低頻度大規模事象の扱いは、単純なリスク比較だけでは不十分。
- HayakawaYukio
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原発の安全評価に火山リスクが、地震リスクに比べて、軽視されているのは確かだが、だからといって原発の安全評価に火山のリスク評価が不可欠だということにはならない。
2013-12-22 12:52:3410万年とか30万年とかの単位での安全を考えるとき、地震リスクや火山リスクに優先するもっと重要なリスクがあるのではなかろうかと思う。いや、それは、リスクと呼ぶべきものではないようだ。その時間単位の安全は、発生頻度の定量を旨とするリスク評価で判断できることではないように思う。
2013-12-22 13:03:22市町村長は、自分の任期である4年を大きく超える施策を責任もってとろうとしない。これからの類推で、ひとの寿命100年を大きく超える施策を責任もってなすひとがいると私は思わない。私はそのような試みを、はなから信用しない。
2013-12-22 13:10:27翌朝、また考えた。
リスク = 被害 × 発生頻度 である。リスクを管理するとき、リスク比較は重要だが、それだけではいけない。発生頻度が極端に小さい場合は、別途考えないといけない。3月11日の地震はあそこで1000年に1度だった。これは、そのような低頻度ではない。
2013-12-23 06:52:55破局噴火は、ひとつのカルデラで1万年あるいは10万年に1度だ。このへんになると低頻度であることを、リスクとは別途考えなくてはならなくなる。1億年に1度の隕石衝突による地球上の生物激変をあきらめることを、私たちは暗黙裡にすでに了解している。
2013-12-23 06:55:18原発との関係
原発をやってはいけないのは、10万年の安全が確保できないからではない。たかだが100年の安全も確保できないからだ。原発は、10万年の安全を確保できなくてもやっていいのだろうと私は思う。10万年の安全ばかりを問題にして、もっと重要な問題を議論し忘れていないか。
2013-12-23 07:14:48毎日新聞12月23日朝刊批評
どういうわけか手元に毎日新聞西部本社12月23日朝刊がある。1面と3面で原発の火山リスクを大きく取り扱っている。個々の原発について巨大噴火のリスクがあると50人中何人の火山学者が答えたかを示した表がある。
2013-12-27 12:50:12ゼロリスクはないのだから、すべての原発にリスクがあるに決まってるじゃないか。毎日新聞も、火山学者も、読者も、どうにかしてる。
2013-12-27 12:50:3415年前は、カルデラ破局噴火によって引き起こされる災害を学会で発表するのはおろか、話題にするだけでも、狂ったかと思われそうな雰囲気だった。時代は変わった。(よいことだと思う)
2013-12-27 13:01:27これが、私が「一線を踏み越えた」最初の学会発表。早川由紀夫(1998)現代都市への火山の脅威.日本火山学会1998年度秋季大会予稿集,山形大1998.10
2013-12-27 13:02:25懐かしいです。当時は記事を載せるのは結構大変でした http://t.co/Tm3x6KUpVF RT @HayakawaYukio:...
2013-12-27 13:38:01@k_tairiku 朝日新聞記事を見たと言って、静岡県のある市の職員が大学の私の部屋に電話してきました。苦情ではなく、真面目な情報収集でした。(当初は、もっと大きな記事にする予定でしたよね)
2013-12-27 13:47:03