菊地成孔×岸野雄一×ヴィヴィアン佐藤「音楽とダンスと女」

2013/9/7(土)にUPLINKで行われた、『街の恋』上映に併せたトークイベントの実況まとめです。 http://www.uplink.co.jp/event/2013/16348 美学校:http://bigakko.jp/
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美学校 / 音楽 @ongakubigaku

☞ 隠れた名作『街の恋』初リリース記念上映 トークイベント: 『音楽とダンスと女』 ゲスト:菊地成孔/岸野雄一/ヴィヴィアン佐藤 このあとすぐ!当アカウントにて簡単に実況させて頂きます。しばしTLお汚しお付き合いくださいませ。 http://t.co/ucY6EkeONB

2013-09-07 16:07:47
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トーク始まりました。菊地さんの今日もSIMI LABのキャップとヴィヴィアン佐藤さんのど派手なお帽子が素敵な感じです。

2013-09-07 16:12:26
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イタリアは戦後すぐ、ネオリアリズモという運動があった。かなりドキュメンタリックに撮られていながらも虚構である、というような形で、色々な方法論を模索していた時期。

2013-09-07 16:15:25
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

岸野 とにかく映画が『色んなことをやってみよう』というような時代だよね

2013-09-07 16:16:11
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菊地 頭でっかちに、ドキュメンタリーなんだかフェイクドキュメンタリーか、という方法論に可能性を求めた訳です。頭でっかちといえば、美術での未来派なんかも理論は高尚だったけど、実践はしばしばつまらないというようなことが起きる訳ですが笑

2013-09-07 16:19:20
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菊地 フェリー二はしたたか且つやんちゃなな人なので、今回の『街の恋』では、実話を元にしたフェイクドキュメンタリーを撮るというていで企画に参加しておきながら、実は全くの作り話を撮ったという経緯があります。

2013-09-07 16:20:57
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菊地 芸術運動は理論は素晴らしいんだけど実践はしばしば危なっかしい。しかし、情熱はすごくある。そうした熱気がその後の運動に繋がっていくというような、そういった流れの記録としても観ることが出来る作品だと思います。

2013-09-07 16:24:21
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劇中に出てくる当時のダンスカルチャーの描写が面白い。母娘づれでダンスホールに来てて、イケてない娘にダンスの相手を品定めする、みたいな丁々発止が素晴らしい笑

2013-09-07 16:31:32
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岸野 イタリアのネオリアリズモが何によって成立していたかというと、『アフレコ』によってなんです。リアリズムというと同録かと思いきや、違うんです。アフレコがあるからこそ、街の喧噪の中でカメラを回せるし、キャラのたった素人役者の台詞をアフレコで差し替えられる。

2013-09-07 16:33:14
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岸野 映画のスタイルとして”点描”的な描写が好きなんです。

2013-09-07 16:36:27
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岸野 映画のそもそもの出自が、ニュースとレビュー(大衆娯楽演劇)の間の子として生まれている。最初から虚と実の狭間で揺れ動いているんです。

2013-09-07 16:40:51
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岸野 たまに映画見終わったあと、「あんなこと現実にありえないよね〜」みたいな感想を言ったりするのを聞くけど、「そんな事言ったらそもそも宇宙人攻めて来ないよ!」と思うし、皆どういう態度で映画を観ているんだろう、と気になるときがあります

2013-09-07 16:42:36
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フェリーニやアントニオーニらがこのあと、ネオリアリズモからマジックリアリズモへと進んでいくドキュメントとして『街の恋』をみると、フェリーニはそもそもネオリアリズモの企画に参加しておきながら虚構を撮った、という点が非常に面白い。

2013-09-07 16:47:13
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菊地 映像においてはリアル/アンリアルが常に揺れ動いてる訳ですが、音楽という物理現象においては、その対比が意味をなさない。全てがリアルだ、という話を、以前蓮實重彦先生としたことがあります。

2013-09-07 16:49:37
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菊地 自殺と売春は都市の風物詩というかね。『街の恋』は、そういう痛い部分からはじまって、最後はエロドッキリで終わるという笑。こういう映画もあんまり無いし、見る価値はありますよ

2013-09-07 16:55:11
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

菊地 女性の服とはどういうものなのか、という問題は、”死とは何か”とかと同様に一生考えられるテーマですね笑

2013-09-07 17:05:41
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

菊地 リトルコリアに住んでいた時、夏場の女性が素足を露出していました。最初はドキドキしたんですがそのうち慣れてしまい、エロスよりも健康的な印象になりました。 その視点で日本人の足を見ると、『あ、そこ隠すんだ?』みたいな感じで、転倒したフェチズムが出てきましたね笑

2013-09-07 17:11:34
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

岸野 "ヒゲの未亡人"でライブをやるときは、水戸黄門を演じてそれに成りきるような感じですね。でも、その時の方が、逆に正攻法の表現が出来るのが不思議です。

2013-09-07 17:14:12
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

菊地 カメラで対象を写す、ということは究極の具象だし、"リアル"なはずですよね。でも、それをスクリーンに映したときに、あっという間にそれが虚構になってしまう。

2013-09-07 17:18:30
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

菊地 ゴダールが3D作品を撮るそうですが、きっと退屈が飛び出してくるんでしょうね笑

2013-09-07 17:19:32
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

岸野 たとえば、目の前にいきなり手を伸ばされたら、その視界はぼやけますよね。 3D映画というのは、全てが異様に鮮明化されています。ぼやけることなく眼前に迫ってくる、あれはむしろアンリアルですよね。

2013-09-07 17:23:48
美学校 / 音楽 @ongakubigaku

和やかな雰囲気の中、トーク終了しました。明日のゲストは冨永昌敬監督&松江哲明監督とこれまた豪華なので、映画好きの方は是非。 http://t.co/dwYZu2XTth

2013-09-07 17:32:40
吉田アミ Ami Yoshida @amiyoshida

今日はイベントきていただいたみなさまあがとうございます!本ネオリアリズモがうまく言えなかった菊地さんが言ってるうちにうまくなっていく過程とか萌えましたね!今日もアップリンクでお会いしましょー!当日券もありますよ!http://t.co/OzOzlPtq9m

2013-09-08 02:51:06