とある六法さんの平成仮面ライダー小説感想まとめその4(少しネタバレ注意)

個人的に後で時々読み返したかったので、数年来フォローさせて頂いている六法さんの小説版『平成仮面ライダー』シリーズにまつわる感想つぶやきを今回もまとめせて頂きました。「その1」はこちら→ http://togetter.com/li/447945 、「その2」はこちら→ http://togetter.com/li/470436 、「その3」はこちら→ http://togetter.com/li/542378 になります。
0
六法氷樹 @roppou_hyouki

創作メモ帳確認してたら気づいた。 小説仮面ライダーの感想、アップし忘れてた…

2013-11-14 19:34:05
六法氷樹 @roppou_hyouki

小説仮面ライダー感想、最終回! 今回は電王、龍騎、それと全体の振り返りです。 例によって致命的なネタバレはしないつもりですが、全く情報を入れたくない場合は回避願います。

2013-11-14 19:34:38
六法氷樹 @roppou_hyouki

まずは仮面ライダー電王。本編後を舞台にしたオリジナルストーリーで、エピソード赤青黄とかと似た立ち位置です。 基本的には本編準拠の世界観なんですが、最終的に分離状態になってる筈の各イマジンが普通に良太郎に憑依してますし、良太郎も大人のままです。

2013-11-14 19:35:15
六法氷樹 @roppou_hyouki

そして、イマジンが誰も実体化しません。できなくなったとかじゃなく、最初からタロス共に身体がないという設定である模様。 このあたり、テレビ版では見た目にわかりづらいので実体を用意しただけで元々はこういう設定だったのかもしれませんね。

2013-11-14 19:35:57
六法氷樹 @roppou_hyouki

電王は本編の中でだいたいの謎は解明されてるので、この小説で新たな事実や裏設定が出てくる訳ではありませんし、とりたてて大きな変化があるわけでもありませんが、それだけに一冊のストーリーとしてはよく纏まっています。

2013-11-14 19:36:17
六法氷樹 @roppou_hyouki

ミルクディッパー常連組が謎の事件を拾ってきて、良太郎が人格チェンジしながらそれを探って、イマジンが実体化して過去へ飛んで、怪人体倒したら巨大戦っていういつもの電王を余すとこなくやってくれますし、時間ギミックも契約者のアイデアもおもしろい

2013-11-14 19:36:51
六法氷樹 @roppou_hyouki

ただ、それだけに本編終了後もう何年も経つのに良太郎も周囲の面々も全く進んでいないってのが地味にキツい話でもあります。 良太郎は今も無職ですし、悠斗も愛理さんとくっついてない。ハナさんも時間の狭間で宙ぶらりん。

2013-11-14 19:37:20
六法氷樹 @roppou_hyouki

今、という暖かい時間はあるけどそれがいつまでも続く訳じゃない。かと言ってすぐに何かを変えられるわけじゃない。これは、そういう緩やかな閉塞に足を止めた良太郎が、今度こそ進み出すというお話なのかもしれません。最終回で口にした、あの言葉と共に。

2013-11-14 19:37:45
六法氷樹 @roppou_hyouki

さてラスト。仮面ライダー龍騎。執筆者は井上敏樹。そう、あの、井上さんです。 もうその時点でおわかりかと思いますが、555異形の花々同様にきっつい作品になっております。ようは、子供向けのベールを剥ぎ取った龍騎ですね。

2013-11-14 19:38:08
六法氷樹 @roppou_hyouki

仮面ライダーものとしては、まあそれなりに戦闘もありますし、ドラゴンライダーキックなどの技も最低限はありますが、人間ドラマ重視なのでそれ目当てで読むのは辛いでしょう。

2013-11-14 19:38:29
六法氷樹 @roppou_hyouki

メインキャラは真司、蓮、美穂(ファム)、北岡さん、そして浅倉。優衣もメインではありますが物語上のギミック的な側面が強く、キャラクターとしてはこの五人(と吾郎ちゃん)が物語を動かします。

2013-11-14 19:38:52
六法氷樹 @roppou_hyouki

お話はバトルロイヤルが半分位消化されてから決着が付くまで。劇場版をベースにテレビのイベントを組み込んだ感じであり、ストーリー的には特に目新しい部分はないといえます。

2013-11-14 19:39:20
六法氷樹 @roppou_hyouki

だがしかし。この小説のキモは鈍器で後頭部殴ってくるかのような重い過去話にあります。上記メインキャラたちの過去は誰もかれも、真司ですら痛みと悲しみ、命の重さに満ちています。 こんな人生送ってきたらそりゃどんな犠牲を払っても願いを叶えようとするよ…

2013-11-14 19:43:00
六法氷樹 @roppou_hyouki

特に浅倉。もうなんなんだ浅倉。テレビ浅倉は時々妙にお茶目な奴(真司が馬鹿だと思う人~)だったりするのですが、小説浅倉は真司が一瞬で説得を諦める位の化物です。 もう、生まれも育ちも作中の行動も全てがクレイジー。スピードワゴンも恐怖するだろう化物。

2013-11-14 19:43:37
六法氷樹 @roppou_hyouki

真司(本作ではジャーナリストじゃなく個人経営の何でも屋)の過去話も、鋼のお人好しが何故生まれたのかという点で興味深い。蓮と北岡さんはなるほどなあという感じの過去で意外性はないけど、深みは出てる感じです。

2013-11-14 19:44:17
六法氷樹 @roppou_hyouki

そして、展開もスピーディーに悲惨。初っ端にさっくり殺られるサブライダー(ほら、例のあいつですよ)もさることながら、メイン層も格好良く退場できないのがもの悲しい。本編より悲惨な退場になってしまった人なんかも…

2013-11-14 19:45:21
六法氷樹 @roppou_hyouki

それでも、グロやショックだけでないのが井上シナリオの真骨頂。 誰もが誰もを殺さざるを得ない過去と現在を背負った仮面契約者(ライダー)たちの中で、それでも絆を繋いだ者たちが仮面を外して願いを口にし、幸福でなくとも満足して消えていく。そして、罪なきものには救いが。

2013-11-14 19:46:06
六法氷樹 @roppou_hyouki

小説仮面ライダー龍騎は明るく楽しいものではないですし、かといってエログロだけを目当てに読むと肩透かしでしょう。 でも、数多ある願いをかけてのバトルロイヤルものの中でも一際容赦ない一冊。読む価値はあると思います。

2013-11-14 19:46:49
六法氷樹 @roppou_hyouki

さて、総括です。 全巻読んでの私的ランキングは、一位W、二位響鬼、三位はクウガ・キバ・アギト・555あたりが団子状態かな。 特にWは完璧な出来だったと思います。

2013-11-14 19:47:09
六法氷樹 @roppou_hyouki

脚本家やプロデューサーが執筆ということで、小説として少々厳しいものも中にはありましたが、仮面ライダーものでありつつ子供をターゲットにしていない作品という、大きなお友達がずっと求めていたアイテムであり、楽しませていただきました

2013-11-14 19:47:29
六法氷樹 @roppou_hyouki

異能ラノベ的に楽しむならキバ、アギト。 原作の延長線上にあるサイドストーリーを楽しむならW、電王、クウガ。 原作の世界観の補強だったらブレイド、響鬼、オーズ、龍騎、555、ディケイドといったところでしょうか。

2013-11-14 19:47:53
六法氷樹 @roppou_hyouki

ともあれ、十二冊の仮面ライダー、楽しませて頂きました。著者の皆様に感謝を捧げ、いずれフォーゼやウィザード、鎧武の小説版も出版されることを祈りつつ感想終了です。 ありがとうございました。

2013-11-14 19:48:43
寂しいシロクマ(相羽裕司)/仙台市太白区 @sabishirokuma

「とある六法さんの平成仮面ライダー小説感想まとめ」のまとめ主ですが、小説『仮面ライダー龍騎』に関しては僕もブログでネタバレ感想書いてますので、張っておいてみますね。→「小説仮面ライダー龍騎/感想(ネタバレ注意)/ランゲージダイアリー」 http://t.co/T1XStHZ1yJ

2013-11-14 20:16:17