なぜ意識の高い学生起業家は一年で九割潰れるのか?

 大学に入った時、「起業するぞ起業するぞ起業するぞ」という人の多さには驚かされたものです。けれど、そのうち九割は起業せず、起業した一割のうちさらに九割は潰れていきました。どうしてこんなことが起きたのかについて書いてみようと思います。
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Naoto Hayashi @HeyNaoto

 今日は、「なぜ学生起業家の九割が一年で会社を潰すのか?」実は私はまだ大学生です。大学四年生。出資していただいた方からでさえ、振込が終わってからまだ大学生だということを確認されてびっくりされるぐらい老け顔なんですが、大学生なんです。

2013-08-05 11:27:54
Naoto Hayashi @HeyNaoto

よく、30歳ぐらいの人と間違われます。株主の方でも、私を30歳ぐらいだと思っていた方もいたそうです。これは大切なことですが、私は聞かれない限り自分の素性も年齢も学歴も話しません。30歳ぐらいだと思われていた方が、商売上有利だということもあります。これは大事なことです。

2013-08-05 11:29:10
Naoto Hayashi @HeyNaoto

大学一年生のころから小さな商売をしてきました。スカイプ家庭教師。スカイプを通じて、全国の志の高い教え子様に指導をしてきました。私は運が良くて、いいスタッフに恵まれました。おかげさまで、今年も九年間不登校だった教え子様が慶應に合格したり、国語偏差値40だった子が早稲田に合格したり。

2013-08-05 11:29:52
Naoto Hayashi @HeyNaoto

一方で、大学一年生のとき、起業サークルなんかをつくって、「起業するぞ起業するぞ起業するぞ」とやっていた友達の大半が失敗しました。最近こういう話が流行っているので、今日は「なぜ学生起業家の九割は一年以内に消えるのか?」について書きたいと思います。

2013-08-05 11:30:49
Naoto Hayashi @HeyNaoto

まず、一つ目は、固定費が高すぎることがあります。例えば、営業の給料と経費が月20万、技術の給料と経費が月20万、家賃・税金・雑費あたりが月10万で粗利益率が30%なら、とんとんになるのに必要な月売り上げは160万です。これでも黒字が出ない。あくまでもとんとんになるだけです。

2013-08-05 11:35:11
Naoto Hayashi @HeyNaoto

粗利益率を上げればいいのですが、それができない。なぜなら格好付けて、みんなに良い顔をしようとするからです。みんなに良い顔をすると、最初のうちは商売は成り立ちません。声高に僕これできません!という人も多いですが、最初のうちは利益率を上げるためになんでもやらないといけません。

2013-08-05 11:36:21
Naoto Hayashi @HeyNaoto

人も巻き込まないといけない。でも、巻き込めない人が多い。どうしてかというと起業家になりたいと思うたいていの人が自分勝手だからです。人の話を聞かない、人の相談に真剣に耳を傾けない、建設的な解決策を提案することなんてさらさらない。人に与えなければ、自分が与えられることはありません。

2013-08-05 11:37:25
Naoto Hayashi @HeyNaoto

かろうじて、粗利率が高いビジネスで、黒字化できたとしましょう。しかし、粗利率が高いビジネスはもうすでに業態として確立されているビジネスであることが多く、一言でいうとベンチャーで安い給料我慢してまでやるような面白い仕事ではないことが多い。(私はどんな仕事も面白いと思いますが。)

2013-08-05 11:38:36
Naoto Hayashi @HeyNaoto

そこで必要になって来るのは、同業他社とは違う理念やビジョンです。たとえば弊社であれば他の会社が夜九時には閉める・休日には休むところを24時間365日営業にすることで、学びたい時に学べる環境をつくることは、「すべての人々に成功への機会を提供する」という理念から来るアクションです。

2013-08-05 11:40:01
Naoto Hayashi @HeyNaoto

そういうものがないと、たとえビジネスとして儲かったとしても、人が居着かず、結局のところ規模拡大が出来なくなるし、社長が病気になるなどの突発的なアクシデントに弱くなるような気がします。資金繰りがきつくなったときにスタッフが踏みとどまるか去るかはこれで決まります。

2013-08-05 11:41:05
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、これもすごく多いんだけど、社長だ社長だと威張るスタートアップの経営者にろくな人はいません。これは経験的に本当に思います。意思決定の理由を聞かれたときに、私が社長だから聞けと言う人はスタッフから相手にされません。ロジックを組んで、相手をやる気にできないとダメです。

2013-08-05 11:42:03
Naoto Hayashi @HeyNaoto

スタートアップでは、社長ー部下みたいなガバナンスを効かせる事が難しい。理由は二点あって、一つは従業員からすれば小さな会社に働きに来てやっているという意識が強いこと、もう一つは社長と部下に大した実力差がないこと(特に学生起業の場合)。指示はロジック組んで納得させないと通りません。

2013-08-05 11:44:28
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、俺は社長だといってモテようとする人も理解できません。私は遊ぶ時は名前も素性も変えて遊びますが、ある時ふと自社サービスの事を他人のフリをして評判を聞いてみたら(学生界隈ではそこそこ知られていました)、自社サービスのことをよく知っていてぞっとした記憶があります。

2013-08-05 11:45:52
Naoto Hayashi @HeyNaoto

思いついた順に話してるので、脈絡がなくて申し訳ないですが、あと固定費をだらだら垂れ流すだけで終わるベンチャーもすごく多い。たとえば、月のランニングコストが50万として、300万手元にあるとして、6ヶ月分のランニングコストを使い果たして、商売は立ち上がらずに終わる、これが多い。

2013-08-05 11:47:22
Naoto Hayashi @HeyNaoto

気持ちは分からないでもありません。たかに300万を月50万ずつ使えば、6ヶ月分の給料は出ます。しばらくは安心できます。ただそれだけです。その範囲の中でだらだらビジネスをしていても、なかなかサービスがうまく立ち上がらないことが多いです。

2013-08-05 11:48:27
Naoto Hayashi @HeyNaoto

私はスカイプ家庭教師を始めたときは、貯金が20万を切っていて、それが逆に良かったと思っています。うち10万円を勝負にぶち込んだ。それで、安定した売り上げを立てることができるようになったのです。

2013-08-05 11:49:15
Naoto Hayashi @HeyNaoto

たとえば手元に300万あったら、一ヶ月のランニングコストぐらいは、オープン一ヶ月後、このやり方がうまく行くと分かった広告戦略1つか2つに集中投下します。確実に売り上げが立つと分かっているものでなければなりませんが、そしてある程度一気に売り上げを作ってしまいます。

2013-08-05 11:51:25
Naoto Hayashi @HeyNaoto

たとえば、10万〜20万ぐらいの予算で、法人向けなら数万社、一般消費者向けなら数十万人〜数百万人に認知していただけるような作戦を考えるのです。それが広く口コミで広がるようなもので、かつwebサービスなら直接リンクからクリックしてサイトに飛べる形ならなおいい。

2013-08-05 11:52:45
Naoto Hayashi @HeyNaoto

こういう作戦を二つぐらい、あと人海戦術でお金は掛からないんだけど、一人月ぐらいつきっきりになるような作戦を一つぐらいやって、顧客が大量に流入する経路を作るのです。工夫すれば必ず出来ると思います。かつてもやってきたし、これから一ヶ月でもまた必ずやり切ります。

2013-08-05 11:54:13
Naoto Hayashi @HeyNaoto

とはいえ集客方法は見えないことが多い。私は前職で同じ業種を商売をしていたので、経験としてこれがいいというのは結構分かるのですが、最初は何も分かりませんでした。そういうときに集客方法を身につけるコツは三つあります。

2013-08-05 11:58:29
Naoto Hayashi @HeyNaoto

一つは、集客がうまい人に手伝ってもらうことです。アドバイスをしてもらって、そこまで言うならお前やれよというふうに頼むのが効果的です。あと、合コンでうまくいってる他社の社長を呼んで来て、女の子の前で見栄を張らせてしゃべらせるのもいいですね。

2013-08-05 11:59:38
Naoto Hayashi @HeyNaoto

三つ目、同業他社の研究は多くの人が最初に思いつくこととしてしていますが、同業他社の集客方法を真似してもお追従程度の利益しか出ません。これはおすすめしない。喰う分には困らないですが、スケールしません。他業他社の集客方法でうまくいってるものの方が学べる部分が大きいです。

2013-08-05 12:00:50
Naoto Hayashi @HeyNaoto

あと、1.在庫があるビジネス、2.初期投資が掛かるビジネス、3.最初から大きなマーケットを狙うビジネス、4.単発課金のビジネス、5.労務管理が難しいビジネス、6.利益率が低いビジネス、7.課金単価が小さいビジネスはだめです。それぞれ説明します。

2013-08-05 12:05:27
Naoto Hayashi @HeyNaoto

1.在庫があるビジネスは、在庫の管理は本当にむずかしい。将来何が売れて、何が売れないかなんて分かりません。物じゃなくて、人の時間を売るようなビジネスのほうがいい。人材派遣業とか、塾とか、水商売とかはすべてそうですね。かつ、人が待機してる時間にお金を払わなくて済む仕組みを作る。

2013-08-05 12:06:55