JTF翻訳祭:青山南先生セッションの呟きまとめ
- ChiakiYano
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去年の今頃、東京行きの夜行バスに乗り込んでいた時間かあ。自分のコンパスに自信のない人は参加する意味あるかと。毎年行くことはないイベントだと思うし、今年は行かない。名刺を渡したエージェントの方数名から打診いただいたが、お受けするには至らず。青山南さんとお話できたのは楽しかった。
2013-11-26 22:43:32このセッション、スライドなし、ホワイトボードでという翻訳祭ではとてもめずらしい形式。#jtf2013
2013-11-27 14:46:56「小説の新訳」について……2005年1月、星の王子様の翻訳版権が切れ、あちこちから新訳が出た。2005年内に8冊、翌年にまた8冊、新訳が出た。これを契機に新訳に注目が集まった。 #jtf2013
2013-11-27 14:48:142003年に出た村上春樹によりThe Catcher in the Ryeの新訳も話題になったし、ベストセラーになった。このふたつで新訳の時代に突入。#jtf2013
2013-11-27 14:49:312006年、光文社が古典新訳文庫をスタート。ここまで170点あまりを出版。いまも継続中。ただし、新訳だけでなく、初訳(古典だが未訳だったものを初めて翻訳)も含む。そのなかでカラマーゾフの兄弟が爆発的に売れる。新訳ブーム確立。#jtf2013
2013-11-27 14:52:472007年、ずっと見捨てられていた世界文学全集が新たに出る。日本人の作品も含まれていたのが特徴的。このなかにも、新訳がいくつか含まれていた。#jtf2013
2013-11-27 14:55:25@BuckeyeTechDoc 青山さんのお話聞きたかったんです。ありがとうございます!(この道に入ったきっかけの一つが、青山さんのご本「ピーターとペーターの狭間で」なんです、わたし…)
2013-11-27 14:59:18なぜ新訳か(経済面は横に置く)。新訳は必要。柴田元之さんの言葉を引用――「昔、海外の小説はありがたいものだった、それが翻訳にも反映されていた。いまは対等な視線で外国のモノを見るようになった。だから新訳が必要。」#jtf2013
2013-11-27 15:00:15話は「古典とは」に移る……古典を読む際、読むのは古典であって、古典について書いたものを読んではいけない。であるのに、実際にはそういうことをしているケースが多い。#jtf2013
2013-11-27 15:04:50「対等であるとは、同時代性」。遠いモノだったのが近くなる。それが新訳の仕事。#jtf2013
2013-11-27 15:10:13O・ヘンリーはファンタジー作家ではなく、最近起きたことを小説に取り入れていく人。同時代のネタが多い。だから、当時をしらなければならない。#jtf2013
2013-11-27 15:13:37当時について。車は珍しい。デパートが生まれたばかりで、そこの「ショップガール」になるのが女の子のあこがれだった。コニーアイランドに巨大遊園地があった大人気。地下鉄ができたのもこのころ。欧州からの移民がどんどん到着していた。→これがさりげなく小説に入っている。#jtf2013
2013-11-27 15:15:18ショップガールがよく出てくる。デートの行き先はコニーアイランド。いまなら、スカイツリーに行くようなもの。その同時代性をどう訳すか。言うは易く行うは難しだが、それが新訳というもの。#jtf2013
2013-11-27 15:16:31うぅん、この「同時代性」には、アメリカの社会科学系の学生のとの同時代性を感じます。@BuckeyeTechDoc 「そのために、20世紀はじめのニューヨークはどういうところだったのかを徹底的に調べさせる」
2013-11-27 15:18:14邦訳板がでたころ、日本は車なんてほとんど走っていない、アメリカ的な食べ物もほとんどない。アメリカは遠かった。それをどう訳すか、当時は当時なりの苦労をしていた。#jtf2013
2013-11-27 15:18:35たとえば、ハンバーガーなんて日本人で知ってる人はほとんどいなかった。そのためだろう、ハンバーガーではなく、ハンバーグと訳されている。#jtf2013
2013-11-27 15:20:07@ChiakiYano 青山南さんのに出ていらっしゃる? そのコニーアイランドのメリーゴーランドが、豊島園に来ているんですよ。ぜひ一度ご覧になってください。すばらしいものです。(新聞屋さんにもらったただ券で、これと汽車だけに乗せに何度通ったことか。)
2013-11-27 15:21:14