続・柴田保之教授による障害児の“通訳” (指談・指筆談)

國學院大學の柴田保之教授が障害児・者の“通訳”をする現場を見学した。それに関するごく簡単なレポートである。彼の伝える言葉は、本当に障害者たち本人のものなのだろうか? 20140301: 一箇所だけ訂正を追加。(誤:東北→正:北陸)
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ベル邸 berutei @berutei

以前私は國學院大學・柴田保之教授の活動について私見などをまとめた。『柴田保之教授による障害児の“通訳”について http://t.co/kwbcd8EAXk』 しかしこの段階では私はまだ柴田教授の“通訳”をじかに見たことはなかった。

2013-09-22 00:07:08
まとめ 柴田保之教授による障害児の“通訳”について(指談・指筆談) 國學院大學の柴田保之教授は、重い障害を持ち、言葉を伝えられない人々の“通訳”を行っている。しかし彼の伝える言葉は、本当に障害者たち本人のものなのだろうか? 第三者による十分な検証が行われることを願う。 ※2014.03.18 ・毎日新聞の記事について追記 ・チューリップテレビの顛末?について補足 39827 pv 43 2 users 2
ベル邸 berutei @berutei

そこで9月21日、百聞は一見にしかずと「きんこんの会」を見学しに行ったので簡単にレポートしておこうと思う。「きんこんの会」は柴田教授が主催する“障害者の話し合い”の会だ。“話し合い”は柴田教授らの“通訳”を介して行われる。

2013-09-22 00:08:13
ベル邸 berutei @berutei

参加者・見学者は一番多い時間帯で70~80人はいただろうか。大半が女性で、障害者とその家族のほか、障害者施設の職員さんなども来ているらしい。柴田教授の説明によれば、東北や中国地方といった遠方からやってこられた障害者さんもいるとのこと。

2013-09-22 00:09:13
誤りがあったので訂正します。

    誤:東北      正:北陸
 

ベル邸 berutei @berutei

元々は幼い頃から体を動かせず、言葉も喋れなかったという障害者の参加が中心であったようだが、現在の会にはダウン症、自閉症の方も来ており、ほかに中途障害者と呼ばれる方々(遷移性意識障害)の参加も増えているという説明であった。

2013-09-22 00:10:18
誤りがあったので訂正します。

    誤:遷性      正:遷
 

ベル邸 berutei @berutei

会場にはパナソニック『意思伝達装置 レッツ・チャット』の開発者の方も商品説明のため訪れていた。最近になって柴田教授との連携を始められたそうで、今回が初めての参加ということであった。レッツ・チャットの商品情報ページはこちら:http://t.co/yECLJjztJI

2013-09-22 00:14:24
ベル邸 berutei @berutei

障害者の“通訳”を行える人間は、今回の会では柴田教授のほかに七人いるとの紹介であった。“通訳”のやり方は大きく分けて三つ。筆談や指談(指で手のひらに字を書く)、五十音表を指差す、そして「あかさたな」の音声を使って選択する方法

2013-09-22 00:15:09
ベル邸 berutei @berutei

最後の「あかさたな」の方法について簡単に説明しておこう。相手に向かって「あかさたなはまや・・・」と声を聞かせ、選択の合図を送ってもらう。選択された文字が「さ」であれば次に「さしすせそ」と聞かせ、もう一度合図を送ってもらうことで五十音の中の一字を特定する。

2013-09-22 00:15:33
ベル邸 berutei @berutei

ここからの具体的な記述は、柴田教授に関することに絞ろうと思う。彼は大学教授であり、障害者と専門的に関わっている人物だ。それなりの責任があると私は思う。逆に言えば私は、柴田教授を“信じざるを得なかった”人々を責めたりあざ笑ったりはしたくないという意味である。

2013-09-22 00:16:17
ベル邸 berutei @berutei

さて、私はインターネットで事前に動画や様々な記述を見ていたため、柴田教授の“通訳”が非常に速いことは理解していた。対象者の手を軽く握って、言葉を文節ごとに小さく句切りながら話すのだろうと予想していた。

2013-09-22 00:17:44
ベル邸 berutei @berutei

しかし実際に見たものはそれより上だった。柴田教授は対象者の肩に(服越しに)手を置き、スラスラと普通に話すペースで(むしろ早口なくらいに)“障害者の言葉”を“通訳”していた。手を握ったり、肘に触れたりして行うこともあった。

2013-09-22 00:18:12
ベル邸 berutei @berutei

柴田教授の“通訳”によれば、彼は対象者の名前や年齢を読み取ることが苦手であり、その部分については対象者の家族などに教えてもらいたいとのことであった。「広島」「岡山」「上尾(あげお)」といった地名を読み取ることには不自由はないようであった。

2013-09-22 00:19:09
ベル邸 berutei @berutei

この柴田教授の“通訳”は、原理としては先述の「あかさたな」を選択する方法だそうである。その名残のように彼の“通訳”には時折「あかさたな」の音が登場した。「あ・か・僕は」「あ・か・昨日」「あかさたなはま・よく分かる」「あかさたなはまやらわ・みんなの」・・・こういった調子である。

2013-09-22 00:20:19
ベル邸 berutei @berutei

肢体が動かせる障害者の中には“通訳”の最中、柴田教授の手を振り払う人もいた。これは体が勝手に動いてしまうためであり、本意の動作ではない、との説明であった。逆に(短時間ではあるが)柴田教授の手を積極的に握っているように見える人もいた

2013-09-22 00:21:33
ベル邸 berutei @berutei

会は終始和やかに進み、聴衆からはしばしば笑い声が上がった。柴田教授の“通訳”に目を潤ませる人もいた。教授の口ぶりは優しく、ユーモアと親しみを感じさせた。それは一見するとごくごく普通の、質の良い講演会のような雰囲気であった。

2013-09-22 00:22:45
ベル邸 berutei @berutei

なお「きんこんの会」に関連して、9月19日に『最重度の障害児たちが語りはじめるとき』という本が出版されたそうだ。著者の中村尚樹氏は「きんこんの会」を何度か取材された方とのことである。(私は会場で買おうとしたのだが売り切れてしまっていた)

2013-09-22 00:23:18
ベル邸 berutei @berutei

尻切れとんぼではありますが、以上で私の「きんこんの会」に関するレポートを終わります。誤解や間違いなどありましたらご指摘ください。私はこの問題について専門家でも当事者でもありません。これより深く立ち入ることは難しいと考えています。

2013-09-22 00:23:45