茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第988回【相変わらずそんなことを民主党はやっているのか】連続ツイート
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連続ツイート第988回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、今朝のニュースをぼんやり読んでいて、考えたこと。
2013-07-24 08:50:42たし(1)民主党の執行部が、今回の参議院選で党公認を外れた大河原氏を支援した菅直人元首相に対して、離党勧告をする方針を固めたという。鳩山由紀夫元首相については、さかのぼって除籍する方針だという。このニュースに接して、「相変わらずそんなことを民主党はやっているのか」と落胆した。
2013-07-24 08:53:22たし(2)党の「方針」にせよ、「イデオロギー」にせよ、それに反したものに対して処分する、というのは、いわゆる「左翼的メンタリティ」である。ふり返れば、政権交代後の民主党の凋落は、この、「異物を排除する」という「左翼的メンタリティ」によってもたらされたのである。
2013-07-24 08:54:55たし(3)政権交代をもたらした「功労者」であった小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏に対する、冷たい仕打ち。もっとも、それを先導したのは今回離党勧告を受けた菅直人氏だから、因果は巡るとも言えるが、ともあれ、政党としての民主党の力は、このような「潔癖症候群」が表面化する度に落ちていく。
2013-07-24 08:56:20たし(4)対する自民党は、なぜ戦後長期政権を保てたのか。良い意味で「清濁併せのむ」気質があったからである。リベラルな護憲派から、改憲、保守派まで。スペクトラムの広いさまざまな議員さんが同じ「自民党」という組織の中にいたことが、システムとしての強靱さにつながった。
2013-07-24 08:57:46清濁併せのむ(せいだくあわせのむ)
善人でも悪人でも、来る者はすべて受け入れる度量の大きさを表すたとえ。…「故事ことわざ辞典」より
たし(5)今、安倍晋三首相の政権は安定している。しかし、そのような時でも、党内に安倍さんとは別のことを考えている人たちが潜在しているからこそ、自民党は強い。今安倍さんには死角はないが、政治というのは一瞬先は闇。もし、安倍さんが退陣するようなことがあったら、次の人は誰になるか。
2013-07-24 08:58:56たし(6)時の政権がいかに盤石でも、その「主流派」とは違うことを考えている「反主流派」が同じ党内にいてこそ、政治状況が変わった時に対応できる。戦後の自民党の強さはそこにあった。それに対して、反主流派を排除しようという民主党の潔癖主義は、生命の原理に根本的に反している。
2013-07-24 09:00:28たし(7)人間は、イデオロギーや規律で動くのではない。清濁合わせ飲むとか、阿吽の呼吸とか、そういうことはわかりやすいスローガンに比べれば複雑に見えるが、そこにしか生命の場所はない。結局、自民党が強いのはそのイデオロギーゆえんではなく、生命原理に即しているからである。
2013-07-24 09:02:04たし(8)小沢一郎さんにせよ、鳩山由紀夫さんにせよ、今回の菅直人さんにせよ、その時々の執行部に反対する人たちを排除などしないで民主党の中にとどめておけば、状況が変わった時に力になるのに、そういう知恵がなぜかあの党にはない。その文化を変えられなければ、淘汰されるだけのことだろう。
2013-07-24 09:03:29たし(9)ある特定の思想、イデオロギーに凝り固まった政党は、案外脆弱である。もちろん志は大切だが、良い意味で融通無碍でないと、自民党のようには長続きしない。最近になって、特定の政治観で政党をくくる傾向が出てきているが(特に野党)、強靱な政党はそれではできないと知るべきだろう。
2013-07-24 09:05:42