茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1128回【「年」なんていう固定観念に囚われるな】連続ツイート

2013.12/30 茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【全ての瞬間が、特別】連続ツイート …そろそろ、年末である。子どもの頃、私は、年末から年始にかけて、さまざまな「所作」を行っていた。「今年の十大ニュース!」とか言って一年をふり返ったり、新年には、「今年の抱負!」みたいな感じで、重々しく、一年間の目標を立てていたりした…
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1128回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、今朝なんとなく思ったこと。

2013-12-30 08:14:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(1)そろそろ、年末である。子どもの頃、私は、年末から年始にかけて、さまざまな「所作」を行っていた。「今年の十大ニュース!」とか言って一年をふり返ったり、新年には、「今年の抱負!」みたいな感じで、重々しく、一年間の目標を立てていたりした。

2013-12-30 08:16:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(2)それが、ある時期からあまりやらなくなった。「今年の十大ニュース」みたいなものは、自分自身に対しても、世の中全般に対しても興味がなくなった。さらに、新年の誓い、みたいなものは全くやらず、ただ、「あっ、新年になったか」みたいな感じでその瞬間を迎えるのが近年。

2013-12-30 08:17:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(3)なぜこういう堕落が生じたかと言えば、まず、「今年の十大ニュース!」みたいなものが、区切りとして、「年」でやるのがあくまでも便宜的で意味がない、と思うようになったことが大きい。地球が太陽の周りを公転しているのは良いとして、年の区切り自体は、どこでも言いわけでしょう。

2013-12-30 08:18:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(4)続いて、「新年の誓い」について言えば、どうせそんなものを立てたって、守りもしないし、参照しないし、そもそも思い出しもしない、ということが経験上明らかになったから。桜が咲く頃にはすっかり忘れてしまって、普通の時間の流れの中にいるから、意味がまったくない。

2013-12-30 08:19:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(5)どうも、年末から年始にかけて一年をふりかえり、新年の誓いを立てる、みたいなのは、『天空の城ラピュタ』で言えば、「バルス!」のような一瞬の盛り上がりに過ぎず、その時の厳かで神聖なるクオリアを味わうにはいいけれども、それ以上の意味はないと考えるに至ったわけである。

2013-12-30 08:21:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(6)逆に言えば、神聖でヒンヤリとして厳かな気分を味わうためには、除夜の鐘を聞きながら一年をふりかえり、次の年への誓いを新たにする、みたいなことをしてもいいかもしれないけれども、それはその瞬間だけの一時の楽しみで、それ以上の意味はない、と悟るべきなのではないか。

2013-12-30 08:22:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(7)というわけで、新年の誓いについては、すっかり「悟り世代」になってしまった私だが、どんな感じで生きているのかといえば、カッコイイ言い方になってしまうけれども、「全ての瞬間が、特別」ということかもしれぬ。新たな誓いを立てるんなら、一年中、これぞという時に立てればいいでしょ。

2013-12-30 08:23:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(8)誓いを立てるのに、わざわざ一年に一回しかやってこない「年」という人工的な区切りを待つのは、恣意的というか、気分屋なわけで、それくらいなら「はっ!」と気づいた瞬間に、ありったけの勢いを込めて、誓いを立てて時代を更新してしまった方が、よほどいいと私は思う。

2013-12-30 08:25:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

すと(9)とりわけ、ドッグイヤーとかマウスイヤーとか言われる現代においては、「年」という区切りははっきりいってたるいわけで、人生という二度と戻って来ない時間を充実させるためにも、「年」なんていう固定観念に囚われず、とっとと自分時代を画していったほうが、きっといいと思うぞ。

2013-12-30 08:27:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1128回「全ての瞬間が、特別」でした。

2013-12-30 08:27:37