大飯3号機が定検のため解列した。2週間後には4号機も解列し、国内で稼働する原子炉はなくなる。昨年7月に私の勤務先を含む関係者の多大な苦労の末に大飯3、4号機を再稼働した際、まさか他に1基も再稼働しないまま定検を迎えるとは思ってもいなかった。
2013-09-03 08:35:20原子炉の稼働に一定のリスクがあるのはもちろんだが、電力需要が逼迫する中、使える発電設備を使わないリスクの方が高いと判断したからこその再稼働だ。他の原子炉にしても事情は同じで、緊急安全対策を終えている原子炉の再稼働を阻む合理的な理由はない。
2013-09-03 08:35:43合理的に達成できる「安全」と、理屈とは異なる感情である「安心」は別物だが、電力政策については震災後現在に至るまで「安心」の追求ばかりが重視され、「安全」はずっと後回しにされてきた。国民が支持しているのだから仕方ないが、愚かなことだと思う。
2013-09-03 08:36:45原子炉を動かさないことのリスクについて正しく認識し、その結果に対して責任を取る覚悟があるのならまだしも、どれだけの人がそこまで考えているだろうか。何か大きな変化がない限り、まだ数年は稼働する原子炉の数は限定的で、需要期の度に節電を強いられる状態が続くだろう。
2013-09-03 08:37:40現在の電気料金は電力各社がそれぞれ2基程度の原子炉を今年中に稼働する事が前提なので、それが崩れた今、再値上げは避けられない。その影響は家計への直接的なものより、産業の競争力低下という形で日本全体の豊かさが失われることの方が遙かに大きい。
2013-09-03 08:38:04国内で現実の原子力災害を目の当たりにし、不安になるのは当然だ。しかし、その感情のために国内の産業や生活の基盤が静かに壊れてゆくのを座視し、子供たちが生きる将来の日本社会から「安全」の基となる社会資本を奪うことが、大人の責任として許されることだろうか。
2013-09-03 08:38:55繰り返すが、「安心」は感情なのでどこかで折り合いを付けない限り納得できない人は永遠に納得できない。一方、「安全」は合理的に達成可能で、定量的に比較・評価が可能だ。その評価結果はしばしば直感と相容れないが、私たちの感覚はリスクを正確に判断できるわけではない。
2013-09-03 08:39:24これもよくある誤解だが、世の中に「絶対の安全」なるものが存在するわけではない。安全は相対的なものだ。日常的に意識していないだけで、私たちの生活はリスクに満ちている。リスクを比較して選択し、その合計を下げることがつまり「安全」を得ることなのだ。
2013-09-03 08:39:53子供たち、そしてこれから産まれてくる未来の世代の安全を守るためには、感情に流されず合理的に判断する事も必要だ。それが、人類がかつて経験したことのないほど複雑な現在の社会に生きる現役世代の、将来世代に対する責任ではないだろうか。
2013-09-03 08:40:19@f_zebra 「これから人口が減るのだから経済成長は必要ない」と老人が主張し、馬鹿な若者が騙されるのが今の反原発の構図。化石燃料への依存が生むリスクについては全く想像できない連中に付き合って、自分から進んで不幸になりたくはない。
2013-09-03 08:48:34@f_zebra 「産業の競争力低下という形で日本全体の豊かさが失われる・・」この点を指摘した際、バリバリの反対派はこう返しました。みんなで貧乏すればいいじゃないかと。自分が不幸だから人も不幸になればいいというルサンチマン思想むき出しの御仁が運動の中核なのは昔も今も同じです。
2013-09-03 09:01:57@f_zebra経済が右肩上がりだった80年代からバブル崩壊迄は誰も我が事として実感していなかった。巨大地震と原発事故に同時に見舞われ、事この後に及んで本当に貧乏国家に転落するのではと危惧した時、大方の人達は現状の豊かさを担保してきたシステムの存在に気づきつつあるという訳ですね。
2013-09-03 09:03:32- やり取りを少しご紹介…
子供たち、そしてこれから産まれてくる未来の世代の安全を守るためには、感情に流されず合理的に判断する事も必要だ。それが、人類がかつて経験したことのないほど複雑な現在の社会に生きる現役世代の、将来世代に対する責任ではないだろうか。
2013-09-03 08:40:19@f_zebra 私はむしろ子供が生まれてから、将来世代に渡って核のゴミや電気を使い過ぎる社会構造、税金を食い潰す原子力ムラを残してはいけない、と強く思うようになりましたけどね…。原発ゼロは無理としても、少しでも日本があの事故を通して成長する方向に歩みだして欲しいのですが。
2013-09-03 13:27:36@f_zebra 専門的なことは全く分からないのですが、いち素人目線から言うと、「原発推進派」が一塊として、非常にダーティかつ無能な集団のように思えてしまうのです。n次下請けの末にヤクザの懐に転がり込む除染ビジネス。相変わらずの原子力ムラ。そして今回の汚染水問題のお粗末さ。
2013-09-03 13:32:30@f_zebra もちろんそれはメディアに操られた無能な庶民に違いないのですが。ただ実感として、TVや新聞の報道の仕方では冷静な判断の上で原発を使っていこうという良心的な研究者や現場の技術者と、原発を食い物にするために推進をうたう汚い既得権益団体の区別がつきにくいのが現状かと。
2013-09-03 13:36:59@f_zebra 国民は無知で無能です。それは原発に限ったことではなく、科学全般について言えること。それを啓蒙できるのは、感情的・攻撃的にならずに(←ここ重要!)丁寧な言葉で語られる、データに基づいた冷静な意見だけかと思います。長文・連投失礼しました、応援しています。
2013-09-03 13:44:12@2110_ 日本以外でも多くの国で原子力発電が行われ、脱原子力を決めたドイツやスイスですら未だに電力需要の10数%を国内の原子炉で発電していますが、これらの国にもダーティかつ無能な「推進派」集団がいるとのお考えでしょうか。
2013-09-03 18:26:55@2110_ また、「推進派」も一人一人は家庭を持ち、子供を育てる普通の個人ですが、彼らは自分が定年するまでの間だけ少しばかりの利益を得るために、自分の子供を含む将来の世代を平気で犠牲にできる人たちなのでしょうか。
2013-09-03 18:27:07@2110_ 報道が描く「巨悪」のイメージに惑わされず、それを構成する一人一人の個人、もしかしたらご近所にいたり、子供の同級生の親だったりするかもしれないそうした個人がどのような動機で仕事をしているのか、少し想像を巡らせて頂けると幸いです。
2013-09-03 18:27:40@f_zebra 狂信的に反原発を叫ぶつもりも、現場で頑張っているスタッフを悪く言うつもりも全くありません。そう受け取られたのならお詫び致しますし、私がかつて持っていたそういう偏見を変えてくれたのは、Zebra様をはじめとする一部の理性的なツイートですので感謝しております。
2013-09-03 23:54:59