灼き尽くして、(貴女が)凍えて(居なくなっては)刺して(元も子もありません) .   もう、あの子は苦しまなくていいんだ  (馬鹿!!) . どこにも行けない叫びは、一ヵ所に集まって、すとんと落ちた。 「そう」 →

2013-07-06 15:18:54
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

「そう」 「そう、ですか」 瞼を下す。 「あの子は、どんな、かおを、」 「して、いました?」→/→

2013-07-06 15:19:13
ルクスーリア[色欲] @whycame_sin

声が聞こえた。一つは知らない、一つは焦がれた。 顔を向け、抱きしめて出迎えたいが、体が動かない。 だから、せめて 「ラスト」 わたしはここにいます、と

2013-07-06 15:19:23
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

余りにも静かな言葉に、声を無くす。嗚呼、嗚呼。 分かっていたはずなのに、受け止めたはずなのに、こんなにも辛い。 ルクスーリアも、自分も、呼ぶのだ。心で。声無き泣き声で。空虚を埋める事さえできず 「……とても、とても穏やかで、優しい笑顔だった」 なればこそ。全てを伝えよう。 →

2013-07-06 16:02:43
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 「彼女は最後まで、『スペルビア(誇り高き黒の傲慢の王)』で」 「『アポロニア(黒を愛し黒に愛された優しい彼女)』だったっ…」 掠れた絞り出す様な声で、最後に、守れなくて、ごめんと、呟いたそれが聞こえたか。 それはずっと言ってはいけないと口に出さなかった、言葉。 →

2013-07-06 16:03:31
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 体力も精神も限界だった。それはこの場の誰もが。拒絶した反動は、大きい。 引きずる動きで円卓の己の座へと、全てを預けるようにどうにか座る。 馴染んだはずの感覚が遠いのは、きっと欠けているから。 「ルクス、彼女は…?」 誰、と、問いたいのだろう。想像はあるが、確証は無い。 →

2013-07-06 16:04:17
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

→ 告げながら視線だけを動かす。 壊れた、無残な円卓。欠けた、もう永久に埋まらない『黒の傲慢』の座。 ―――欠けた。 「…ねぇ、他の、皆は?」 円卓の間には、3人。 黒に在りしは、2人。 欠けたのは、1人。 じゃあ何故、5つも、欠けたままなの? 感じた感覚は、紅での。あの。

2013-07-06 16:05:14
ラスト/アドウェナ @temari_sin

「……ルクスーリアっ!」ルクスーリアの声が聞こえると、足を引き摺りながらもそのまま駆けて来る。インヴィディアのことなかんか一切気にせずに。ぎゅっ。後ろから抱き締めると、懐かしい感覚に身体が震えた。何も言わずに、頭を撫でる。

2013-07-06 16:16:02
ウーヌス(インヴィディア) @nobara_sin

わき目も振らずルクスーリアの元へと向かい、彼女を抱きしめる姿。 痛々しくもとても感動的な涙を誘うような光景だろう。けれど生まれるのは全く別の感情 『それは僕達(黒)のルクスーリア(唯一の色欲)だ』 心が叫ぶ。それは紛れもない嫉妬の感情がざわりと、心を満たす。己の本分。 →

2013-07-06 20:56:29
1 ・・ 7 次へ