映画評論家の町山智浩さんの、映画宣伝における代理店の功罪についての発言

議論を呼んでいるようなのでまとめました。
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8月上旬より町山智浩氏の、最近の映画の宣伝手法(特に広告代理店)に対しての批判的なツイートは多くのフォロワーの興味を引くテーマとなっていた。※別の方のまとめあり
以下はその流れから。

町山智浩 @TomoMachi

僕が子供の頃はSFやホラーやアクションの世界に小中学生を誘ってくれる正しい宣伝ばかりでした。それをしないでカップルや成人女性観客ばかり狙ってる今の映画宣伝は、将来の観客や読者を育てそこなうことになります。RT @k_kazama: @TomoMachi

2013-08-10 12:13:18
町山智浩 @TomoMachi

80年代以降、映画会社はカップルや成人女性観客ばかり狙って、将来忠実な消費者になるだろう小中学生に届かない宣伝ばかり続けてきたから若者は映画に行かなくなったんですよ。 RT @k_kazama: @TomoMachi 宣伝もまずは時流に乗るということでしょうね。

2013-08-10 12:34:55
MadRichard @Mad_Richard

この論理は飛躍しすぎて全体として意味不明。代理店が映画の質を落とす元凶だという意見には同意だが、その宣伝のせいで将来の映画好きの目を摘んだというのは憶測なんじゃないの?そもそも宣伝に踊らされるのはその本人の主体性の無さや本質的センスの問題ではないのか?>RT

2013-08-10 12:51:06
MadRichard @Mad_Richard

↓そもそも80年代以降というのが曲者。80年代ってそうゆう時代だったし、そのミーハー的感性や圧倒的パワーが違う意味で文化を担っているという側面もある。宣伝なんだからその時流に合わせ合理的方法論を取るのは代理店として当然。事実であってもそれに抗し切れなかった映画業界に非はないのか?

2013-08-10 12:55:05
風間賢二 @k_kazama

@TomoMachi そうですか。町山さんのように映画に超絶詳しいわけではないのでわからないのですが、小中学生も喜びそうな作品を大人のラヴ・ロマンスや泣けるヒューマンドラマとしてばかり宣伝したということですか。たとえば、どんな映画です?

2013-08-10 12:45:33
町山智浩 @TomoMachi

血沸き肉躍る海洋冒険活劇「マスター&コマンダー」を感動の反戦映画として売ったり、マカロニ風クンフー映画「キルビル2」を恋愛映画として売ったり…。どんな映画にも恋愛要素はありますが、そこだけをキャッチコピーで強調したジャンル詐称が最も多いですね。@k_kazama

2013-08-10 13:02:26
風間賢二 @k_kazama

@TomoMachi なんと、「キルビル2」を恋愛映画として宣伝していたなんて、今初めて知りましたw。では、日本映画に関してはどうなんです? 内容にあった宣伝をしているのでしょうか? 洋画が邦画にすっかり押されているのは、そうした宣伝姿勢に原因の一端がある? 話は別ですかね。

2013-08-10 13:08:34
MadRichard @Mad_Richard

@k_kazama @TomoMachi 横槍失礼します。代理店の方法論は以前から腹立たしく感じておりましたが、映画ファンの質や量に関しても日本映画が斜陽となったのもそれが最大の問題なのではなく主体性のない映画業界が宣伝姿勢において抗し切れなかった事実が問題ではないのでしょうか?

2013-08-10 13:15:44
風間賢二 @k_kazama

@Mad_Richard @TomoMachi 映画業界は主体性ありますよ。客を搾取するという難攻不落な主体性がw。基本的に資本主義社会におけるショー・ビジネスですからね。娯楽産業です。ハイテクな見世物ショーです。もちろん、一部にはアートを目指した映画もありますが。

2013-08-10 14:33:05
MadRichard @Mad_Richard

@k_kazama @TomoMachi なるほど。完璧な論旨ですね!これでようやく納得出来たので仕事に戻れますw 突然の失礼な横槍にお答えくださり感謝すると共に、今後もガチンコ対決、あ、違った、お二人の更なるご活躍を応援しますのでよろしくお願い致します。

2013-08-10 14:51:10
町山智浩 @TomoMachi

70年代まで映画は興行でした。見世物的宣伝まで含めて娯楽であり作品でした。淀川さんをはじめ宣伝マンたちは優れた評論家でもありました。しかし80年代に広告屋が映画の宣伝をするようになりました。彼らにとって映画は商品でしかないのです。 @k_kazama @Mad_Richard

2013-08-10 15:06:58
yuji905890 @yuji905890

@TomoMachi 80年代前半まで東宝東和もハッタリを利かせた宣伝をしてたと思います。幻視聴覚システム(アリゲーター) パイオSFX式上映(バタリアン)等

2013-08-10 15:22:14
町山智浩 @TomoMachi

それもみんな、映画が大好きな人達(具体的にはジャッキー・チェンの盟友になった飯田さんなど)がやってたんですよ。@yuji905890 @k_kazama @Mad_Richard

2013-08-10 15:27:22
ざわしん @zawashin

@TomoMachi それってハリウッドメジャーの経営者にも共通しているんじゃないですか?

2013-08-10 15:33:27
町山智浩 @TomoMachi

まったくそうです。ジャック・ワーナーなどハリウッド・タイクーンの面々は興行師でしたが、現在のハリウッドメジャーのエグゼクティヴはMBA取得してるような「経営者」で、ムービーメイカーではないんです。 @zawashin @Mad_Richard @k_kazama

2013-08-10 15:38:53
風間賢二 @k_kazama

@TomoMachi @Mad_Richard となると、映画会社の宣伝部は? 彼らと広告代理店との力関係がよくわからないので聞いてしまいます。映画会社が金を払って代理店に広告をやらせるのに、代理店のいいなりになってる、という構図ですか?

2013-08-10 16:16:31
町山智浩 @TomoMachi

その通りです。TVCMを打つ場合代理店を使いますが、代理店が全体の宣伝方針を決めます。しかも代理店は数億持っていきます。映画に限らず他の商品もそうですよ。RT @k_kazama: 映画会社が金を払って代理店に広告をやらせるのに、代理店のいいなりになってる構図ですか?

2013-08-10 16:28:40
風間賢二 @k_kazama

@TomoMachi すると、映画会社の宣伝部は自分たちの本来の仕事をせずに、代理店が決めた方針の宣伝活動をするだけの傀儡であるとか?

2013-08-10 16:32:45
MadRichard @Mad_Richard

@k_kazama @TomoMachi ちなみに私はアートディレクションが本業ですが、クライアントが代理店の言いなりになどということは聞いたことがない。彼らは商売のプロですが詐欺師ではない。形式として代理店が全てを提案するが主体はクライアントですよ。馬鹿馬鹿しい。

2013-08-10 18:35:47
MadRichard @Mad_Richard

@k_kazama @TomoMachi 映画会社がスポンサーなのに言いなりということであれば、どれだけ低脳揃いの金づるなんだ?そんな連中が映画を制作できる能力自体に欠けているのではないか?という根本的かつ致命的な問題が浮かび上がってきますが、さすがにそれはないかと思慮します

2013-08-10 18:39:14
MadRichard @Mad_Richard

@k_kazama @TomoMachi また代理店をスルーして映画会社と私たちが直接広告出稿することも当然あります。単館系での配給の場合はほとんどがそうしたやり方になるはずです。ヘタすると予算がないのでデザイナーと担当営業で仕上げます。最終的にはクライアントトップ判断となります

2013-08-10 18:55:09

代理店側に問題があるとしても、そもそものクライアントである配給会社の宣伝担当の意向が全く反映されないということがあり得るのか?あくまで代理店が悪というスタンスでよいのかという問題提起があがる。

ここで町山氏より風間氏のみにメンションをつけたリプライが続く。

町山智浩 @TomoMachi

商品の宣伝を電通に依頼した場合、電通との会議で決めた方針に従ってパブリシティが行われ、それに反するパブリシティをクライアントが勝手にすることはありません。@k_kazama

2013-08-10 21:48:53