相手の望みをしるための【質問ワーク】

めんたねで行われる「質問ワーク・相手の望みを知る」 についての@mentane氏のメモランダム。 私の場合、他人の話を聞いているようで、結局自分語りしてしまうことの多さに辟易することも多いのですが、 それもまた学習が進んでいる証拠のようです。
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めんたね @mentane

今日の教育ワークショップ。相手の望みを知るための質問ワーク練習を行った。悩みの相談者(A)と質問をしながら話を聞く聞き手(B)、そして周りでその様子を観察してあとでフィードバックを返す(C)に分かれてワークを行うのはいつもどおり。

2013-09-17 15:43:54
めんたね @mentane

このワークはめんたねの最重要概念「望み」というものを体感覚で理解してもらうために行う。相手の望みを正確に聞き、相談者から「この人は私の望みを正しく理解してくれた」と思われるだけで、働きかけのために必要な信頼感がかなり生まれる。

2013-09-17 15:46:11
めんたね @mentane

多くの人は相談者が頭の中で持っている「望み」を正しく把握する前に、「ああ、この人はこういうことを望んでいるんだね」と思い込んでしまったり、そもそも相談者の望みなどに興味を持たず、アドバイスを始めてしまう。でも、相手の望みに沿っているからこそ、アドバイスに聞く耳を持ってもらえる。

2013-09-17 15:47:48
めんたね @mentane

現時点で望みの条件として上げていること。1.want to「~したい」「~して欲しい」の形になっている。2.具体的(映像化できるレベル)3.肯定形で(notを含まない)4.言葉の意味(定義)をきちんと確認し両者の間で一致させる5.その望みを想像した時に相談者にプラスの感情が沸く

2013-09-17 15:50:20
めんたね @mentane

まず、BAの悩みを聞きながら、この5つの条件を満たすような望みを「Aの口から」語ってもらう。Bが使って良いのは基本的には質問のみ。これが質問ワークの基本形となる。簡単なように見えるが、実際にやってみるとみんな四苦八苦する。「望み」ということを日頃私たちはそれほど考えないからだ。

2013-09-17 15:53:19
めんたね @mentane

これはもう何年も前からずっと同じ形でワークとして行っている。やることがコロコロ変わるめんたねにおいて、これだけ長命なワークは珍しい。そのぐらい重要で価値があることだと思っているからだ。教育ワークショップでも医療関係者対象のホスピタルダイアローグでもめんたね本体でもどこでもやる。

2013-09-17 15:54:57
めんたね @mentane

この望みを聞くという技術はなかなか奥深く、僕自身もたとえば5年前と今とでは聞き方も重視するポイントも大きく変わってきた。まだもっと効率よく上手に相手から望みを語ってもらう方法を現在進行形で模索中でもある。

2013-09-17 15:58:31
めんたね @mentane

人が悩んでいるとき、望みの視点からそれを大きく分けると4つのパターンがある。1.望みがあいまいで望みに向かって動けない2.二つ以上の望みが葛藤状態になっている3.望みははっきりしているし、葛藤もないが、望みの実現方法がわからない4.自信不足、失敗を恐れて動けない

2013-09-17 16:01:28
めんたね @mentane

望みを正しく聞いたあとは、相手がどのパターンにはまっているのかを考えてみるのだが、いずれにしても、これは望みが正しく知ろうとしたあとのことだ。相手から望みを聞かずに判断することはできない

2013-09-17 16:03:02
めんたね @mentane

めんたねでは「望みを聞くというのはスポーツである」と言っている。たくさん練習していると、段々、うまくなる。練習しなければうまくならない。初心者は誰でもたいてい苦労する。

2013-09-17 16:05:01
めんたね @mentane

質問ワークをやっていると、色々な失敗パターンが出てくる。

2013-09-17 16:05:57
めんたね @mentane

1.問題解決に走る 相手の望みを正しく知る前に「どうしたらいいと思いますか?」と問題解決の方法を尋ね始めてしまうのはよくあるパターン。まずは「どうなったらいいと自分では思いますか?」と望みを正しく聞くことから入る必要がある。

2013-09-17 16:07:28
めんたね @mentane

2.望みを聞かない 延々と相手の悩みを聞いてはいるのだが、「どうなったらいいなと思いますか?」この一言が出ない人も多い。普段使っていない思考回路なので、パッと身体が動かない。

2013-09-17 16:08:41
めんたね @mentane

3.相手の言葉を勝手に言い換える 相手が望みとして語った単語を勝手に自分の中で「こういう意味なのだろう」と解釈して言い換えてしまう。それがずれると相談者は「この人、私の話をわかっていない」と感じ、信頼関係が切れる。

2013-09-17 16:09:43
めんたね @mentane

相手が語った言葉はなるべくそのまま単語を言い換えたりせずに「あなたの望みは~ということなの?」と返してやるように心がけると、信頼関係が生まれやすい。誤解も起きない。

2013-09-17 16:10:59
めんたね @mentane

すると、今度は「相手の言葉をそっくりそのまま言い換えずに口に出そうとすると、覚えていない」という問題に直面する。これも技術だ。相手の言葉を言い換えないで返す癖をつけていると段々と相手の言葉をそのまま記憶しておく能力が高まる。不慣れな人は言い換えをしないと自分の頭に入ってこない。

2013-09-17 16:12:24
めんたね @mentane

4.自分の話をし始める 相手の悩みを聞いていると、「そうそう、自分の場合も~」と自分の話を始めてしまう。これもよくある。いつでも人の話を自分事に引きつけて自分にとっての重要性で判断してしまう人に多い。ワーク中は徹底して相談者の話だけをするように練習する。

2013-09-17 16:14:09
めんたね @mentane

5.相談者の沈黙に耐えられずに余計なことをあれこれ言う 質問をしたあと、相談者は「自分の望みはなんだろうか?」と深く自分の中に入り込んで色々と探り始める。そのような時には長い沈黙が生まれることがある。これが必要なシンキングタイムなのだと思えず、不安になって邪魔をする人も多い。

2013-09-17 16:15:57
めんたね @mentane

6.空中戦を行う 相談者が具体例を出さずに抽象的な話をしているとき「たとえば、具体的にあった出来事を一つ教えてもらえますか?」と尋ねて話を具体的にすると、望みがはっきりしやすい。それをせずに延々と抽象的なレベルで話を続けることを「空中戦」と呼び、避けるように伝えている。

2013-09-17 16:17:45
めんたね @mentane

6.notが取れていない 「落ち込みたくないんです」という望みは否定形である。このような望みをもつとき、無意識は否定を理解しないので落ち込むイメージを思い浮かべている。「落ち込む代わりにどんな気分になれたらいいの?」と肯定形で言い直してもらうように誘導する。

2013-09-17 16:20:08
めんたね @mentane

7.自分の思い込みを信じ込んでしまい、疑ってみるスタンスを取れない 「この人はきっとこう望んでいて、こうやれば解決するだろう!」と相手の話をよく聞かずに一本道のルートを思い描く人もいる。すると、全ての質問はこの一本道を歩かせるための質問になってしまう。

2013-09-17 16:21:50
めんたね @mentane

自分が思いもよらないことを相手は考えている可能性がある」この前提を常に持ち、ずっと自分の推測を疑い続けながら質問をしていくのが質問ワークをうまく進めるコツだ。この「疑い続ける」というのがトレーニングされていないとなかなかできない。どうしても思い込みに動かされる。

2013-09-17 16:23:21
めんたね @mentane

8.相手の顔色を正しく伺えない 「~ということなの?」と相手の言葉の意図を確認するとき、相手の表情や態度を見ておくことが重要だ。その瞬間、そうそう!と嬉しそうに頷くのであれば、多分あたっているし、複雑な表情で、そうですね、と言うならば、なにか違和感を覚えているかもしれない。

2013-09-17 16:25:46
めんたね @mentane

頷き、態度、表情は言葉以上に多くの情報を伝えてくれるので、質問者は常に相手の顔色を正しく伺い続けないといけない。ところが、何を質問しようかということで頭の中が一杯になると、目は開いていても実際には相手の顔を見ていないということがよく起こる。

2013-09-17 16:27:11
めんたね @mentane

以上、初心者が陥りがちな質問ワークの失敗例。今日のワークではこの問題を取り扱いやすくするために「望みを聞け!」「解決病発症中!」「具体的に、たとえば?」などといったカードをCの役に人間に持たせ、Bが正しく望みを聞くことからズレていったときに、そのカードをBに見えるように提示させた

2013-09-17 16:30:00