天然トリチウムはどこで生成されるのか。

天然トリチウムは 大気や海でつくられるが 主にはどこで作られるのだろうか。
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

天然のトリチウムは(つまり中性子は)どの程度あるか?まず中性子から。地上付近における宇宙線の成分を、自然被曝の空間線量率(μSv/h)の数字で比較すると、ミューオンの半分程度が、実に中性子である。グラフは次の図の右端が地上付近の場合。http://t.co/o5AWoLh4Jz

2013-08-05 04:20:37
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G.G. @G__G_

@y_mizuno ところでまとめの中で、天然トリチウムが中性子が海水にあたって生成されると書かれておられましたが、ご提示のグラフを見ても中性子線の地上までの減衰は大きく、その過程でも生成されているように思いますが、海水からの生成が多いのでしょうか ?

2013-08-08 09:06:12
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@G__G_ なるほど。空気中の湿度は35〜70%とかいいますが、水蒸気の濃度としては2〜4%程度ですよね。 dE/dx(単位厚さ当たりのエネルギー減衰率)は、重量濃度比にほぼ比例するので、水蒸気の分子量が(空気に比べて)小さいことからさらに寄与は減って、1%程度では。(続く)

2013-08-08 09:25:10
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@G__G_ すると、海水に到達するまでに空気中の水蒸気でトリチウムを自然生成する割合と、海水中での割合との、比較の問題ですよね。空間線量率は高度10kmで地上の100倍程度なので、濃度1%と合わせて、1くらい。つまり天然トリチウムは、空中生成と海水中生成とで、同程度という結果?

2013-08-08 09:27:50
G.G. @G__G_

@y_mizuno 大気濃度と地表まで間生成される量を積分しないととも思いますが、オーダーでそんな感じでしょうか。一般に宇宙線が酸素、窒素とぶつかり生成との記述があり、別のトリチウム生成過程があるのでは ? http://t.co/nqCgpn5aUV

2013-08-08 09:56:12
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@G__G_ 非常に大雑把には、天然トリチウム生成は、空中と海中で総量が同程度。空中では高度10kmにわたってほぼ一様に(むしろ上空で多く)生成される。だから地表付近の空中トリチウム濃度は、海中に比べて数桁低いと思います。ただし、雨で変わるとか複雑かも。桁の推測だけの議論ですが。

2013-08-08 10:10:41
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

はいおっしゃる通り、ちゃんと積分が必要ですし、エネルギーによって重陽子の中性子吸収断面積は変わりますし、もともと中性子のμSv/hなのでフラックスに直して計算が必要だし…。@G__G_ 大気濃度と地表まで間生成される量を積分しないととも思いますが、オーダーでそんな感じでしょうか。

2013-08-08 10:14:30
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

一次宇宙線での核破砕反応で、空中の酸素や窒素から直接トリチウムの生成もあります。でもその確率は低く、一般には中性子反応が重要です。@G__G_ 一般に宇宙線が酸素、窒素とぶつかり生成との記述があり、別のトリチウム生成過程があるのでは? http://t.co/437XGVZeWL

2013-08-08 10:17:40
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

この書き方はおそらく、例えば炭素14が「宇宙線が酸素、窒素とぶつかり生成」と書くのと同類?つまり実際には宇宙線の中性子が生成され、それと14Nとのnp反応で14Cが生成されるわけです。@G__G_ 別のトリチウム生成過程があるのでは? http://t.co/437XGVZeWL

2013-08-08 10:26:38
G.G. @G__G_

n+14N→12C+3H のような生成なのでしょうか。中性子捕獲の方が確率が高そうです。 RT @y_mizuno: この書き方はおそらく、例えば炭素14が「宇宙線が酸素、窒素とぶつかり生成」と書くのと同類?つまり実際には宇宙線の中性子が生成され、それと14Nとのnp反応で14C

2013-08-08 11:01:09
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

それも起こると思います。でも「宇宙線が酸素、窒素とぶつかりトリチウム生成」と書く場合、p+14N→3H+Xみたいにp=一次宇宙線、X=anythingを意味するか、p+14N→xp+yn+..(核破砕)としてそのnが次の核反応を起こすか? @G__G_ n+14N→12C+3H

2013-08-08 13:54:37
G.G. @G__G_

はっきりかいてないのは、いくつかの場合があるということなのですね。 RT @y_mizuno: それも起こると思います。でも「宇宙線が酸素、窒素とぶつかりトリチウム生成」と書く場合、p+14N→3H+Xみたいにp=一次宇宙線、X=anythingを意味するか、p+14N→xp+y

2013-08-08 13:58:32
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

中性子捕獲で15Nも生成されますが、その確率が高いのは比較的低エネルギーの場合。核破砕反応後に生成される中間エネルギーの中性子では、叩き出し(ノックアウト)反応が起こりやすいかと@G__G_ n+14N→12C+3H のような生成なのでしょうか。中性子捕獲の方が確率が高そうです

2013-08-08 15:14:36
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

そういうことだと思います。窒素標的の代表的な核反応として、この図のように、多くのエネルギー領域で、n+14N→p+14C というnp反応+他にも色々。 http://t.co/XYlFGsY8sj @G__G_ はっきりかいてないのは、いくつかの場合があるということなのですね。

2013-08-08 15:21:48
G.G. @G__G_

リンク先直接見られなかったのですが、こちらを見たら色いろあることはわかりました。 http://t.co/mrJmIJ3IJM RT @y_mizuno: そういうことだ

2013-08-08 16:39:24
にしかわたけし @nishikawa_2011

高エネルギーのnがN,Oへ衝突しTができる断面積は1e-2barn程度、Dへnが吸収は1e-5以下なのでnが大気へ衝突で大部分できるんじゃない?ーーー便利な時代!核物で緑の表紙の論文誌をコピーのがウソのようだ・・・RT @y_mizuno @G__G_

2013-08-08 17:47:23
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

なるほど!でも中性子のエネルギーは短時間で熱中性子領域に入り、そこで関係が逆転するのでは?@nishikawa_2011 高エネルギーのnがN,Oへ衝突しTができる断面積は1e-2barn程度、Dへnが吸収は1e-5以下なのでnが大気へ衝突で大部分できるんじゃない? @G__G_

2013-08-08 19:05:38
にしかわたけし @nishikawa_2011

低エネルギーのD(n,γ)Tでも1e-2Barn程度ですよ。上空から地表で中性子フラックスは2桁落ち、水中の重水素の量と空気の原子数など考えると大気中と予想 RT @y_mizuno: なるほど!でも中性子のエネルギーは短時間で熱中性子領域に入り、そこで関係が逆転 @G__G_

2013-08-08 19:13:12
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

中性子の滞在時間の大部分は、熱中性子状態でそこらを15分もうろうろしますよね?@nishikawa_2011 低エネルギーのD(n,γ)Tでも1e-2Barn程度ですよ。上空から地表で中性子フラックスは2桁落ち、水中の重水素の量と空気の原子数など考えると大気中と予想 @G__G_

2013-08-08 19:28:16
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

空気中で熱平衡状態に達した熱中性子のエネルギーは、室温の程度つまり300K程度ですから0.03eVの程度ですね(1eVで10000度程度)。するとこの時のD(n,γ)Tは1e-3barn程度でさらに小さい。でも反応時間は圧倒的に長い…?@nishikawa_2011 @G__G_

2013-08-08 19:44:37
にしかわたけし @nishikawa_2011

反応数は大気中の場合、断面積×空気の密度×nフラックス、水中だと断面積×速度×Dの密度×nの密度になるはず。空気とDの密度を同じとするとフラックスと速度×nの密度の比較です。密度はフラックス×1000倍?、速度は減るので、、、どうかな?RT @y_mizuno @G__G_

2013-08-08 20:12:33
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

中性子は、原爆起源の中性子も熱中性子になれば最終的に同じと思いますが、空中の分子と弾性散乱しながら、何かの気体と同様にそのあたりを漂いつつ何回も反応に寄与する、つまりフラックスは有効的に増加するのでは?なおフラックス=密度×速度かな? @nishikawa_2011 @G__G_

2013-08-08 20:27:00
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

ご指摘のように、天然トリチウムの生成場所は、どうも海水中よりも大気中の方が、多いようですね。補足しなければなりません。(でもこれが本当かどうかは、自分でも確認が必要です。)http://t.co/Vpplt6K3NM @nishikawa_2011 @G__G_

2013-08-08 21:42:31
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@G__G_ @nishikawa_2011 宇宙線による空中トリチウムの生成率を計算してみました。元にした数字は、大気上空で二次宇宙線の中性子による空間線量率が約1μSv/h、ここで中性子の放射線加重係数を10として、0.1μGy/h。まずこれをeV/kg/sに換算。(続)

2013-08-10 14:19:38
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@G__G_ @nishikawa_2011 中性子は空中の窒素原子核との弾性散乱でエネルギーを失うと仮定、平均エネルギー損失を最大値(弾性散乱)の半分として毎秒500イベント程度と分かる。この数は、地上で宇宙線ミューオンが体を貫く個数が毎秒200個程度であることと矛盾はしない。

2013-08-10 14:24:34