アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ留学の基礎知識

山内太地『やりたいことがわからない高校生のための 最高の職業と進路が見つかるガイドブック』１１月 @yamauchitaiji

１）米国、英国、オーストラリア、カナダの、英語圏４カ国に留学するための基礎知識をツイートします。まず米国だが、一般的には９月から５月までの９ヶ月間が１学年。２学期制、３学期制、４学期制など様々。４年制大学は約2500校、２年制大学が約1700校ある。

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２）米国の大学には日本のような入学試験は無く、書類審査で合否を決定する。高校の成績証明書（英文）、SATまたはACTで学力を測るが、学業以外の活動、志望動機、推薦状、エッセイなども総合的に判断される。

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３）米国４年制大学に入学するのに必要な英語力は、最低限、IELTS6.0以上、TOEFLiBT61以上、英検準１級以上と一般には言われている。大学によっては、英語力の低い学生には条件付き入学を認める場合もある。

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４）２年制大学からの編入も盛んだ。公立のコミュニティ・カレッジなら、日本の私大並みかそれ以下の学費の場合もある。ただし寮が無い場合がある。職業教育コースと進学コースがあり、４年制大学への編入を狙うならもちろん進学コース。私立のジュニア・カレッジは寮がある場合が多い。学費は高め。

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５）２年制大学の場合は、求められる英語力の水準が下がり、IELTS5.0以上、TOEFLiBT45～61、英検２級A以上などとなるほか、入学基準に満たない場合の英語学校で学ぶコースもある。ただし、ここで挫折する日本人がいないわけではない。

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６）米国進学情報は、フルブライト・ジャパン（日米教育委員会）やコネクトUSA（米国大使館）のホームページなどで得られる。出願の時期自体は日本の高校３年生の受験時期と同じだが、事前の情報収集や英語力の向上は、高校生の早めにしておいた方が良い。

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７）英国の大学は、９月か10月に始まり、翌年の６月に修了する。３学期制と２学期制がある。イギリスの教育システムでは、高校の最終学年までに、日本の大学１年に相当する勉強をしているため、日本の高校生のほとんどは、そのままではイギリスの大学には進学できない。

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８）ほとんどの日本人は、高校卒業後、「ファウンデーション・コース」という大学進学準備コースで学ぶ。イギリスの大学は通常３年なので、準備コースを入れても４年で卒業できる。準備コースは大学付属、専門学校、チュートリアル・カレッジ、語学学校など様々だ。

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９）イギリスの大学は、入学後すぐに専門的な勉強が始まるため、十分な英語力が必要。授業スタイルも自発的に発表することが多く、論文も書かなければならない。こうしたことも準備コースで基礎を教えてもらえる。

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10）イギリス留学に必要な英語力は、IELTS4.5～5.5、TOEFLiBT57点以上など。ただしこれは最低水準の数字。イギリス大学進学情報はブリティッシュ・カウインシルHPが良い。日本国内で開催されている留学フェアの情報なども出ている。

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11）オーストラリアの大学は、２月に始まり12月に修了する２学期制。イギリス同様に高校生のうちに一般教養を修了している前提なので、日本人の多くはやはり準備コースにまず進学することになる。大学は３年間なので、４年で卒業できる。TAFEという公立職業訓練校からの編入も可能。

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12）大学入学準備コースは、大学付属の場合と、独自の教育機関の場合がある。どちらにしても、英語が要求水準に達すれば、その大学か提携校に進学できる。大学入学に必要な英語力はIELTS5.5以上、TOEFLiBT70点以上。なので準備コースでそこまで上げるわけだ。

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13）オーストラリアの公立職業訓練校（TAFE）は、州政府が運営する公立学校で、ビジネス、観光、調理、医療・看護、保育、美容、アート、コンピュータなどがある。初歩的なサーティフィケート・コース（半年～１年）から始め、上級レベルのディプロマ・コース（１年～1年半）を修了すれば、

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14）大学の２年生か３年生に編入が可能。公立専門学校を修了し、希望すれば大学に行けるシステムは、日本でも、もっと検討に値する仕組みだと思う。職業訓練校といえど、日本人が入るにはIELTS5.5、TOEFLiBT70は必要なので、やはり多くの日本人は準備コースに行くことになる。

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15）オーストラリアは留学生の受け入れは重要な輸出産業なので、非常に受け入れ態勢が整っている。主要空港には留学生の相談窓口があるほどだ。オーストラリア留学情報公式ウェブサイトや、オーストラリア政府奨学金　エンデバー奨学金などのHPを事前に見ておくと良い。

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16）最後にカナダ。カナダの大学は９月に始まり、翌年の４月・５月に終わる。２学期制か３学期制。入学方法は２つ。４年制大学に直接入学するか、コミュニティ・カレッジ、ユニバーシティ・カレッジからの編入。州によって教育制度が異なるので注意。

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17）カナダの大学には入試がなく、書類審査で合否が決まる。多くの大学の出願書類は、申請書、卒業証明書（高校）、成績証明書、英語能力スコアのみで、米国のようなエッセイや推薦状、学力試験はない。学期が始まる８か月前には申請する。

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18）では、カナダの大学は米国よりも入りやすいかと言うと、英語のハードルが高い。IELTS6.5～7.0、TOEFLiBT88～100が要求される。そこで、英国やオーストラリアのように、準備コースで英語の点数を上げる場合もある。

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19）インターナショナルスクールなどでIB（国際バカロレア）やAP（アドバンストプレイスメント）を履修した場合は、大学１年次の単位として認定される大学もある。

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20）コミュニティ・カレッジには、大学編入プログラムと、職業訓練プログラムがある。大学編入プログラムは、カレッジで１年または２年勉強し、大学の２年または３年に編入する。カナダのコミカレは４年制大学よりも入学基準や学費が低いので、留学生には重宝されている。授業は少人数。

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21）カナダは州ごとに教育制度が異なるため、カレッジのコースを選ぶには、自分の希望の大学に編入可能かどうかを調べないとまずい。職業訓練プログラムは専門性が高く、オーストラリアの公立職業訓練校に似ている。IELTSは6.0、TOEFLiBTは60～79。満たなければ準備コース。

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22）カナダ留学の情報は、カナダ大使館のHPが非常に充実している。大使館主催の留学フェアも年２回開催。奨学金制度などもある。英語圏の大学への進学は、高校生のうちにIELTSかTOEFLiBTを受けて、自分の実力を知っておくことが重要だ。（終）