クッキングパパ初期の荒岩・夢子の不倫っぽい件を検証してみた

実際に読み直されて検証されたそうですぞ!クッキングパパに対する熱量(愛憎入り混じる)が半端無かったので、まとめさせて頂きましたぞ。
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shibuya42 @r_mikasayama

今回の正月帰省の一番の目的が、我が実家の数少ない他所さまに誇れる点「クッキングパパが全巻揃っている」ということを有効に利用し、「クッキングパパ初期の荒岩と夢子の不倫っぽいくだり」を検証することだったので、その結果をご報告いたします。

2014-01-04 22:36:09
shibuya42 @r_mikasayama

クッパパ連載開始当初の木村夢子は22歳、元々荒岩に好意はあるが、荒岩が会社の給湯室でラムレーズンアイスクリームを作ってるのを見て「荒岩が料理をするということを知っているただ一人の部下」というポジションを得る。これによって、夢子は荒岩にとって唯一の社内の協力者となる。

2014-01-04 22:41:19
shibuya42 @r_mikasayama

第一巻での木村夢子は既婚中年男性のモテ願望を一身に背負ったような「若い、美人、そしてこちらへの好意を隠さない大胆不敵さを持つ要するに行こうと思えばいつでもイケそうな女」として描かれる。

2014-01-04 22:46:00
shibuya42 @r_mikasayama

例えば、部署内のデスクで一緒に弁当を食べている時などは(元々隣の席)「こんなとこ知らない人が見たら私たち夫婦と思っちゃうかもしれませんネッ」といったり、荒岩の妻虹子から「今日は取材で泊まりになる」と連絡が入れば冗談っぽく「今日主任さんちに遊びにいこうかなー」と言ったりする。

2014-01-04 22:48:18
shibuya42 @r_mikasayama

第4話で早くも「片手ブラホック外し事件」が起こるのだが、顛末は以下の通り。 夢子仕事中に貧血で倒れる 荒岩が介抱してやる(ここでブラ外し) 荒岩「今から得意先に行くついでだから」と夢子をアパートに送る 夕方、田中・けいことともに夢子宅に見舞いにいき、料理を密かに冷蔵庫に放り込む

2014-01-04 22:52:38
shibuya42 @r_mikasayama

で、翌日冷蔵庫にしのばせたエッグトーストに添えられた「オーブンで5分焼くこと」と書いたメモをみてそれが荒岩によるものだと夢子は気づく。クッキングパパの世界では、同僚や部下の家を訪ねうということがひじょうにフランクに行われている。

2014-01-04 22:56:32
shibuya42 @r_mikasayama

その後も夢子は餃子屋を手伝っていた荒岩が手伝いを終えて出てきたところを待ち伏せてほっぺたにカジュアルにキッスをする、社内運動会で荒岩と二人三脚をして「主任さんとあたし息ピッタリですネッ」と言うなど天真爛漫ぶりを発揮するのだが、夢子が小悪魔ぶりを発揮するのはぜいぜい1巻までだった。

2014-01-04 23:03:11
shibuya42 @r_mikasayama

それから、夢子は急速に「既婚男性にあからさまに好意を寄せて心を揺さぶるただ中年男性のモテ願望の化身」の役割を終え、キャラクターが出来上がってくると「まじめでしっかりしたやさしく包容力のある女性」という感じになり、小悪魔的な言動は少なくなる。

2014-01-04 23:09:50
shibuya42 @r_mikasayama

しかし、相変わらず荒岩の誕生日にけいこ・田中と荒岩家に押しかけ、荒岩の顔をデザインしたバーズデーケーキを持参するなど、虹子ほど器のでかい奥さんでなかったら後で大爆発しかねないほどの火種を落としていくなど、夢子、ナチュラルボーンテロリストの気があることも否定できない。

2014-01-04 23:13:26
shibuya42 @r_mikasayama

その後もひょんなことから夢子と荒岩がディスコのチークタイムで一緒に踊ったり、アイススケートの帰りの車で荒岩の肩にもたれて寝たり(反対側にはまこと)、そういうエピソードがたまに思い出したように挟まれる。

2014-01-04 23:19:46
shibuya42 @r_mikasayama

私が勘違いしていたことは、クッキングパパの世界では、かなり初期の段階であっても、荒岩・夢子のこの感じにはかなり慎重に予防線を張って描かれているということ。荒岩は決して夢子の部屋に一人では行かない。夢子も、単独行動は起こさない。そう、6巻までは!!

2014-01-04 23:23:08
shibuya42 @r_mikasayama

6巻、実家から見合いを勧められ、結婚をせかされて落ち込む夢子。その様子を察知し、荒岩が夢子のアパートに訪ねて来る。夢子の故郷鹿児島の料理さつま揚げを揚げる荒岩が一言「たまにはキミひとりに作ってみたくてな」荒岩の背中に抱きつきたい衝動を抑える夢子。勿論、料理を食べたら荒岩は帰る。

2014-01-04 23:28:00
shibuya42 @r_mikasayama

で、さつま揚げの次の回で、早くも夢子は行動に出る。「さつま揚げのお礼に手料理をごちそうしたい」と荒岩ひとりを自宅に招くのだ。前日から仕込み、万全にできたきのこのコキール。荒岩が来るまでのドキドキの描写が激しく、ゲスな私は「夢子、さては今夜キメる気だな…」と息を飲んだ。

2014-01-04 23:32:39
shibuya42 @r_mikasayama

しかし、荒岩は田中を連れてくるのである。しかも田中に「今夜木村くんがごちそうしてくれるのだよ、いいだろー」と言い「俺も連れてって下さいよー」と言うように誘導して。3人でにぎやかな夕食。ここで荒岩はもう夢子がどんなに好意を示しても、一線は越えないということがはっきりした気がする。

2014-01-04 23:38:44
shibuya42 @r_mikasayama

まあこの他にも夢子が海で荒岩の採ったウニを荒岩の指から直接ねぶって食う、などけっこう衝撃的な感じのこともあったような気もするが、これ以上荒岩と夢子が接近することはなく、7巻からは夢子は徐々に田中のことを放っておけない存在として意識し始めるのである。

2014-01-04 23:42:26
shibuya42 @r_mikasayama

この後も相変わらず荒岩は夢子のために料理を作ることはあるが、荒岩はありとあらゆる人間のためにすぐに料理を作るので、スペシャル感はなくなる。夢子の喜びぶりも控えめになる。後ろめたさがなくなったからか、夢子は荒岩家に実家から送られてきた薩摩芋を荒岩家に単独で持っていったりしている。

2014-01-04 23:47:10
shibuya42 @r_mikasayama

その夢子が自ら荒岩にリクエストをしたのが、11巻「おにぎりコロッケ」。残業につきあった夢子に「夕飯でもごちそうしよう」という荒岩に対して「いいです!家でまことくんが待っているでしょう」と、もう完全に分別の人となった夢子は代わりに「一度だけ主任さんのお弁当が食べたい」とリクエスト。

2014-01-04 23:53:49
shibuya42 @r_mikasayama

で、そこで荒岩が作ったのがチキンライスのおにぎりにフライ衣をつけて揚げた「おにぎりコロッケ」というかわいい弁当なんだけども、これを食べる時でさえ、「いいなー」と寄ってきた田中に「もうひとつある」と夢子経由で田中に渡し、もうまったく危なげがない。

2014-01-04 23:57:58
shibuya42 @r_mikasayama

11巻で荒岩と夢子の関係が全く危なくないものとなり、15巻あたりから夢子と田中の結婚フラグが立ち始めるけど、結婚するのは38巻。その間田中が色んな女とチョメこかない程度に恋して、その都度彼女に男がいるか、彼女が夢子の存在を知って「私はこの人にはかなわない」といって勝手に諦めます。

2014-01-05 00:03:17
shibuya42 @r_mikasayama

初期クッキングパパの荒岩・夢子の不倫っぽいくだりは、意外にも慎重に、だれも悪者にならないように描かれていた。間に荒岩と虹子のお互いへの理解と感謝と絆の深さが描かれるので、荒岩が過ちを犯すようには見えないのだ。

2014-01-05 00:08:07
shibuya42 @r_mikasayama

また、物語が進むに連れて、荒岩は夢子に限らず同期入社のあまりにも典型的なオールドミス・池田女子にも毎年手料理を作るなど、ひたすらあらゆる人に惜しみなく与える人になっていき、物語も善男善女のストーリーになっていく。

2014-01-05 00:10:57
shibuya42 @r_mikasayama

でも夢子、荒岩夫妻に結婚の挨拶しにいく時に荒岩・虹子・田中の前で「わたし昔ずっと主任さんのことが好きでした」って(周知のことであれ)言うとか、まあちょっと普通の感覚と若干違うとこあるよね…

2014-01-05 00:14:00
shibuya42 @r_mikasayama

クッキングパパの初期の荒岩・夢子の不倫っぽいくだり検証、以上です。

2014-01-05 00:15:39