タオルを干して放射性セシウムの空気中濃度を知ることはできないものか:実験結果編
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2013年、福島市内でのタオル乾燥実験
データはとうに出ていたのですが、福島市内で2013年5月と6月の2回に分けて行ったタオル干し実験の結果がまとまりましたので以下連続ツイートでご報告します。
2013-09-01 02:51:53第1回実験(2013年5月4日12:00-6日16:25、降雨により乾燥打切り)では家庭の洗濯機で洗濯したタオルを木造家屋2階の屋外と屋内にそれぞれ2枚ずつ干し、乾燥終了後はチャックつきビニール袋に保管してGe半導体検出器で測定。対照実験として未使用タオル2枚を同様に測定しました
2013-09-01 03:05:06(第1回実験時の状況を前のまとめから再録)
@parasite2006 @leaf_parsley 洗濯物の実験始めました。2013/5/4 12時00~ 晴れ。風無し。2階外干しと中干し。福島市御山。 http://t.co/b9pxgjgTQh
2013-05-04 12:57:42@parasite2006 @leaf_parsley タオル6本購入。大きさは後でお知らせします。外干し、中干し、未使用各2本。 http://t.co/kPWghOdMLs
2013-05-04 13:00:17@parasite2006 @leaf_parsley 21㍑、洗い5分洗剤少々w.すすき1回1分。 http://t.co/JHpVlMg5CY
2013-05-04 13:05:46@parasite2006 @leaf_parsley こんな感じです。2~3日は干そうかなと。。。 http://t.co/Vf1guMk8xa
2013-05-04 13:07:45(↑この状況に気づいたのは乾燥開始から約5時間半後で、このままでは1枚のタオルがもう1枚のタオルの陰に入っていて放射性物質の付着量に差がつくことが予想されましたので、タオルの位置を移動し、軒先からの距離を揃えてどちらにも直接風が当たるようにしました。この写真に写っている2本の物干竿のうちどちらに揃えたかは残念ながら記録が残っていません。1枚がもう1枚の影に入っていた最初の6時間分の影響は、総乾燥時間52時間25分の2枚分の (60x6)/[2x(52x60+25)]x100%=5.7%程度で、実用上判断に影響するレベルではないと考えました)
@parasite2006 @leaf_parsley 室内の線量と時刻。 http://t.co/ADW1kZ7tpD
2013-05-04 13:08:50@parasite2006 @leaf_parsley 室外の線量。 今、出先なのでまた後ほど(^^)/ http://t.co/aGWO1AKKHp
2013-05-04 13:10:31第2回実験(2013年6月15日21:05-18日1:30、乾燥時間は第1回と同じ)では洗濯機の汚染の影響をチェックするため、15秒間水に浸したタオル(手洗いタオル)を木造家屋2階と鉄筋4階の屋内に干し、乾燥終了後チャックつきビニール袋に保管してGe半導体検出器で測定しました。
2013-09-01 03:12:54(↑このときは掃除をした後の部屋に窓を閉めた状態で干しました。第1回実験の室内乾燥と同様針金製のタオル掛けを使用し、エアコンは入れていません。後から考えれば、今回手洗い室内乾燥後のタオルから放射性物質が検出されなかったのは、部屋を掃除した後で実験を行ったことにもよっていたかもしれません。ある程度の期間掃除をせずホコリがたまった部屋で室内乾燥実験をやっていれば結果は変わっていた可能性があります)
未使用タオル2枚(148 g)のγ線スペクトルです。測定時間は78187秒(21時間43分)。Cs134 不検出(<0.78 Bq/kg)、Cs137不検出(<0.79 Bq/kg)。http://t.co/2pSXSJPpx5
2013-09-01 03:28:37洗濯機で洗濯後、屋外乾燥したタオル2枚(176 g)のγ線スペクトルhttp://t.co/PumrBBmFiv と定量結果http://t.co/uFHzoNgRsA 10800秒(3時間)Cs134=2.33±0.67 Bq/kg、Cs137=5.00 ±0.83 Bq/kg
2013-09-01 03:40:26洗濯機で洗濯後、屋内乾燥したタオル2枚(176.5 g)のγ線スペクトルhttp://t.co/CLlMVoi1KW と定量結果http://t.co/E4T5wwldBE 86400秒(24時間)Cs134不検出(<0.53Bq/kg)、Cs137=1.05±0.28Bq/kg
2013-09-01 03:51:35手洗い後、木造家屋2階で室内乾燥したタオル2枚(156 g)のγ線スペクトルhttp://t.co/HO6Ovwn4f5 53393秒(14時間50分)測定。Cs134不検出(<0.93 Bq/kg)、Cs137不検出(<1.01 Bq/kg)
2013-09-01 04:00:42手洗い後、鉄筋4階で室内乾燥したタオル2枚(157.5 g)のγ線スペクトルhttp://t.co/eJ230Eby3V 163131秒(45時間19分)測定。Cs134不検出(<0.61 Bq/kg)、Cs137不検出(<0.66 Bq/kg)
2013-09-01 04:06:39以上の結果を一覧表にまとめたものがこちらhttp://t.co/ee81OKZjq3 スペクトルから定量した重量あたりのCs134、Cs137の測定値に試料重量を掛けて計算した付着総量も載せておきました。
2013-09-01 04:09:04手洗い後室内乾燥したタオルは(かなり長時間測定したにもかかわらず)Cs134、Cs137とも不検出になったのに対し、洗濯機で洗濯後屋内乾燥したタオルはCs137が検出されたことから、洗濯機の中に残るホコリに混ざった放射性セシウムによる汚染があったことがわかります。
2013-09-01 04:15:12洗濯機で洗濯後屋外乾燥したタオル2枚に付着した放射性セシウム量はCs134=2.33x0.176 Bq=0.41 Bq、Cs137=5.00x0.176 Bq=0.88 Bq
2013-09-01 04:20:23洗濯機で洗濯後屋内乾燥したタオルはCs137だけが1.05 Bq/kg検出されましたが、事故後26カ月後のCs134/Cs137比の理論値0.507(ここhttp://t.co/6qCGBrYMAF で計算)を使ってCs134量を推定すると0.53 Bq/kg(検出限界値と同じ)
2013-09-01 04:27:54このCs134の推定値とタオルの重量を使って洗濯機で洗濯後屋内乾燥したタオルに(洗濯機の中で)付着した放射性セシウム量を求めると、Cs134=0.53x0.1765=0.09 Bq、Cs137=1.05x0.1765=0.19 Bq
2013-09-01 04:33:31従って、洗濯機で洗濯後(52時間25分にわたって)屋外乾燥したタオルに屋外で付着した放射性セシウム量は、Cs134=(0.41-0.09) Bq=0.32 Bq、Cs137=(0.88-0.19) Bq=0.69 Bq
2013-09-01 04:40:55