あいちトリエンナーレ2013に対する中日新聞社の「酷評」座談会に対する、小崎哲哉 @ozakitetsuya さんの連投

先月27日に閉幕した、先日から、中日新聞社の文化部・放送芸能部の記者座談会での評価内容を巡る問題。芸術監督の五十嵐太郎氏 @taroigarashi に続き、パフォーミングアーツ部門の統括プロデューサーであった小崎哲哉氏 @ozakitetsuya の連投とその反応を参考のためにまとめました。
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小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋0:記者座談会中、パフォーミングアーツ部門に関する発言は全部で10。その内9発言が事実に依拠していず、残り1つの「(向井山+カルマン作品に)公募の市民が参加できる仕組みはユニーク」も類例をご存じない模様。ともあれ以下、事実誤認箇所と小崎からの質問です。

2013-11-02 01:43:20
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋1:記者C発言「劇場や街中でのパフォーミングアーツ(身体表現)の観客動員は、主催公演の規模や本数が縮小されて減った」 観客動員数は前回比約10,000人増加。そのデータは貴紙(中日)に事前に提供済み。何か勘違いしたのか?

2013-11-02 01:43:30
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋2:記者D「オペラ以外の劇場での主催公演も席数百五十前後の愛知県芸術劇場小ホールばかり」 愛知県芸術劇場のウェブサイトに「標準282席」と明記してある。席数を調整して百数十席にした公演もあるが、標準席数の公演もあった。ウェブサイトは見たのか?

2013-11-02 01:43:39
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋3:記者D「満席が続出した前回に比べて苦戦した」 提供したデータに「満席」に関するものはない。事務局からは席数に対する入場者の割合は「10/15までの公演全体で88%前後」と回答したが、前回についてはデータがないので未回答。なぜ小ホールの数字のみを強調?

2013-11-02 01:43:47
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋4:記者D「観客動員が楽勝と思われた小ホール公演が中盤以降は難解な先鋭性が際立ち、客足が鈍った」 事実は逆で、前半5演目に対し、後半5演目の1上演あたりの動員数は微増。正確な数字をもとにせず、「難解な先鋭性」を理由にやはり小ホール公演を強調するのはなぜ?

2013-11-02 01:43:59
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋5:記者B「昔つくった作品も多く、テーマに合わせて作品を集めた感は否めない」/記者E「何よりも旧作が目立った」 PA部門では15演目中8演目が新作。すべて新作の国際展や演劇祭はありえない。何と比較したのか? テーマに合わせて集めることの何が悪いのか?

2013-11-02 01:44:06
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋6:記者C「柴幸男、梅田宏明、ジェコ・シオンポら、現代アートの祭典らしい目配りの作品もあった」 梅田以外の2作家について、何が「現代アートの祭典らしい目配り」なのか? ヴェルツ、やなぎみわ、中崎透、ソンマ、金氏徹平らに言及しないのはなぜか?

2013-11-02 01:44:15
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋7:記者D「地元の十四団体参加の祝祭ウイーク(ママ)公演は何より主催公演に欠けていた祝祭感があった」 『フェスティバルFUKUSHIMA! in AICHI!』は2日間で約1万5千人を動員。これにも祝祭感が欠けていたと言うのか?

2013-11-02 01:44:27
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋8:記者C「外部起用の部門総括(ママ)プロデューサーの意向というが」 小崎の名前を記さず、「意向というが」と伝聞体で書いたのはなぜか? ちなみに正式な肩書きは(「総括」ではなく)「統括プロデューサー」。

2013-11-02 01:44:38
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋9:記者C「まずベケットありきの作品選定や制作依頼は本末転倒だと思う」 小崎は再々、ベット作品と関連作品を中心に編成することの意図を話し、書いた。中日からの個別取材は一度もなく、記者発表で質問されたこともない。本末転倒であるなら、その場合「本」とは何か。

2013-11-02 01:44:55
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋10:記者D「キリアンらトリエンナーレの「顔」となるアーティスト居合わせないのでは、盛り上がりに欠けるし、コケにされているようで釈然としない」 氏は「私は飛行機に乗ることができない」と健康上の理由を示唆した。この言い方は非礼で配慮を欠くものではないか?

2013-11-02 01:45:09
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋11:記者D「キリアンは内容的にも評価は分かれた」 レビュー、アンケート、SNSでは好評が不評をはるかに上回る。「評価は分かれた」は日本語では普通「半々」「相半ば」を意味するが、このように書いた根拠は? 中日新聞も安住恭子氏による好意的な記事を掲載している。

2013-11-02 01:45:18
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋12-1:記者D「美術が当初から愛知芸術文化センターから館外展開しているのに対して、PA部門の舞台公演はなぜかセンター内に限定された」 10/25のクロージングイベントで小崎と藤井はその理由の一端を語った。翌日の後追い記事に1行の記述もないのはなぜか?

2013-11-02 01:45:31
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋12-2:記者D「美術が当初から愛知芸術文化センターから館外展開しているのに対して、PA部門の舞台公演はなぜかセンター内に限定された」 これは重大な問題であり、さらなる取材を行うべきだと私は思うが、それを怠ったのはなぜか?

2013-11-02 01:45:41
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状抜粋12-3:記者D「美術が当初から愛知芸術文化センターから館外展開しているのに対して、PA部門の舞台公演はなぜかセンター内に限定された」 実際にはPA部門も「館外展開」を行っていて、そのことは座談会でも触れられている。相矛盾する発言が正されなかったのはなぜか?

2013-11-02 01:45:51
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外1:全文はREALTOKYOに掲載します。そこにも書いたけれど、特にPA部門についての論旨展開には、ある意図があったのだと推察している。それは悪くない意図で、個人的には賛同できる提言でもあるけれど、いかんせん記事がお粗末すぎた。

2013-11-02 01:46:00
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外2:ベケット的世界観を演目編成の中心に据えたことの理由が理解されなかったのは残念だが、それよりも、上に書いた「提言」を主張するための出しに使われたのが不快であるし片腹痛い。間違った前提に基づいた強引な論理(非論理? 暴論?)に説得力はない。

2013-11-02 01:46:13
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外3:とにかく、質問状抜粋12-1〜3が、実は非常に重要なことだと僕は考えている。事務局が消防を口説くのに失敗して、ギャラリーGが消防法上の理由で使えなくなり、予算的にしわ寄せが来て、演目編成に大きな影響が生じた。そういう順番であってその逆ではない。

2013-11-02 01:46:21
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外4:統括プロデューサーとしては、向井山+カルマンのインスタレーション/パフォーマンスや、プロジェクトFUKUSHIMA!のライブ(&盆踊り!)でバランスを取ったつもりだけど、大評判となったにもかかわらず両方とも無料だから動員にはカウントされなかった(哀)。

2013-11-02 01:46:30
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外5:とにかく、地元メディアであれば、全体像にこそ目を向けるべき。「なぜか」なんていうジャーナリズムにあるまじき言葉を発して思考停止しちゃダメでしょう。現代アートや舞台芸術についての教養がないのであれば、せめて主催者である県の問題点を追及しなきゃ。

2013-11-02 01:46:41
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外6:全文を掲載するのがREALTOKYOで、なぜあいちトリエンナーレの公式サイト上でないかといえば、トリエンナーレ事務局に拒否されたから。理由は中日の社長がトリエンナーレ実行委員会の委員で、公式サイトに載せると愛知県と中日の対立が露わになるからだって(笑)。

2013-11-02 01:46:50
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外7:そんなことはツイッター上でも呟かれているし、そもそも中日の社長と現場が(健全にも)対立しているわけでしょう。県と中日との関係を心配するばかりで、五十嵐監督や小崎の個人発言なら累が及ばないと思っている事務局ってどういう了見? 田舎くせえ!

2013-11-02 01:46:57
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外8:トリエンナーレ事務局には本当にひどい目に遭いました。役人に何を言っても暖簾に腕押しだというのは最初からわかってたけど、彼らのせいで生じた予算的惨状を打開するために考え出したプランを、責任者である僕に断りなく勝手に潰されたときには唖然とした。

2013-11-02 01:47:06
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外9:クレームを付けても返信が返ってこないという、社会人にはあるまじき行いもすごかった。事なかれ主義で顔が見えない典型的な官僚主義。でも、現場の尽力のおかげで素晴らしい公演がいくつも実現できたからいいや。優雅な生活が最高の復讐である。

2013-11-02 01:47:16
小崎哲哉 @ozakitetsuya

中日新聞への質問状番外10:内部問題だから、ここにはこれ以上書きません。個々人からの返信が期待できないんだから、実行委員長に報告書を直接出そうと思う。意趣返しなんかじゃなく、現場の悪条件を少しでも改善して、今後のトリエンナーレを素晴らしいものにするために。

2013-11-02 01:47:23